24日(月)。昨夜、ショートメッセージに「ソフトバンク」を名乗る詐欺メールが届きました 文面は次の通りです
【ソフトバンク】重要なお知らせ、必ずお読みください。http://mbxdchn〇〇〇org
次にソフトバンクのケータイ電話番号とパスワードを入力すると「お客さまへの重要なお知らせ」とあり、「利用料金の未払い金があります」と出てきます
「支払い状況を確認する」をクリックすると、
「下記内容をご確認の上、至急お支払いください。万一、支払期日を過ぎると、弊社通信サービスのご利用を【停止】致します」とあり、
未払い金額:40,000円(税込)
支払い期限:2023年4月23日(支払い期日の延長不可)
支払い方法:クレジットカードのみ(コンビニ、ネットバンキング、電子マネーに「不可」の意味の横線が引かれている)
次に移ると、
カード番号、カード所有者、セキュリティコード、電話番号を入力するよう求めています
非常に分かりやすい詐欺メールです 第一にソフトバンク料金は自動引き落としとなっているので未払いが生じるわけがない 次にその日に請求がきてその日に払えというのもあり得ない さらに、支払い方法がクレジットカードしか認めないというのは明らかに詐欺である 今回はウイルスバスターが機能しなかったのが残念でしたが、ウイルスソフトに頼るまでもなく、阿保のような詐欺メールです 人を騙してお金を奪おうとする人間のクズは あらゆる手段で詐欺メールを送ってきます 皆さん、フィッシング詐欺にはくれぐれも気をつけてください
昨日は、東京芸術劇場コンサートホールで新交響楽団「第261回演奏会」を聴く予定でしたが、山形県鶴岡市から宮城県白石市に転勤になった息子の新しいアパートを見に行くことになり、断念しました
鶴岡市までは上越新幹線と特急列車利用で約5時間かかりましたが、白石蔵王までは東北新幹線で約2時間と非常に便利になりました
最初に、駅のすぐ近くのホテルで昼食を取りながら息子の近況を聞きました 今度の職場は大学・大学院で学んだ材料工学の知識をストレートに生かせる研究・開発を任せられている、と張り切っていたので良かったと思いました ただ、これまであった残業がほとんどなくなり収入が減少してしまったということなので、生活は厳しいと思います 親として出来るだけのことはしたいと思います
昼食後、息子の新しい勤務先まで徒歩で行き(アパートからは徒歩で約5分)、どういう環境で働いているか建物の外から見てきました その後、息子のアパートに行って間取りを確認し、息子が入れてくれたコーヒーを飲んでから帰京しました 今回はごく短い日帰りでしたが、次回に行くときは1泊して白石城などを見学しようと思います
ということで、わが家に来てから今日で3023日目を迎え、5月9日のロシア対独戦勝記念日で、恒例の市民らのパレード「不滅の連隊」が今年中止になったと報じられたことを巡り、英国防省は22日、ウクライナでの戦死者の規模が大きくなっていることが原因との見方を示した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ロシアの対ウクライナ戦勝記念日は永遠に来ないし 世界地図から消える心配もある
岡本裕一郎著「いま世界の哲学者が考えていること」(朝日文庫)を読み終わりました 岡本裕一郎は1954年福岡県生まれ。哲学・倫理学者。玉川大学名誉教授。九州大学大学院文学研究科哲学・倫理学専攻修了。文学博士。著書に「哲学の名著50冊が1冊でざっと学べる」「世界を知るための哲学的思考実験」など多数
本書は2016年9月、ダイヤモンド社から刊行された単行本に加筆・修正し、文庫化したもので、次の各章から構成されています
序 章「現代の哲学は何を問題にしているか」
第1章「世界の哲学者は今、何を考えているのか」
第2章「IT革命は人類に何をもたらすのか」
第3章「バイオテクノロジーは『人間』をどこに導くのか」
第4章「資本主義は21世紀でも通用するのか」
第5章「人類が宗教を捨てることはありえないのか」
第6章「人類は地球を守らなくてはいけないのか」
そして、新たに次の章を加え、アメリカ政治の転換(トランプ政権)、新型コロナウイルス感染症、ウクライナ戦争について言及しています
第7章「リベラル・デモクラシーは終わるのか」
筆者は「はじめに」の中で概要次のように述べています
