21日(日)。わが家に来てから今日で2779日目を迎え、自民党の萩生田政務会長は、今年6月に生稲晃子参院議員と八王子市内にある旧統一教会の関連施設を訪れていたことに関し、岸田首相が「各自が点検し、見直すように」と指示したにも関わらず、旧統一教会との関係について「適切な対応をしていきたい」と繰り返し、最後まで「統一教会との関係を絶つ」と明翫しなかったことに対し、政権与党で連立している公明党が批判を強めている というニュースを見て感想を述べるモコタロです
創価学会の公明党が怒るのは当然だ 自民党は旧統一教会と連立を組んでたんだから
昨夕、サントリーホールで東京交響楽団の第702回定期演奏会を聴きました プログラムは①ウェーベルン:大管弦楽のための牧歌「夏風の中で」、②ベルク:歌劇「ヴォツェック」から3つの断章、③ラフマニノフ「交響的舞曲 作品45」です 演奏は②のソプラノ独唱=森谷真理、指揮=ペトル・ポペルカです
本公演は当初、マティアス・ピンチャーの指揮により②はピンチャー「牧歌」が演奏される予定でしたが、降板により指揮がペトル・ポペルカに代わったことに伴い、ベルクが取り上げられることになったものです
ペトル・ポペルカはチェコ・プラハ出身。2010~19年にドレスデン・シュターツカペレで副主席コントラバス奏者を務める傍ら、2016年から指揮を始め、翌年にはネーメ・ヤルヴィ賞を受賞 2020年8月ノルウェー放送管弦楽団首席指揮者を皮切りに欧州各地のオーケストラや音楽祭に招かれ絶賛を浴びています 2022年9月からプラハ放送交響楽団首席指揮者・芸術監督に就任する予定です
オケは16型で奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対抗配置をとります コンマスは小林壱成です
1曲目はウェーベルン:大管弦楽のための牧歌「夏風の中で」です この曲はアントン・ウェーベルン(1883ー1945)が1904年、ウィーン大学在学中に作曲した作品です ウェーベルンの意思により公表されませんでしたが、ウェーベルの死後、1960年代に入って音楽学者モルデンハウアーが勝手に出版し、1962年5月25日にシアトルでユージン・オーマンディの指揮により初演されました 作品はドイツの詩人ブルーノ・ヴィレの「風の中で」という詩を基にした一種の交響詩です
ペトル・ポペルカの指揮で演奏に入ります 弦楽を中心に展開する曲想は、ある時はマーラーを感じ、ある時はリヒャルト・シュトラウスを感じ、またある時は彼の後輩にあたるコルンゴルトの顔を見せ、ほとんど後期ロマン派のど真ん中をいく音楽に聴こえます 作曲者名を伏せて演奏を聴いたらウェーベルンとは答えらないでしょう ちゃんとメロディーがあって聴きやすい曲ですが、この線で突っ走ったらウェーベルンの名前は音楽史に残らなかったでしょうね
2曲目はベルク:歌劇「ヴォツェック」から3つの断章です 「ヴォツェック」はアルバン・ベルク(1885ー1935)がビュヒナーの戯曲を基に1924年に作曲、1924年6月11日にフランクフルトで初演された、無調主義の歌劇として初めて成功した作品です 物語は「しがない一兵卒ヴォツェックはマリーを情婦として子どももいるが、鼓手長と彼女との関係を知りマリーを殺害、自らも池に身を投げて死ぬ」というものです まさに「クライマックス」の曲です。「暗いMax」分かりますね
「3つの断章」はソプラノとオーケストラのための作品で、第1曲(行進曲)はオペラ第1幕第2場・第3場から、第2曲(変奏曲)は第3幕第1場から、第3曲(インヴェンション)は第3幕第4場・第5場から採られています
ソプラノ独唱の森谷真理は武蔵野音楽大学・同大学院修了後、ニューヨークのマスネ音楽院修了。リンツ州立劇場の専属歌手を務め、欧米の多くの歌劇場で活躍し、日本でも新国立オペラなどで活躍するなど、今や引っ張りだこのソプラノです
実はこの曲、今年5月24日の読響定期演奏会で指揮=上岡敏之、ソプラノ=森谷真理で聴いたことがあるので今回が2度目になります ひょっとして、東響の関係者が読響の公演を聴いて、ペトル・ポペルカにオファーしたのだろうか
ソプラノは第1曲と第2曲で歌われますが、特に第2曲における森谷真理のソプラノは破壊力があり、マリーの悲しみや怒りや絶望が見事に表現されていて、初めて聴いた時の感激を思い出しました ペトル・ポペルカ ✕ 東響はドラマティックな演奏でソリストを盛り立てました
プログラム後半はラフマニノフ「交響的舞曲 作品45」です この曲はセルゲイ・ラフマニノフ(1873ー1943)がロシア革命を逃れたアメリカで1940年に作曲、1941年1月にユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団により初演されました 第1曲「ノン・アレグロ」、第2曲「アンダンテ・コン・モート(ワルツのテンポで)」、第3曲「レント・アッサイ ~ アレグロ・ヴィヴァーチェ」の3楽章から成ります
ペトル・ポペルカの指揮で第1楽章に入ります 前半とはまるで人が変わったように精力的な指揮ぶりを発揮します 身体全体を使った躍動感あふれる指揮で各セクションに指示を出します オーケストラは彼の熱意に応えるかのようにアグレッシブな演奏を展開します オーボエの荒木奏美、クラリネットの吉野亜希菜、イングリッシュホルンの最上峰行、そしてサクソフォンの演奏が素晴らしい ヴィオラを中心とする弦楽セクションの渾身の演奏が光ります 第2楽章を聴いていて、この指揮者、オケの表情付けが上手いと思いました 第3楽章では最後のタムタム(ドラ)の一撃の余韻が会場を満たしていくのが印象的でした
ペトル・ポペルカはエネルギッシュな指揮でオーケストラを煽り立て、オケが必死に応えるという印象を受けました この指揮者、すごくいいと思います 結果的に代役で良かったのではないか、と思います
本公演は私にとって今年100回目のコンサートでした 今年も残すところあと132日。あと何回聴けるだろうか