稲村亭日乗

京都の渓流を中心にルアーでトラウトを釣り歩いています

渓谷は台風で無残な姿に

2017年08月29日 | トラウト
 笙の川、台風からしばらくたつのに本流筋はまだ濁り。

 この濁りはどこから?
 と思ってさかのぼると護岸の復旧工事現場に遭遇。

 重機で大きな土のうを積んでいる。

 とりあえず濁りの少なそうな上流から入渓。

 ところが歩き始めてびっくり。

     

 土砂が両岸に堆積している。
 川岸に生い茂るアシは半分が埋まっている。

 川底は砕石で埋め尽くされ、ずいぶん平坦になってしまった。

 さらに上流に行くと

     

 まるで人が築きあげたかのような土砂の壁。

 激しい水流が岸に土砂を押し上げたとみえる。

 さて、ヤマメたちの姿は少ない。

 ここでぼくは先日の釣りのことを思いだした。

 あの日、増水にもかかわらず魚影がうすい、これは水温のせいか?と。

 いや、そうではなかったみたいだ。
 ヤマメたちは大増水でかなりのダメージを受けたようだ。

 釣り上がっていくと、こんな流れ込み。

     

 『こんな場所、前にあったかな?
  台風で新たにできた深みかな?』

 そう思いつつ、とりあえずルアーを投げ込むと、

 グンッ!
 ドラグが短く「ジッ」。

 上がってきたのはいいヤマメ。

     

 イヤア、川底をえぐり、土石を両岸に押し上げた激流をよく生き延びてくれたもの!
 
 一方、この谷にはイワナもたくさんいたのだが・・・。

 と思いながら釣っていると、小さいのが1匹。

     

 脱渓するとき、杉林の近くを通り抜けた。
 杉の根元が土砂で埋まっていた。

     

 今季の笙の川水系。
 もともと厳しいところにこの台風禍。

 復元には相当の期間がかかりそうだ。

     

 みんな、元気で生き残っていてくれよ。

 本日 水温 19℃
     イワナ 1匹(12cm)
     ヤマメ 6匹(15~25cm)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

まだまだ釣れるはずなのだが

2017年08月26日 | トラウト
 木漏れ日落ちる川面。
 今日も水かさは十分。

     

 ワクワクして入ったが釣れない。

 かなり釣り上がったところでやっと小さなヤマメ。

     

 スレながら、うれしい。

 それにしてもおかしい!と水温を計ると21.5℃。

 増水なのにこの水温はかなり高い。

 やっと成魚!と思ったら良型のカワムツ!!

 笙の川、このエリアでカワムツとは珍しい。

 それはさておき、先日の台風でかなり渓相は変わっている。

 昨年にできていた倒木による堰、これらはことごとく流失。

 また先日里人が石を積みなおしていた簡易堰。
 これも流失してまだ元には復していない。

     

 水位は導水口に届いていないのだ。

 台風の影響はかなりのようだ。

 かなり釣り上がったところでイワナ。

     

 例年ならこの時季よく釣れるはずの笙の川。
 今年は上流に入らないとヤマメたちの姿が少ない。

 今日のヤマメたちはみんな小さい。
 イワナを他に2匹もバラしてしまったのは残念。

 帰りの山道。
 ミンミンゼミに混じってツクツクボウシが盛ん。

 草地にはアカトンボの群れ。

 釣れるはずの時季なのだが・・・。

     

 本日 水温 21.5℃~19℃
     イワナ      1匹(17cm)
     アマゴ・ヤマメ 10匹(13~18cm) 、
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

冷静さを失った記憶

2017年08月25日 | 日々
 今年の東北、関東の雨は普通じゃない。

 この悪天候続きで
「ひょっとして今年はコメ不足?」という予感。

 まだあまり話題にはなっていないものの、
状況によっては「平成の米騒動」が起きるのではなどと心配してしまう。

 米不足そのものより、噂が噂を呼び、売り惜しみ、
それに買いだめに走る消費者側のすさまじい行動がおそろしい。

 あの当時、「もう心配ない」と言われてもなかなかおさまらなかった。

 ぼくの同僚でも、家の片隅に10㎏の米袋を積み上げていた人がいたことを思いだす。

 パニックとはおそろしい。

 この分野では、ぼくらの反応は少しも進歩していないかに見える。

     
      (すでに一部で表れているイネの病気) 

