人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

下野竜也✕東京音楽大学シンフォニーオーケストラでバルトーク「管弦楽のための協奏曲」、ベートーヴェン「交響曲第2番」他を聴く

2019年11月30日 07時20分04秒 | 日記

30日(土)。昨日の朝日夕刊に「モーツアルト肖像画 4.8億円」という見出しの記事が載っていました 超訳すると、

「モーツアルトが13歳の時の肖像画が27日、パリで競売にかけられ、当初の予想を上回る400万ユーロ(約4億8千万円)で落札された これは1770年にイタリアの画家によって制作された油彩画で、モーツアルトの存命中に描かれた4枚のうちの1枚という。同年1月にイタリア北部ベローナでオルガンの演奏会を開いた直後の作品だという 絵の中のモーツアルトはチェンバロを弾いている。チェンバロの上に置かれた楽譜も描かれており、それがモーツアルトの作品であるという可能性があるという

赤い服をまとい、チェンバロを弾く仕草をしてこちらを向いている白い鬘の青年の肖像画は、どこかで見たことがあるような気がします 記事に「未発見の肖像画」とは書かれていないので、われわれが目にしたことがある肖像画かもしれません

ということで、わが家に来てから今日で1888日目を迎え、国民の税金を使って首相が主催する「桜を見る会」の招待者に、特定証取法違反容疑で今年 家宅捜査を受けた「ジャパンライフ」の元会長が安倍晋三首相の推薦で2015年に招待を受けていた可能性があるので出席者名簿を提示せよという野党の追及に対し、政府側は名簿の破棄を理由に説明せず29日午前の国会審議に応じなかった というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     紙の名簿も電子データも残ってないなんて そんないい加減な言い訳 誰が信じる?

 

         

 

昨日、夕食に「卵とトマトの炒め物」を作りました これは娘の大好物です

 

     

 

         

 

昨夕、東京芸術劇場コンサートホールで東京音楽大学創立111周年記念演奏会を聴きました プログラムは①三善晃「管弦楽のための協奏曲」、②ベートーヴェン「交響曲第2番 ニ長調 作品36」、③バルトーク「管弦楽のための協奏曲」です 管弦楽=東京音楽大学シンフォニーオーケストラ、指揮=東京音大特任教授・下野竜也です

 

     

 

自席は1階J列27番、右ブロック左から3つ目です。会場は、出演学生の家族・親戚・友人・知人を中心に、私のような何の関係もないただの音楽好きも含めてかなり埋っています

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという編成。コンミスは奥山羽衣さんです 全体を見渡すと、コントラバスを除いて各セクションとも女子学生が圧倒的に多く、「東京音大よお前もか」という感じです。まあ、これが現代の音楽大学の実情なのでしょう

1曲目は三善晃「管弦楽のための協奏曲」です この曲は三善晃(1933-2013)が1964年に完成した作品で、オリンピック東京大会協賛芸術展示の一環として、外山雄三指揮NHK交響楽団による特別演奏会で初演されました 日本人作曲家を大切にする下野竜也が、この日のメインプログラムのバルトークの同名作品に合わせて選んだ第1曲です 第1楽章「プレスト・モルト・ヴィーヴォ」、第2楽章「レント」、第3楽章「プレスティッシモ」の3楽章から成ります

下野竜也の指揮で第1楽章が開始されますが、冒頭からテンションが高い音楽で、ストラヴィンスキーばりの激しい変拍子が続きます 第2楽章は一転、武満徹風の抒情的な音楽が演奏されます そして第3楽章は再び変拍子のリズム中心の音楽が展開します 短い曲なのであっという間に終わってしまいました

2曲目はベートーヴェン「交響曲第2番 ニ長調 作品36」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770‐1827)が1801年から翌02年にかけて作曲、1803年4月5日にアン・デア・ウィーン劇場でベートーヴェン自身の指揮により初演されました 第1楽章「アダージョ・モルト~アレグロ・コン・ブリオ」、第2楽章「ラルゲット」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ」、第4楽章「アレグロ・モルト」の4楽章から成ります