「歴史を眺めてみると、時代が大きく転換するとき、哲学が活発に展開されていることがわかる しかも、そうした時代の転換には科学技術の状況が密接に関係している。たとえば、中世から近代へ移行する時期、近代科学が形成されるとともに、羅針盤や活版印刷技術が普及した それによってグローバルな経済活動が引き起こされたり、宗教改革が進展したり、近代国家が組織されたりした こうした社会的な変化に対応するように、哲学として大陸合理論やイギリス経験論が勃興している こうした時代転換に匹敵する出来事が、まさに現代において進行している。20世紀後半に起こった I T(情報通信技術)革命や、B T(生命科学)革命は、今までの社会関係や人間のあり方を根本的に変えていくように思える また、数百年続いてきた資本主義や、宗教からの離脱過程が、近年大きく方向転換しつつある さらに、環境問題も現代においてのっぴきならない解決を迫っている こうした状況をトータルに捉えるにはどうしても哲学が必要となる 物事を考えるとき、哲学は広い視野と長いスパンでアプローチする。日々進行している出来事に対して、一歩身を引いたうえで、『これはそもそもどのような意味なのか?』『これは最終的に何をもたらすのか?』という形で問い直すことになる 一見したところ、悠長な問いかけのように感じるが、時代がドラスティックに変化するときには、こうした哲学の姿勢が欠かせない。このような考えに基づいて本書を執筆した」
多くの哲学書がそうであるように、本書でも有名・無名の数多くの哲学者の理論が次々と登場します 何とか400ページを超える本書を最後まで読みましたが、はっきり言って、眠気との闘いでした 大抵は就寝前にベッドで読んだのですが、2~3ページ読んだところで寝落ちして、気が付くと深夜になっていて、明日にしよう、と後回しになることが常でした したがって内容がまったく頭に入ってこないまま読了したというのが本当のところです
ただ、一つだけ「なるほど」と納得できた理論がありました 第2章第1部の「スマートフォンの存在論」で紹介された、イタリアの現代哲学の旗手マウリツィオ・フェラーリスの「ドキュメント性」という概念です フェラーリスは、かつてマーシャル・マクルーハンが「メディア論」で提示した予言を取り上げます
「マクルーハンによれば、現代はグーテンベルクの活版印刷(書物)の時代が終わり、映像や音声(テレビや電話)の時代に突入している。そのため、一般にも、書くことの時代が終わったと信じられるようになった。近代が『書物』の時代とすれば、現代は『音声・映像』の時代というわけだ。その象徴が携帯電話と言えるかもしれない 固定電話と違って、いつでもどこでも、相互に話し合うことが可能になったのだ。ところが、フェラーリスは、このマクルーハンの規定に異を唱え、現代はむしろ、マクルーハンの予言とは反対の方向、つまり『書くことのブームへと向かっている』と考える 現代の携帯電話は、たんに話すためだけでなく、メールを書いたり、Twitterに書き込んだり、ネット情報を読んだり、映像や音楽をアップ・ダウンロードしたりするために使われている。こうした理解に基づいて、フェラーリスは、現代のスマートフォンが、もはや話すためのものではなく、『書き、読み、記録するための機械』になっていると述べている 彼はそれを『ドキュメント性』という概念で表現している」
マクルーハンの名前は懐かしいです 大学時代、新聞学科で学んだ関係でメディア論についても勉強していましたが、マクルーハンの「メディアはメッセージなり」というキャッチは今でも鮮明に覚えています たしかに、フェラーリスの指摘の通り、現代はむしろ、マクルーハンの予言とは反対の方向、つまり『書くことのブームへと向かっている』と言えるかもしれません
さらに、フェラーリスは「ドキュメント性」の特徴として①公共的なアクセス可能性、②消滅せずに生き残ること、③コピーを生み出せることーの3点を挙げています
筆者は、これを「アラブの春」に当てはめて次のように説明します
「まず、青年の焼身自殺は映像として記録され、青年は死亡しても生き残ると言える この映像は、ネットにアップされることで、公共的にアクセス可能なものとなる また、この映像がFacebookやツィッターなどでコピーされて、多くの人に拡散していった これは話す機能だけの携帯電話では不可能であり、たんにカメラに収めるだけでも可能とはならない むしろ『ドキュメント性』を中心的な機能とするスマートフォンだからこそ可能になったと言える したがって、スマートフォンがなかったならば、『アラブの春』は始まらなかったかもしれない」
上記のように考えることが、「哲学的に考える」ということでよろしかったでしょうか
ところで、最近話題になっている対話型 A I(人工知能)「Chat GPT」の登場は、マクルーハンのキャッチ「メディアはメッセージなり」になぞらえれば「Chat GPTはメッセージなり」となるのではないだろうか