１１月１１日（日） 鮭炒飯、作ったるさかい待ってえや

　
　ようきたな。まあ上げれや。なに、ハラへったからなんぞ食わせろやて。ごっそうしてやりたいけど、ワシもカネないんや。
　冷蔵庫になんぞないかいな。冷メシ、青ネギ、卵、それに塩鮭。あんまりたいしたもんないな。よし、これで炒飯作ったるさかいちょっと待ってえや。
　中華鍋や。ワシ、鍋はこれしか持ってへん。中華鍋便利やで。これ一つで、煮る、焼く、炒める、揚げる、蒸す。たいていの調理ができる。洗面器の代わりにこれで顔洗ったりする。中華鍋は貧乏人の味方や。
　中華鍋をカンカンに熱うするんや。そこに油入れて、すぐ油を鍋から出す。これを油ならしとゆう。中華鍋を使う時は必ず油ならしせなあかんで。
　こうしてる間に魚焼グリルで塩鮭を焼いとく。焼けたら身をほぐしておく。
鍋に卵。ざっとかきまわしたらご飯を入れる。冷蔵庫の冷メシは固まっとるさかい、軽くチンしてほぐしておいたほうがええやろ。
　あとは最強の強火でガンガン炒める。ここで大切なんは鍋がえしのワザ、鍋を大きく振って食材を空中に浮かして、鍋で受け止めるワザや。弱い火で、小さなテフロンのフライパンで箸でメシをちまちま炒めとったんではパラッとした炒飯はできひんで。
　メシがパラッとしてきたらみじん切りの青ネギ、ほぐした鮭を入れて、こしょうで味付け。塩鮭が塩辛いから塩あんまり入れんでもええんや。これで、うまい炒飯のできあがりや。さあ食え。どや、うまいやろ。駅前の中央軒に負けてへんやろ。ところで、お前何しに来たんや。