現代から古典へ戻るので、オケは管・打楽器が縮小します 下野竜也の指揮で演奏が開始されますが、全体を聴いた印象は、オーボエ、隣のフルート、その後ろのクラリネット(いずれも女子)の”木管トライアングル”とでも言うべき3人の演奏が並外れて優れていて、思わず演奏に引き込まれます それから厚みのある弦楽合奏が素晴らしい そして、おそらく古楽器と思われるティンパニが固いマレットにより小気味よいリズムを刻んでいました 師匠ハイドンの影響から抜け出そうとするベートーヴェンの意気込みがオケ全体から伝わってきました


     


プログラム後半はバルトーク「管弦楽のための協奏曲」です この曲はベーラ・バルトーク(1881-1945)がクーセヴィツキ-夫人の追悼、クーセヴィツキー生誕70周年、ボストン交響楽団指揮者就任20周年を記念して1943年に作曲、翌1944年にボストンで初演され、クーセヴィツキ-財団に献呈されました

第1楽章「導入:アンダンテ・ノン・トロッポ~アレグロ・ヴィヴァーチェ」、第2楽章「対比の戯れ:アレグロ・スケルツァンド」、第3楽章「哀歌:アンダンテ・ノン・トロッポ」、第4楽章「遮られた間奏曲:アレグレット」、第5楽章「終曲:プレスト」の5楽章から成ります

下野竜也の指揮により第1楽章が低弦の響きで開始されます この曲においてもオーボエ、フルート、クラリネットの”木管トライアングル”の演奏が冴えましたが、さらに金管ではトランペットが素晴らしい 第2楽章では冒頭のファゴットが素晴らしく、ミュート付きのトランペットも味のある演奏を展開しました 第3楽章では”木管トライアングル”に素晴らしいピッコロが加わりました また、弦楽器の渾身の演奏が印象に残りました 第4楽章では管楽器による”馬のいななき”が傑作で、他の作曲家をおちょくっているような印象を受けました 第5楽章はオーケストラの総力を挙げての渾身の演奏で、聴衆を熱くしました

カーテンコールが繰り返された後、下野竜也がマイクなしで次のようにあいさつしました

「この4月から東京音大の特任教授となり、このオケの身内になりました この日の本番を迎えるまで学生たちはよく練習に励んで成果を出してくれたと思います 私は今年50歳になりましたが、ここにいる若者たちが30年後にも音楽を続けていられるような平和な世の中が続くように、という願いを込めて、プーランクが作曲した歌曲『平和のためにお祈りください』を編曲した曲をアンコールに演奏します

そして、弦楽器と木管により穏やかな曲を演奏、心のこもった温かい拍手を受けました 下野氏は2017年4月から原爆被災地・広島の広島交響楽団の音楽総監督に就任しているので、アンコールの選曲にも自然とそういう発想が出てくるのでしょう 東京音大は最良の特任教授を迎えましたね

なお、参考までに はバルトーク「管弦楽のための協奏曲」は、 明日午後3時からミューザ川崎で開かれる「第10回音楽大学オーケストラ・フェスティバル」第3日目公演で、石崎真弥奈指揮東京音大オーケストラによって演奏されます

東京芸術劇場の1階にはクリスマスツリーが飾られていました おのおの方、油断召さるな 明日から12月ですぞ

     

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新国立オペラでヴェルディ「椿姫」を観る ~ ヴィオレッタのパパタナシュ、ジェルモンの須藤慎吾、イヴァン・レプシッチ指揮東京フィルにブラボー!

2019年11月29日 07時19分36秒 | 日記

29日(金)。わが家に来てから今日で1887日目を迎え、環境省は、環境対策として進めている「クールビズ」や「ウォームビズ」の実施期間や室温を一律に設定するのをやめる方針である というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                 人間はいろいろと大変だねぇ ぼくたちは毛皮1枚だから1年中変わらないもんね

 

         

 

