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人のものさし

 小生の職場に現場のおじさんがニッパーを借りに来た。
「雫石さん、ニッパーかしてえな」
「切れへんニッパーやったらあるで」
「それでええから、かして」
 かした。しばらくして、返しに来た。
「よう切れるで、このニッパー」
 このニッパーは、小生の職場備え付けの備品で、小生も時々使うが、切れなくて苦労する。小生は会社の購買仕入れ担当者だ。だからニッパーぐらい新しいのを買えばいいが、紛失したり全く切れないのなら、また、現場での実作業に使うのならば買う。しかし、倉庫でちょこちょこ針金を切るぐらいなら、それで充分。会社に余計なお金を使わせることはない。小生の私物なら、小生は大富豪だからすぐ買う。会社のお金で買うのである。もったいない。
 それはさておき、そのニッパー。小生は切れないと判断し、くだんのおじさんは切れると判断したわけだ。これは、ニッパーの切れ具合を評価するさいの、ものさし、基準が、小生とおじさんでは違うから、こういう現象が起きたわけだ。切れ具合を最低を1として、最高を10としたら、小生は2か3と評価したが、くだんのおじさんは7か8と評価したわけだ。
 ことほど左様に人の評価、価値観ほどアテにならないものはない。結局、自分のものさしをしっかりと持つことが肝要ではないか。と、同時に人のものさしも参考にする柔軟性も必要だ。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
存じませんでした。 (せぷ)
2011-10-17 21:33:27
雫石さんが大富豪とは存じませんでした。笑。

自分もつい先日同じような経験をしましたよ。
あるお客さんにワイヤーカッターをお売りしたんですけど、「このワイヤーカッターはすぐ切れなくなるから別のメーカーの物を探してくれ!」と言われました。
で、その切れなくなったワイヤーカッターを預かってきて、というか要らないというからもらってきたんですけど、フツーに使う分には充分切れるんですよねぇ。
まぁ結局、何を切るか、どれぐらいの頻度で切るかが問題なんでしょうけれど。

ps.『キャプテン・アメリカ』というアメコミ原作の映画を観てきました。
自分にはとても面白かったですが、一般の受けは悪いみたいです。
 
 
 
せぷさん (雫石鉄也)
2011-10-18 09:44:12
使う人の使い方にもよるんではないでしょうか。
おじさんは現場の人で、工作のプロです。工具の使いかたは私より上手でしょう。
「××とはさみは使いよう」といいますね。
年末までに3回は映画館に足を運ぶ予定です。
好企画「午前10時の映画祭」で「荒野の7人」を観に行きます。あと、先日コメントしたただ券2枚、せぷさんのコメントも参考にしながら考えてます。
 
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