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シェーン


監督 ジョージ・スティーヴンス
出演 アラン・ラッド、ヴァン・ヘフリン、ブランドン・デ・ワイルド

 名作西部劇である。あまたある西部劇の中でも日本での人気は高いのではないか。お話そのものは股旅モノであり、また高倉健の昭和残侠伝ともいえる。旅の渡世人がふらりとやってきて悪いヤツをやっつけて去っていく。主人公は腕は立つがはじめはそれをかくしている。悪いヤツにいじめられ、屈辱を与えられバカにされる。ええ方の人物も殺される。そして最後、悪い親分に殴りこみ、やっつけてしまう。日本人の感性にあっているのではないか。
 ただっぴろい荒野である。開拓農民の家がポツンとある。流れ者がやってきて水をもらう。そこの主人に気に入られ、奥さんや子供にも良く思われる。その家の息子ジョーイには特になつかれる。流れ者シェーンはこの家に滞在する。      
牧場主ライカーはこの土地が欲しい。しかし主人ジョーは立ち退かない。ライカーさまざまな嫌がらせ。ジョーの仲間の農民たちはこの地を立ち去ろうとする。そしてとうとう仲間の一人が殺される。ライカーはすご腕のガンマンウィルスンを用心棒に雇う。あとはご想像の通りシェーンとウィルスンの対決となる。
 いろんな西部劇で早撃ちというワザをいろんな俳優がやっているが、この時にラッドが見せた早撃ちが一番早いといわれる。確かにすごい早撃ちであった。「荒野の用心棒」のクリント・イーストウッドもすごかったが、この時のラッドの方が早いようだ。
 ともかく風景が美しい。はるかに山を望むワイオミングの風景が美しい。できれば映画館の大きなスクリーンで観たかった。
 名作であるが気にくわないところもある。一番の見せ場である、シェーンとウィルソンの決闘から、「シェーン、カムバック」というジョーイ少年との別れのシーン、これらの名場面がすべて夜の場面だ。暗くてよく見えない。スティーヴンスン監督はなぜ夜の設定にしたのか納得がいかない。
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