昨日、新国立劇場「オペラハウス」でヴェルディ「椿姫」を観ました キャストはヴィオレッタ=ミルト・パパタナシュ、アルフレード=ドミニク・チェネス、ジェルモン=須藤慎吾、フローラ=小林由佳、ガストン子爵=小原啓楼、ドゥフォール男爵=成田博之、ドビニー侯爵=北川辰彦、アンニーナ=増田弥生、ジュゼッペ=中川誠宏ほか。管弦楽=東京フィル、合唱=新国立劇場合唱団、指揮=イヴァン・レプシッチ、演出=ヴァンサン・ブサールです

 

     

 

パリの社交界の高級娼婦ヴィオレッタは、富豪の息子アルフレードからの求愛にためらいながらも真摯な愛に心を開く 二人はパリ郊外で一緒に暮らすが、アルフレードの父ジェルモンがヴィオレッタを訪れ、自分の娘の縁談のためにも二人の関係を終わらせるよう頼む。ヴィオレッタは涙をのんで身を引く これを裏切りと捉えたアルフレードは夜会で彼女を罵倒するが、やがて誤解と分かった時はすでに遅く、再会を喜ぶヴィオレッタは病床で愛するアルフレードの腕に抱かれ息途絶える

 

     

 

私が新国立劇場のオペラ「椿姫」の公演を観るのは2004年、2008年、2011年、2015年、2017年に続いて6回目で、そのうちヴァンサン・ブサールの演出で観るのは3度目です

昨日のプルミエ(初日)公演の印象をひと言でまとめると「容姿・歌唱力・演技力ともにヴィオレッタの要件を備えたソプラノのパパタナシュと、前奏曲から第3幕フィナーレまで歌手に寄り添いつつ悲劇を歌い上げたイヴァン・レプシッチ指揮東京フィルの繊細な演奏が際立った公演」でした

ヴィオレッタを歌ったミルト・パパタナシュはギリシャ生まれのソプラノですが、ウィーン国立歌劇場、メトロポリタン歌劇場をはじめ世界中のオペラ劇場で活躍しています 新国立オペラでは2010年のモーツアルト「フィガロの結婚」の伯爵夫人を歌って以来の出演です ひと言でいえば「歌う女優」と表現するのが相応しいほどヴィオレッタに求められる容姿と歌唱力・演技力を兼ね備えています 第1幕で歌う「ああ、そはかの人か~花から花へ」、第3幕で歌うシェーナ「さようなら、過ぎた日よ」、そしてアルフレードと歌う「パリを離れて」・・・・最弱音から最強音まで 叙情的に そしてドラマティックに歌い上げます

日本人歌手で健闘したのはジェルモンを歌ったバリトンの須藤慎吾です 国立音大卒で藤原歌劇団団員ですが、説得力のある歌唱が印象に残りました カーテンコールではアルフレードを歌ったドミニク・チェネスよりも多くの拍手とブラボーを受けていました

ヴァンサン・ブサールの演出は、床面と側面を鏡張りにすることによって幻想的な世界を描き出すことに成功していました ただ、何度見ても分からないのは、第2幕のパリ郊外の二人の住居のシーンで、白いパラソルが空に浮いていることです

オペラ「椿姫」を観るたびに つくづく思うのは、ヒロインのヴィオレッタを歌う歌手は実力・気力・体力ともに備えていないと、とても最後まで務まらないだろうな、ということです 今回のパパタナシュのヴィオレッタを観て強くそれを感じました

 

     

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レオポルト・モーツアルト生誕300年 ~ 天才ウォルフガング・アマデウス・モーツァルトを育て上げた父親の生涯:朝日「天声人語」を読んで

2019年11月28日 07時20分38秒 | 日記

28日(木)。わが家に来てから今日で1886日目を迎え、衆院本会議で26日、大地震などを想定し防災用ヘルメットの着脱訓練が行われ、議員が座席の下に配備された折りたたみ式のヘルメットを一斉に身につけた というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       首相と閣僚は外さない方が良いと思う どこから矢が飛んでくるか分からないから

     

         

 

昨日は、夕食に「鶏のクリームシチュー」と「生野菜サラダ」を作りました 寒い夜は鍋料理、カレー、シチューが食べたくなります

 

     

 

         

 