 話は変わるが、毎年行われる関東大震災 朝鮮人犠牲者追悼式のこと。 

 報道では、毎年都知事名で送っていた追悼文。
 小池都知事、今年は送らないことにしたようだ。

 毎年9月1日に行っている犠牲者全体を追悼する行事に都知事が追悼の辞を寄せており、
個々の追悼行事への対応はやめるというのがその理由らしい。

 そうだとすればとても残念なことだ。

 あの大量虐殺事件は冷静さを失った人々の残虐な行動として、
永久に心に刻まれるべき事件であるはず。

 単なる災害追悼で包括できるものではないからだ。

 ぜひとも考え直してもらいたいのだが、どうだろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

涼しい源流部へ退避

2017年08月22日 | トラウト
 比較的水かさの高いうちに中流域へ。

 と思ったが、小ヤマメすら追ってこない。
 水温を計ると23℃。

     

 これはアカンとここでの釣りを中止。

 土手道を車へ。

 しかしこの蒸し暑さ。
 登り坂、足の運びはみるみる遅く。

 これはマズイ、倒れるのでは?などと思いながらようやく車へ。

 水を飲んでもこの渇きはおさまらない。

 源流部へ移動。

     

 ここでは川面に木漏れ日。

グンと涼しくなり、やっと体が落ち着いてきた。

 あまり大きくはないが、体高のあるヤマメも出てきた。

     

 さらに釣り上がると堰堤。

 ここは暗く、偏光グラスでは見にくいところ。

     

 水しぶきで体がヒンヤリ。

 あえぐような息苦しさがやっとおさまった。

 この源流部、数年前に釣友 森さんといっしょに入ったところ。
 そのときは1匹も釣れなかった。

 そんなわけで敬遠してきたが、今日はまずまず。

     

 いやはや、暑いときは源流部にかぎる。

 本日 水温 23℃~18℃
     アマゴ・ヤマメ 8匹(13~20cm)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

乗ってしもた渓流の浮石

2017年08月19日 | トラウト
 渓流の石、岩というもの。

 そのほとんどが川底にしっかり座っている。

     

 が、そのいくらかがグラついていることは諸兄、御存じのとおり。

 今日、川歩きでグイと歩を進めたとき、これに乗ってしまった。

「アーッ」と一声、水の中へザンブ。

 頭まですっぽりつかってしまった。

     

 いつもならカメラを気にして反射的に立ち上がるところ。
 今回は春に防水仕様のカメラに買い替えていたため、あわてることなく・・・。

 それにしても、浮石とは・・・うかつ!

 さて、笙の川、今日も水かさ十分ながら、勢いのない一日。

       

 本日 水温 19℃
     アマゴ・ヤマメ 8匹(11~19cm)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

8/15 今年の戦争関連番組から

2017年08月16日 | 日々
 8月15日 夜、MBSテレビ NEWS23で「綾瀬はるか『戦争』を聞く」。

 瀬戸内海に浮かぶ大久野島(広島県)。
 戦時中、ここに毒ガス製造工場があったそうだ。

 番組では、綾瀬はるかがここで働いていた藤本安馬(91歳)さんから当時の状況を聞き取る。

     
      ( 藤本安馬さん ) 

 藤本さんらの製造した各種の毒ガスは実際に中国で使われていたらしい。

 藤本さんは自ら毒ガスの後遺症に悩まされつつも、自分は被害者でなく加害者だと考えている。
 
 その信念を示すのは、藤本さんが2014年、
毒ガスが使われた中国のホクタン村におもむき、生き残った村人に謝罪したことだ。

 村の犠牲者のひとり、李さん(88歳)は
「正直に話してくれてよかった」と諒解してくれたそうだ。

     
       (ホクタン村での謝罪風景) 

 加害の事実から逃げずにまっすぐ向き合うこと。
 誠意をこめて謝罪すること、その大切さを思い知らされる。

 ついでながら、終戦の日の戦没者追悼式。

 首相は今年も式辞で加害の事実には触れなかった。
 当然、謝罪の言葉も。

 天皇の「おことば」にある「深い反省」。

 誠意あるものに聞こえるが、これも全体の文脈からするかぎり、
同胞の犠牲に対する内向きのものと言わざるをえない。

 藤本さんのような向き合い方にこそ、あるべき再出発の方向性はあるはず。

 最近また韓国で再燃している慰安婦問題、加えて徴用工像の設置などの動き。

 これらの問題の根もまたそこにあるとは言えないか。

 なお、8月13日、NHKで放映された「731部隊」。

 80年代に森村誠一氏のノンフィクション「悪魔の飽食」で
広く世に知られるところとなった事実だ。

     

 NHKがよくとりあげたものだとぼくは感心している。

 内部でもさまざまなあつれきがあったろう。
 内容にも制約が加わったかもしれない。

 でも細々であれ、こういう視座が残っているかぎり、希望はまだある。

 そんな気がしてならない今年の8/15。

     
     ( 大久野島 毒ガス工場跡 )
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ここでも小アマゴ

2017年08月14日 | トラウト
 ここ数日、朝夕が過ごしやすい。

 やはり立秋? 
 それとも一時的なものだろうか。

 今日は上桂の支流に挑戦。

 数年前の台風でかなり埋まってしまったが、今どうなっているだろう?

