１２月１日（土） お好み焼きは大阪風やで

　まいど。久しぶりでんな。どないしてましたんや。ちょっと旅行？どこへ旅行してたんや。あんまりむちゃしてヨメはん泣かしたらあかんで。で、いつ帰ってきたん。おとつい。はよ仕事見つけて落ちつかなあかんな。
　へ、お待っとうさん。お好み焼きとビール。あっちでもお好み焼きなんぞあったんか。あんたは子供ころからアテとこのお好み焼き好きやったからな。
　アテ思うんやけど。お好み焼きはこの大阪風豚玉が一番や。えべっさんの屋台なんかは広島風の方が多いけど、アテら大阪の人間は大阪風の方がええな。あんたもそう思うやろ。そやろ、そやろ。大阪風のお好み焼きをはよ食べたいからおとなしいに旅行して予定よりはよ帰ってきたんやろ。
　そや、卵は一番最後に入れて生地、具といっしょにぐぢゃぐぢゃとかき混ぜるんや。で、鉄板にジューと流して、あと、触ったらあかんで。充分に焼けるまでじっと待っとくんや。こちゃこちゃ触ったらふっくらしたお好み焼きがでけへん。ひどい人はコテでペッタンペッタンたたく人がおるけど、もってのほかや。そんなんにぺったんこがええんやったらピツァでも食べとったらええんや。
　さ、焼けたで。お食べ。どや、うまいやろ。あんた泣いてるんか。なに、おばちゃんのお好み焼き食べたら泣けてきたて。うれしいこといってくれるな。もう旅行に行かなあかんようなことしたらあかんで。