珍しいことに、昨日の朝日新聞の「天声人語」がモーツアルトを取り上げていました ただし、モーツアルトと言っても天才ウォルフガング・アマデウス・モーツアルト(1756-1791)ではなく、彼を超一流の作曲家に育て上げた父親レオポルト・モーツアルトです レオポルトは1719年11月14日にドイツのアウクスブルクに生まれ、1787年5月28日にオーストリア大公国ザルツブルクで没しました(享年68歳)。今年が生誕300年に当たります

レオポルトは1747年(28歳)にアンナ・マリア・ペトゥルと結婚し 7人の子どもをもうけましたが、成人したのは三女の愛称ナンネルと三男のウォルフガングの2人だけでした 彼は同年、ザルツブルク宮廷室内作曲家に就任、1758年(39歳)にはザルツブルク宮廷楽団第2ヴァイオリン奏者に就任、さらに1763年(44歳)には宮廷副学長に昇進し、死ぬまでこの地位に留まりました

「天声人語」はレオポルトについて「幼い息子を連れて演奏旅行をした教育熱心な父として知られる」と書いていますが、1762年1月にはミュンヘンで バイエルン選帝侯マクシミリアン3世ヨーゼフの御前演奏をさせ(ウォルフガング6歳)評判をとり、同年10月にはウィーンのシェーンブルン宮殿で女帝マリア・テレジアや皇帝フランツ1世の御前演奏をさせて喝采を浴びています   さらに翌1763年6月から1766年11月までの3年半にわたり、ドイツ、オランダ、ベルギー、フランス、イギリス、スイスに及ぶ大旅行を決行しています(ウォルフガング7~10歳)。その後もレオポルトはウォルフガングを伴って3回のイタリア旅行に出かけています ウォルフガングは屈指の「ステージパパ」であるとともに売り込み上手な「プロモーター」である父レオポルトのお陰で、ヨーロッパ中に天才児としてその名を轟かせることになりました

「天声人語」はさらに、『モーツアルト家のキャリア教育』の著者である国立音大・久保田慶一教授の「(レオポルトは)自身は向上心の強い知識人。作曲家としても優れ、当時としてはモダンな交響曲を書きました」という言葉を紹介しています これは、1923年に上オーストリア、ランバッハのベネディクト派の修道院で発見されたモーツアルト父子のものとされる1769年と記された2つの交響曲、通称「ランバッハ交響曲」の筆写譜のうちの「新ランバッハ交響曲」のことを指していると思われます

また、「長い曲も一度聴けば覚え切り、即興で旋律をつむぐ幼い息子に父は瞠目する」と書いています これはモーツアルト父子がバチカンのシスティーナ礼拝堂を訪れた際、門外不出のアレグリ作曲「ミゼレーレ」を12歳のウォルフガングが耳で聴いただけで暗記して 後に楽譜に書き起こし、2度目に礼拝堂を訪れた際に 記憶に誤りがなかったかどうかを確かめたという史実を指しています これには当時のローマ教皇も驚き、モーツアルトの天才ぶりを絶賛したといいます 広島、長崎などを訪問し、一昨日 離日されたフランシス教皇も、その場に居合わせたら Oh my God!と驚いたことでしょう

「天声人語」では触れていませんが、レオポルトは音楽理論家としても優れた人物で、彼の自費出版した「ヴァイオリン奏法」は、史上初めてヴァイオリンの教授法を理論的に解説した本として、すべての音楽家や音楽教育者にとって重要なものとなっており、今日まで出版され続けているそうです この親にして天才児あり・・・ですね

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ロバート・レッドフォード主演「さらば愛しきアウトロー」を観る ~ 華麗なる俳優引退作品:早稲田松竹

2019年11月27日 07時19分08秒 | 日記

27日(水)。わが家に来てから今日で1885日目を迎え、香港政府のキャリー・ラム行政長官は26日 記者会見し、政府寄りの親中派が大敗した区議会選挙の結果について、「中央政府から責任を取るよう求められていない」と述べ、続投する考えを示唆した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

        本音を言えば 1日も早く辞めたいのに 中国政府が許してくれないんだと思うな

 

         

 

昨日は、夕食に「野菜とひき肉のドライカレー」を作りました 私の定番料理です。カレーの時はワインです

 