 そう思いながら入渓。

       

 水かさは上がっているが、やはり魚影はかつての状況にほど遠い。

 アマゴはきれいながら、みんな小さい。

     

 夜、釣友 椿さんからメール。

 滋賀の山中で25cmクラスのイワナを3匹とのこと。

 ぼくが先日挑戦して1匹も釣れなかったところ。

 心は動く、けどスズメバチの大きな巣ができているとか。

 なかなかままならない。

 本日 水温 19℃
     アマゴ 7匹(13~17cm)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

来るのが早すぎた!

2017年08月11日 | トラウト
 台風去った笙の川。

 もうそろそろ水かさも落ち着いているかも知れないと釣行。

 が、一抹の不安が的中!
 濁りは少ないが、水はダクダク、とにかく白泡が多い。

     
 
 強行突破で!と釣り開始。

 しかし入渓地点から30分ほど歩いたところで立ち往生。
 水にはばまれ、釣り上がれなくなってしまった。

 先行者を避け、上流へ。

     

 ここなら幾分まし。

 白泡の間、所々ルアーを投げるすき間がある。

     

 大きくはないものの、きれいなヤマメも顔を出す。

 さらに釣り上がると、渓流はだんだん狭く。

      

 やはり上がり過ぎると魚影も薄く、小さく。

 どうも判断が甘かったようだ。

 出水のなか悪戦苦闘でクタクタ。

     

 本日 水温 19℃
     ヤマメ 7匹(12~17cm)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

住民自治による水防 どこまで?

2017年08月09日 | 日々
 ノロノロ台風が去った。

 ぼくの住む町内には低いところがあり、心配したがなんとか無事だった。

 今回の台風で気になったのは長浜市大井町 姉川の氾濫だ。

 ここには「切り通し」と呼ばれる堤防の空白がある。
 住民の農作業や通学に便利だということでそうなってきたらしい。

     
      (写真左上部分が「切り遠し」)

 大水になれば地元自治会長(区長)の判断で、
住民が木製の堰板などでふさぐことになっていたという。

 県のHPでは「水害の伝承、先人達の知恵」として紹介されているらしい。

 が、今回はその時機を失し、気づいたときにはすでに川から水が流入していたそうだ。

     

 責任をめぐっては同じ町内の住民たち、口に出しては言いづらい面もあるだろう。

 それでも今回の事態、
自治会側の対応の遅れという指摘だけではすまされないものを感じてしまう。

 あくまでも一般論ながら、大井町付近は田畑の広がる農業地帯。
 住民の高齢化、さらにサラリーマン化も想像されるところ。

 そういう時代の移ろいのなか、この伝統的な水防対策はどこまで有効だったのだろう?
というのがぼくの率直な疑問だ。

 そのかぎりでは、気づくのが遅れても、
あるいは若い人手がなくともいいように施設面での改善をするしかない時代では?

 と思うのだが、どうだろう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

渓流は渇水モードに

2017年08月05日 | トラウト
 初夏には結構いい成魚の釣れたところへ再び。

 さて、入川したが、これがまた暑い。
 汗がしたたり落ちてくる。

 それというのもこの支流、木々の覆いがあまりないところなのだ。

     

 足元を小魚がビュンビュン走る。
 アユのようだ。

 かんじんのヤマメはさっぱりあたりがない。

 オッ!と思って喜んだらカワムツ。

 それでもなんとか小ヤマメを1匹。

     

 ここで水温を計ると、なんと23℃もある。

 過去には24℃という条件で釣ったこともあるが、厳しい。

 わずかに木陰のあるところを選びながらの釣り歩き。

     

 やっと脱渓地点に到着しホッ。

 少し休んで次の支流へ移動。
 峠道では、はやツクツクボウシがないている。

 去年もこんなに早かったかな?

 次の支流で先ず水温を計ると21℃。

 ここでも水位はかなり下がってきている。

 早速1匹。

     

 これはアマゴが濃いかな。
 いずれにしても小さい。

 次に釣ったヤマメ。

 カメラに収めようと石囲いをつくる。
 すると、シッポの方から小さなカニが現れ、ヤマメのシッポをガッチリ。

          

 ヤマメはバタバタと暴れるが、カニは離さない。

 ヌラリとした魚体、すぐにカニのはさみから抜けそうに思うが・・・。
 
 しかたがない、ぼくの手で引き離し、ヤマメを逃がしてやった。

 カニも生活がかかっているようでおもしろい。

 今日は小さいのばかり。
 成魚は追いさえ見せなかった。

 いよいよ渇水モードになってきたようだ。

 本日 水温 21~23℃
     ヤマメ・アマゴ 7匹(12~16cm)
     その他 カワムツ多数
 
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする