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ミッドナイト・ラン


監督 マーティン・ブレスト
出演 ロバート・デ・ニーロ、チャールス・グローディン

 ロバート・デ・ニーロ。ハリウッドを代表する名優といっていいだろう。どっちかというとハードな重い役のイメージが強いデ・ニーロだが、この映画では実に軽快に軽く楽しげに仕事をしている。
 主人公ジャックは賞金稼ぎ。とはいってもこの映画は西部劇ではない。現代の話。アメリカでは賞金稼ぎが現代もいるとか。留置所に入れられた容疑者が保釈で出る。その時保釈金をたてかえるのが保釈保証業者。容疑者に逃げられると大損するから保釈保証業者から依頼を受けて逃げた容疑者を捕まえて報酬を得る。元警官のジャックはその仕事をしている。
 マフィアの金を横領して逃げた会計士のデュークを捕まえロサンゼルスまで護送する依頼を受けた。デュークをニューヨークで確保。5日以内にロサンゼルスへ。一晩で片づくちょろい仕事(ミッドナイト・ランの意味)と思われたが、デュークが飛行機恐怖症。離陸前の飛行機の中で大さわぎ。しかたなく陸路でロスまでの旅をすることに。
 と、この映画ロードムービーである。男二人の珍道中。デ・ニーロのジャックとグローディンのデュークが実におもしろい。特に会計士デューク。マフィアの金をババしたというから大それた大悪党と思うがそうではない。なんということのない中年のおっさん。ババした金は自分では使わず慈善団体へ寄付した。このデューク実にいい人。自分を捕まえたジャックの健康まで気づかう。肉を食べすぎるとコレステロールがたまる。タバコは身体に良くない。やめた方がいい。古女房みたいにこちゃこちゃといちいち口うるさい。
 この二人をマフィアがほっとくはずがない。二人のヤクザが追いかけてくる。ところが、こいつらアホ1とアホ2。デュークはFBIにも追われている。マフィアの親分をあげたいFBIにとってデュークは強力な武器となる。ところがFBIの現場責任者のモーズリーはジャックに身分証を盗まれるがしばらく気がつかない。ジャックはまんまとモーズリーと名乗りFBIになりすます。
 デュークを追うもう一人の賞金稼ぎのマービン。なんどもジャックに出し抜かれ、ジャックより安い金額で仕事を請け負ったことに気がつかない。
 ジャックとデューク以外出てくる人物がみんなまぬけ。アホバカまぬけ図鑑というような映画である。
 で、コメディであるが、しっかりアクションもあってあきさせない。最後は男の友情で泣かせる。いい映画であった。
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