     

 

         

 

昨日、早稲田松竹でデヴィッド・ロウリー監督・脚本による2018年アメリカ映画「さらば愛しきアウトロー」(93分)を観ました

舞台は1980年代初頭のアメリカ。74歳のフォレスト・タッカー(ロバート・レッドフォード)は拳銃をチラリと見せるだけで、誰ひとり傷つけず目的を達成する銀行強盗だった 事件を担当するジョン・ハント刑事(ケイシー・アフレック)も、追いかければ追いかけるほどフォレストの生き方に魅了されていく ジュエル(シシー・スペイセク)は彼が堅気でないと知りながら 心を奪われて彼の最後の恋人になった。フォレストは2人の仲間と共に大きな銀行の金塊を収奪することを計画し、見事成功させる。しかし彼は「黄昏ギャング」と全米で大々的に報道されたことから、ついにはFBIに追い詰められる

 

     

 

この映画は、16回の脱獄と銀行強盗を繰り返した実在のアウトロー、フォレスト・タッカーを、名優ロバート・レッドフォードが演じた俳優として最後の作品です

ロバート・レッドフォードといえば「明日に向かって撃て」や「スティング」などにおける”青年”を思い浮かべますが、この映画に登場するレッドフォードは顔や手が皺だらけの”老人”です けれども、微笑みながら同年齢の女性を口説いたりするシーンを観ると、やっぱりレッドフォードは健在だなと思ってしまいます

しかし、驚くべきはホンモノのフォレスト・タッカーです 銀行強盗で16回も収監されたのに、そのたびに脱獄し、17回目は刑期を満了したものの、その後4回も銀行強盗を繰り返したというのですから、開いた口がふさがりません 彼の信条は「楽しく生きる」ことですが、銀行強盗は楽しくてしかたがない”生き甲斐”だったのでしょう なぜ彼がそれほど繰り返し銀行強盗が出来たかと言えば、確かに金は盗んだものの、拳銃は見せるだけで一度も発砲せず、誰も傷つけていないからだと思います    レッドフォードは最後に良い作品を選びました さらば愛しきレッドフォード

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鈴木優人 ✕ バッハ・コレギウム・ジャパンで J.S.バッハ「ブランデンブルク協奏曲 BWV1046-1051」全曲を聴く ~ 第135回定期演奏会

2019年11月26日 07時20分24秒 | 日記

26日(火)。わが家に来てから今日で1884日目を迎え、政府への抗議デモが続く香港で24日に行われた区議会選挙で民主派が圧勝し、地元メディアは全452議席の8割を超える385議席を獲得したと伝えた というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      70%台の高い投票率が民主派の躍進を促した  どうする香港政府 中国政府!?

     

         

 

昨日、夕食に「大根と挽肉の煮物」「豚汁」「生野菜とアボカドのサラダ」を作りました 「大根~」は久しぶりに作りましたが、美味しく出来ました

 

     

 

         

 

24日(日)午後3時から東京オペラシティ・コンサートホールでバッハ・コレギウム・ジャパンの「第135回定期演奏会」を聴きました プログラムはJ.S.バッハ「ブランデンブルク協奏曲 BWV1046-1051」全曲です 演奏はトランペット=ギ・フェルベ、フラウト・トラヴェルソ=鶴田洋子、リコーダー=アンドレアス・ベーレン、ホルン=福川伸陽、オーボエ=三宮正満、ヴァイオリン=若松夏美、高田あずみ、山口幸恵、管弦楽=バッハ・コレギウム・ジャパン、指揮&チェンバロ=鈴木優人です

「ブランデンブルク協奏曲」はヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)が作曲し、1721年にブランデンブルク辺境伯クリスティアン・ルートヴィヒに捧げられた6曲の協奏曲です この協奏曲集の大きな特徴は、それぞれがまったく異なる楽器編成で演奏されることです

 

     

     

会場は教会カンタータ・シリーズの時と違い、3階席まで満席近い状況です 宗教曲ではなく管弦楽曲であることで聴きやすいと判断した聴衆が多かったのでしょうか

6曲は①第1番、②第6番 、③第2番、④第4番、⑤第5番、⑥第3番の順番に演奏されました 各曲の楽章構成と楽器構成は次の通りです

①第1番 ヘ長調 BWV.1046 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「アレグロ」、第4楽章「メヌエット~トリオ1」、第5楽章「ポロネーズ~トリオ2」

(ホルン2、オーボエ3、バス―ン、ヴァイオリン、弦楽、チェンバロ)

②第6番 変ロ長調 BWV.1051 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ・マ・ノン・トロッポ」、第3楽章「アレグロ」

(ヴィオラ2、ヴィオラ・ダ・ガンバ2、チェロ、チェンバロ)

③第2番 ヘ長調 BWV.1047 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「アレグロ・アッサイ」

(トランペット、リコーダー、オーボエ、ヴァイオリン、弦楽(ヴィオラ等)、チェンバロ)

④第4番 ト長調 BWV.1049 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「プレスト」

(独奏ヴァイオリン、リコーダー2、弦楽(ヴィオラ等)、チェンバロ)

⑤第5番 ニ長調 BWV.1050 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アフェットゥオーソ」、第3楽章「アレグロ」

(フラウト・トラヴェルソ、ヴァイオリン、弦楽(ヴィオラ等)、チェンバロ)

⑥第3番 ト長調 BWV.1048 第1楽章「アレグロ」、第2楽章(2つの和音のみ)、第3楽章「アレグロ」

(ヴァイオリン3、ヴィオラ3、チェロ3、コンティヌオ、チェンバロ)

①第1番 ヘ長調 BWV.1046では、福川伸陽(N響首席)と藤田麻理絵?(新日本フィル)のナチュラル・ホルン、三宮正満のオーボエが冴えわたりました

②第6番 変ロ長調 BWV.1051では、ヴァイオリンの若松夏美と高田あずみがヴィオラを弾きましたが、軽快な演奏を展開しました  

③第2番 ヘ長調 BWV.1047では、アンドレアス・ベーレンのリコーダー、ギ・フェルベのトランペット、三宮正満のオーボエが素晴らしかった トランペットは縦長ではなく、ホルンを小さくしたような形をしていて切れ味鋭い高音が特徴です

④第4番 ト長調 BWV.1049では、アンドレアス・ベーレンのリコーダーが楽しく聴けました

⑤第5番 ニ長調 BWV.1050では、鶴田洋子のフラウト・トラヴェルソが美しい音色で響き渡りました 鈴木優人のチェンバロは音が小さすぎて会場の後方ではあまり良く聴こえませんでした ピアノと違って、音が小さいのはチェンバロの宿命ですが、もっと前面に出ても良かったと思います

⑥第3番 ト長調 BWV.1048では、では、弦楽器同士のアンサンブルが楽しく聴けました また、第2楽章は2つの和音が書かれているだけなので、鈴木優人がチェンバロで即興演奏を入れて第3楽章に繋げました この演奏は素晴らしかった

蛇足ですが、鈴木優人が弾いていたのは「チェンバロ」ですが、これはドイツ語の呼び名で、同じ楽器を英語では「ハープシコード」、フランス語では「クラヴサン」と呼びます

ブランデンブルク協奏曲に関して言えば、第3番と第6番が好きです 意図したわけではありませんが、楽器構成は両者とも弦楽合奏のみで、管楽器は入りません 私の場合は楽器編成よりも心地よいリズム感やメロディーが好きです

午後3時に始まったコンサートは、20分の休憩を挟んで5時30分に終了しました 次は「管弦楽組曲」全曲演奏会にチャレンジでしょうか

外に出ると、オペラシティの地下広場にクリスマスツリーが飾られていました

 

     

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ジョナサン・ノット ✕ 荒絵理子 ✕ 東響でR.シュトラウス 「オーボエ協奏曲」、モーツアルト「交響曲 第41番 ”ジュピター”」を聴く ~ 第38回 モーツアルト・マチネ

