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ペコロスの母に会いに行く


監督 森崎東
出演 岩松了、赤木春恵、原田貴和子、加瀬亮、竹中直人

 小生(雫石)の老母94歳。さんざん苦労して施設に入所させた。それまで一人暮らしであった。90歳で一人暮らし。小生と弟がしょっちゅう行って面倒を見ていた。ゆえに老人介護は経験している。
 ほんと、老人介護は笑い事ではない。この映画は、その笑い事ではない、老人介護を笑い事にした映画である。悪い意味ではない。暗く陰鬱な老人介護を、ほんわかとしたユーモアとペーソスで彩ったヒューマンコメディである。
 団塊の世代のゆういちはパッとしないサラリーマンだが漫画を描き音楽もやる。ゆういちには年老いた母がいる。最近、とみに認知症がひどく、一人にしておけない。老人介護施設グループホームに入れる。
 ゆういちが会いに行くごとに、老母の認知症はひどくなる。この映画では認知症を否定的には描いてない。確かに周囲の人にとってはたいへんだが、本人にとってはどうだろう。彼岸と此岸を行き来してるのではないだろうか。老母の身は此岸にあるが、心は彼岸にある。だから彼岸の懐かしい人たちに会っているのだ。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
介護 (giants-55)
2017-04-04 13:33:05
書き込み有難う御座いました。(レスは、当該記事のコメント欄に付けさせて貰いました。)

此の作品、「観に行こうかな。」と思いつつ、機会を逸してしまった。原作の漫画は何回か読んでおりましたが、介護という“辛い現実”を描き乍らも、“ユーモラスさ”を忘れていない所が、“来るべき将来”を考える上でも、救われる所が在りました。

「行うならば、少しでも楽しく行おう。」と言うのは簡単なれど、実行するのは本当に大変だと思いますが、来るべき時には、無理無い範囲で実行出来ればなと思っております。
 
 
 
giants-55さん (雫石鉄也)
2017-04-04 14:39:57
この映画なかなかの秀作で感動的でした。
そうですね。老人介護、だれでも介護をしなくてはいけなくなるでしょう。また、自分が介護されるようになるでしょう。
だったら、どうせ介護する/される、のならば少しでも明るく介護する/されたい、ですね。
この映画はその良いお手本です。
 
 
 
痴呆症は (さすらい日乗)
2017-04-05 09:32:46
痴呆症は、俗に「二度わらし」と言いうように、子供に戻ることでもあります。
他人から見れば悲惨な状態であっても、本人はそうでもないようです。嫌なことは忘れて、昔の幸福なことだけ憶えているのは悪い状態ではないように思えます。神は平和に亡くなっていけるようにしているとも言えますね。

この映画は、昔の森崎東にあった過剰なところがなくなって良くなって来たと私には思えます。
『ニワトリは裸足だ』あたりから、そうなって来たと思います。
 
 
 
さすらい日乗さん (雫石鉄也)
2017-04-05 11:48:28
痴呆症、本人はいいかも知れませんが、周囲はたいへんです。
私も老母で、老人介護のたいへんさは身にしみてわかっております。
 
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