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とつぜん上方落語 第2回 つぼ算

 小生最大の謎がある。小生の本業に関わる謎である。小生の本業は購買業務。会社のお金で会社の業務に必要な物品を購入する仕事である。だから小生は買い物のプロである。
 K電気時代は電子部品の購入をしていた。半導体、コネクター、コンデンサー、抵抗、ダイオード、コイル、スイッチなどを主に大阪の電子部品商社から仕入れていた。なだたる大阪商人相手に丁々発止と日々、購買バトルを繰り広げていたのである。今は、某重厚長大企業で、小は軍手から大は溶接用のガスから溶接材料、クレーンの玉かけワイヤーやらフォークリフトの購入まで手がける。なんだかんだと購買の仕事で40年近くメシを食っている。趣味でモノを買っているのではない。会社の仕事で買い物をしているのである。購入金額が増えれば会社からにらまれる。そんなことが続けば、最悪クビ。クビにならないまでも購買という仕事はさせてもらえない。
 こういう仕事だから数字に強くないといけないわけ。ここに冒頭に書いた、小生最大の謎があるのだ。実は小生、数字に弱い。子供のころ算数、数学が大の苦手だった。なのに理科が好きで成績も良かった。これは、もう、理科でも物理化学が弱くて生物で稼いでいたのである。だから大学は水産学科という生物系の学科へ行ったわけだが。
 もともと算術が苦手の上に、ちょとした計算でも電卓や携帯で計算するから、最近は暗算もロクにできなくなった。こういう男が40年も買い物でメシを食っているのである。これ、ひとつの不思議。
 このつぼ算、その買い物の噺である。大きなつぼが必要なのに、まず小さなつぼを買って、その小さなつぼを返品して、大きなつぼを買いなおす。この返品のところにちょっとしたトリックを仕掛けて瀬戸もん屋をだますのである。この噺を聞くたびに、小生もだまされるのである。小生がこの噺の瀬戸もん屋であればきっとだまされて損しているだろう。
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コメント
 
 
 
意外な共通点 ()
2016-07-21 19:21:57
かつて、大学の文理学部は、全国に手広くありましたが、今は日本大学のみとの事。人文と理科との共通点とは、物事の構造に関わる評論と分析が行われ、その集成がテーマである、という事ではないでしょうか。文学が、幅広い素養を集大成して、新たな世界観や作家性を作る事を思えば、理科における、生物学であったり、ファーブルなどの、昆虫採集は、昆虫の生態系を綴る、という意味で、大いに文章能力も要されると思います。

考えてみれば、SFにぴったりの専攻ですね。天命にたどり着いた、と一喜一憂しておきます…。
 
 
 
隆さん (雫石鉄也)
2016-07-22 09:14:51
そういえば、文理学部出身のSF関係者がいたと記憶します。
 
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