2019年11月25日 07時18分25秒 | 日記

25日(月)。わが家に来てから今日で1883日目を迎え、三重県を訪問中の天皇・皇后両陛下は23日、即位礼と大嘗祭が無事終了したことを報告する儀式に臨むため、伊勢神宮の内宮を参拝されたが、天皇陛下は雨よけの幌を外した儀装馬車で、皇后陛下はオープンカーで、それぞれ正殿までの参道を進まれた というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       皇后陛下は馬アレルギーだそうだ  野球ならホースアウト? 馬くいったからいいか  

     

         

 

昨日、午前11時からミューザ川崎で東京交響楽団の「第38回モーツアルト・マチネ」を、午後3時から東京オペラシティ・コンサートホールで「バッハ・コレギウム・ジャパン」の第135回定期演奏会(バッハ「ブランデンブルク協奏曲」全曲)を聴きました ここでは「第38回モーツアルト・マチネ」について書きます

プログラムは①リヒャルト・シュトラウス「オーボエ協奏曲 ニ長調 AV.144 」、モーツアルト「交響曲 第41番 ハ長調 K.551  ”ジュピター”」です ①のオーボエ独奏=荒絵理子(東響首席)、指揮=東響第3代音楽監督ジョナサン・ノットです

 

     

 

オケは左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対向配置。コンマスはグレブ・二キティンです 隣は廣岡克隆、チェロのトップは伊藤文嗣、川井真由美、ヴィオラは青木篤子、武生直子、第2ヴァイオリンは服部亜矢子、加藤まな、コントラバスは久松ちず、その隣は何と都響の池松宏が客演しています 東響は小編成のマチネでも手を抜きません

1曲目はリヒャルト・シュトラウス「オーボエ協奏曲 ニ長調 AV.144 」です この曲はリヒャルト・シュトラウス(1864-1949)が第2次世界大戦終了直後の1945年から翌46年にかけて作曲(1948年に改訂)した晩年の作品です 第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「ヴィヴァーチェ~アレグロ」の3楽章から成りますが、楽章は切れ目なく続けて演奏されます

ソリストの荒絵理子が白のレース模様の鮮やかな衣装で登場、ノットの指揮で第1楽章に入ります チェロの短い前奏に続いてオーボエが第1主題を流麗に演奏します この音を聴いて、背筋が寒くなりました われわれはプログラム・ノートなどを通して、この曲が作曲者が81歳の晩年に作曲した作品であることを知っていますが、もしそういう予備知識を持たずにこの曲を聴いたら、おそらくシュトラウスが20代の時に作曲した作品ではないかと思うほど若々しく溌剌とした曲です 佐野旭司氏のプログラム・ノートによると この曲は「青春時代の回顧とも言われている」とのことですが、そうなのでしょう

荒絵理子は、ノット✕東響のしっかりしたサポートのもと、次々と変化するメロディーを色彩感豊かに流麗に奏でました。とくにカデンツァは見事でした 東響のオーボエは荒絵理子と荒木奏美の二人の頼もしい首席(アラ アラ コンビ)が揃っているので盤石です


     


2曲目はモーツアルト「交響曲 第41番 ハ長調 K.551  ”ジュピター”」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が1788年6月から8月にかけて作曲した第39番、第40番、第41番の「三大交響曲」のうち最後の交響曲です この3大交響曲が3か月という短期間で作曲されたことから、最近では、ニコラウス・アーノンクールのように「3曲セットで器楽によるオラトリオではないか」という説が唱えられ、それに沿った演奏も録音されています(下の写真)。さらにこの3曲はモーツアルトも会員だったフリーメイソン(数字の3がキーワード)に関係があるのではないか、という説もあるようです なお、この曲は「ジュピター」という愛称で親しまれていますが、これはドイツ生まれの音楽家で興行師のヨハン・ペーター・ザロモンが名付けたと言われています


     


この曲は第1楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」、第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」、第3楽章「メヌエット:アレグレット~トリオ」、第4楽章「アレグロ・モルト」の4楽章から成ります

