人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

佐渡裕 ✕ 新日本フィルの「第九」、藝大オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」(指揮=高関健)のチケットを取る / カール・テオドア・ドライヤー監督「怒りの日」「ゲアトルーズ」を観る

2022年08月26日 07時09分16秒 | 日記

26日(金)。わが家に来てから今日で2784日目を迎え、米「ニューヨーク・ポスト」紙によれば、ロシアメディアは北朝鮮が10万人規模の義勇軍をウクライナに派遣し、ロシア軍を支援する用意があると伝えた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     同じ独裁主義国家を支援して恩を売ろうという魂胆? ウクライナ紛争は終わらない

 

         

 

昨日、夕食に「トンテキ」「生野菜とアボカドのサラダ」「冷奴」「舞茸の味噌汁」を作りました トンテキにはキャベツとカイワレ大根がよく合います

 

     

 

         

 

10月9日(日)午後2時から東京藝大奏楽堂で開かれる「第68回藝大オペラ定期公演」のチケットを取りました 演目はモーツアルトの歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」です 指揮は藝大教授・高関健(東京シティ・フィル常任指揮者)、管弦楽は藝大フィルハーモニア管弦楽団、歌手陣は東京藝大の学生です 毎回聴いていますがレヴェルは相当高いです

 

     

 

12月17日(土)午後2時からサントリーホールで開かれる佐渡裕指揮新日本フィルによる「第九」演奏会のチケットを取りました 会員先行発売日が20日だったのを失念して、出遅れたのでS席の良い席がなく、1階後方のA席を押さえました なお、ソリストはソプラノ=高野百合絵、メゾソプラノ=清水華澄、テノール=宮里直樹、バス=福井敬、合唱=栗友会合唱団・二期会合唱団です 個人的には破壊力のあるテノール・宮里直樹に期待しています

 

     

 

         

 

昨日、早稲田松竹でカール・テオドア・ドライヤー監督「ゲアトルーズ」と「怒りの日」の2本立てを観ました

「ゲアトルーズ」はカール・テオドア・ドライヤー監督による1964年製作デンマーク映画(モノクロ・118分:デジタルリマスター版)です

弁護士ベント(グスタフ・リズマン)の妻ゲアトルーズ(ニーナ・ペンス・ローゼ)は結婚生活に不満を抱き、若き作曲家エアラン(ボーズ・オーヴェ)と恋愛関係にあった ある日、ゲアトルーズの元恋人である著名な詩人ガブリエル(エッペ・ローゼ)が帰国し、祝賀会が開かれる そこで彼女はエアランの伴奏で歌唱するが、途中で卒倒してしまう

 

     

 

この映画はスウェーデンの作家ヤルマール・セーデルベルイの同名戯曲に基づいて映画化されています

本作は、ほとんど室内で撮られている「会話劇」のような形式をとっています 男女が愛について延々と語り合いますが、不思議なのは両者ともカメラの方を向いて話していて、向かい合って話すシーンが極めて少ないことです まるで、お互いの考えは相いれないのだということを表しているかのようです それを証明するかのように、ゲアトルーズが愛したエアランには別に恋人がいて二股をかけられていたことが分かります ゲアトルーズがエアランに遭うため夫に「オペラ『フィデリオ』を観に行く」と言いますが、終演時間に迎えに行った夫は彼女がオペラに来なかったことを劇場の係員から聞かされます ベートーヴェンの唯一のオペラ「フィデリオ」のテーマは「夫婦の愛」です。これほどアイロニカルな選曲はないと思いました ほとんど長回しの会話シーンだけで約2時間を飽きさせずに見せる手腕は凄いと思います

この映画は1965年ヴェネチア国際映画祭国際映画批評家連盟賞を受賞しています

 

         

 

「怒りの日」はカール・テオドア・ドライヤー監督による1943年製作デンマーク映画(モノクロ・94分:デジタルリマスター版)です

中世ノルウェーの小さな村で、牧師アプサロン(トーキル・ローセ)は若き後妻アンネ(リスべト・モーヴィン)と平穏な暮らしを送っていた しかし、アプサロンと前妻との息子マーチン(プレベン・レアドーフ・リュエ)が帰郷すると、マーチンとアンネは互いに惹かれ合う やがてアプサロンが急死し、アンネが魔女として彼を死に至らしめたと告発される

 

     

 

この作品は、ノルウェーの劇作家ハンス・ヴィアス=イェンセンが1908年に書いた戯曲「アンネ・ぺーダースドッテル」を基に映画化したものです 16世紀のノルウェーで実際に起こった出来事に基づいて書かれた戯曲で、夫をはじめ数人の男性を魔力によって殺害したとして魔女裁判にかけられ、火刑に処せられたアンネという人物を主人公にして描いたものです 魔女狩りが横行する混沌とした時代を背景に、複雑に絡み合う人間関係を描いていますが、現代で「魔女狩り」と言えば、勝手に持ち出した公文書をFBIに押収されて「魔女狩りだ~」と騒いでいる某国トランプ元大統領くらいしか頭に浮かびません

この映画では、ベルリオーズが「幻想交響曲」で使ったように、教会音楽「怒りの日」の主題旋律を冒頭とラストで使い、劇中でも変奏曲のような形で使用しています

登場人物の発言から、牧師アプサロンはアンネの母親(魔女の能力を持っている)を魔女裁判にかけられることから救い、娘アンネの意思を確かめずに妻として娶ったことが明らかになります アンネは若くしてアプサロンの妻となったことに、「自由と青春を奪われた」という被害者意識を持ち、常に彼の死を念じていたのです 彼女は母親と同じように魔女の能力を持っており、ついにアプサロンを呪い殺すことに成功します しかし、アプサロンの母親に魔女の正体を暴かれ魔女裁判にかけられることになります

アンネを演じたリスべト・モーヴィンの演技力が素晴らしい 最初は後妻としての貞淑な顔をしていますが、マーチンと出会った瞬間から目つきが変わり、彼の父アプサロンを亡き者にし、マーチンとの結婚を企む妖しく恐ろしい女性の顔に変貌します

この映画は1974年ヴェネチア国際映画祭審査員特別表彰を受けています なお、イタリアの作曲家レスピーギがこの戯曲を「焔(ほのお)」のタイトルでオペラ化(1933年:全3幕)しているそうです 一度聴いてみたいものです

 

     

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