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SFマガジン2010年11月号


SFマガジン2010年11月号 №656

雫石鉄也人気カウンター

1位 ジョージと彗星 中村融訳 スティーブン・バクスター
2位 手を叩いて歌え 田中一江訳 オースン・スコット・カード
3位 温かい宇宙   金子浩訳  デイヴィッド・ブリン
4位 ジャッジメント・エンジン 小川隆訳 グレッグ・ベア

 前号に引き続いて、ハヤカワ文庫SF創刊40周年記念特集のパートⅡ。で、この掲載作だ。前号はアシモフ、ハイラインといった大御所の「夜来たる」「輪廻の蛇」といった、有名な短編が再録されていて、なつかしく読んだ。初めて読んだ若いSFファン諸君もおられたろう。これは40周年にふさわしい意義のある企画であった。で、パートⅡの今号だ。
 アシモフ、ハインラインといった大御所世代の次の世代ということで、上記の4人を選んだのか。この人選でなにを物語ろうとしているのか、良く判らぬ。べつにこの4人でもいいし、他の人選でもいいような気がする。例えば、シルバーバーグ、ソイヤー、ウィリスらでもいいのではないか。
 さて、今号の掲載作だ。どれもパッとしない作品ばかりだったが、バクスターの「ジョージと彗星」が一番面白かったかな。ある朝目覚めると、巨大な毒虫じゃなくて、ヒヨケザルになっていた。どうやら超遠未来らしい。バクスターらしい壮大なほらハードSF。
「手を叩いて歌え」究極のロリコン・タイムトラベル・ラブロマンスSF。80の爺さんが青春の思い出に14歳の少女とごちゃごちゃ。
「温かい宇宙」まだまだ、若いもんには任しとけん、というお話し。
「ジャッジメント・エンジン」なんのこっちゃらよう判らん。なにをぐちゅぐちゅゆうとるんやベアのおっさんは。
 前から気になっていたんだけれど、鹿野司の連載コラム「サはサイエンスのサ」の文体。どうにかならないものか。ラフでフランクなつもりで書いているのだろうが、読んでいてカチンとくる。じゃ読まなければいいといわれそうだが、貧乏性につき、せっかく金出した雑誌、連載小説以外は全部読むようにしている。で、このコラムだが、読んでいて、なんで小生がタメ口を聞かなければいけないのかという気になる。鹿野氏は、読者は自分より年下か同年輩の者だけと思って書いているのかな。自分より年上の読者もいることをお忘れなく。 
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