オケは管楽器を中心に拡大し50人規模になります よく見ると、トランペットはナチュラル・トランペット(バルブなし)を使用しています ノットは、古典派の交響曲を指揮する時はナチュラル・トランペットを使用するようです 全楽章を通じて、ノットの指揮は気迫に満ちたもので、精力的な指揮で弦楽器を煽り立てます 東響のメンバーは必死にタクトについていきます 客席から見ていると まるで指揮者とオーケストラの真剣勝負(バトル)のようです 全楽章を通して、オーボエの荒木奏美、フルートの八木瑛子、ファゴットの福士マリ子、トランペットの澤田真人、そして堅いマレットによりリズミカルなティンパニを打ち込んだ清水太らの演奏が印象に残りました

満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返されました 拍手がいつまでも続き、どうやらノットだけがステージに呼び戻されたようです 人気・実力ともに備えた指揮者であることは間違いありません

この演奏を聴いてあらためて思ったのは、やっぱりノットはベートーヴェン、モーツアルトといった古典がいい、ということです

外へ出ると、地下の広場にクリスマスツリーが飾られていました


     

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キンボー・イシイ ✕ 山崎伸子 ✕ 新日本フィルで チャイコフスキー「ロココ風の主題による変奏曲」、ベートーヴェン「交響曲 第5番」、シューベルト「交響曲 第1番」を聴く

2019年11月23日 07時16分44秒 | 日記

23日(土)。わが家に来てから今日で1881日目を迎え、皇位継承に伴う皇室行事「大嘗祭」の祭場となった大嘗宮は 建設に9億5700万円を要したが、一般公開終了後には取り壊される というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

          すぐに取り壊すのが分かっていながら 建設に9億円以上もかけるのはどうなのよ?

     

         

 

昨日は真冬並みの寒さで、娘も仕事が休みだったので、夕食は「白みそ鍋」にしました 材料はキャベツ、豚バラ肉、シメジ、エノキダケ、モヤシ、水菜です。お酒は日本酒の熱燗です 〆はラーメンにしました。満腹です

 

     

     

 

         

 

昨日午後2時から すみだトリフォニーホールで新日本フィル「ルビー(アフタヌーン コンサート・シリーズ)」第27回定期演奏会を聴きました プログラムは①シューベルト「交響曲 第1番 ニ長調 D82」、②チャイコフスキー「ロココ風の主題による変奏曲 作品33」、③ベートーヴェン「交響曲 第5番 ハ短調 作品67 ”運命”」です ②のチェロ独奏=山崎伸子、指揮は当初予定されていた若手の太田弦が健康上の理由により降板したことから、今年夏よりシュレースヴィヒ・ホルシュタイン州立劇場の音楽総監督に就任したキンボー・イシイが指揮しました

演奏に先立って、午前11時からホール隣のホテルのチャペルで小室敬幸氏によるルビーシリーズのレクチャー「ベートーヴェンの『運命』を徹底解剖!」があり、聴講しました 受付で500円を払ってチャペルに向かおうとすると、新日本フィル事務局の登原紗弥香さん(レクチャー進行役)から、「どうされましたか?」と訊かれました どうやら私が右手首に包帯を巻いているのに気が付いたようです 「腱鞘炎です。パソコンを打っていて。ブログを書くのにパソコン入力してますが、それが原因で腱鞘炎になってしまったんです ブログを書き続ける限り完治しないんです」と答えました。登原さんは気の毒そうな顔をしていました

小室氏はペラ1枚のレジュメに書かれたいくつかの楽譜の抜粋をもとに「”ハイリゲンシュタットの遺書”の本当の意味」「ソナタ形式」「第1主題の秘密」「主題労作」などについて解説、いかに第5番が精密に出来ているかを明らかにしました このレクチャーは本番を前に非常に参考になります ろくに楽譜が読めない私でも何とか半分くらいは理解できました

 

     

 

さて本番です。オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの新日本フィルの並び。コンマスは王子こと西江辰郎です いつものように第2ヴァイオリンの松崎千鶴さんを確認。篠原英和氏は降り番のようです

1曲目はシューベルト「交響曲 第1番 ニ長調 D82」です この曲はフランツ・シューベルト(1797-1828)が16歳の時(1813年)に作曲した最初の交響曲です 第1楽章「アダージョ~アレグロ・ヴィヴァ―チェ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「メヌエット:アレグレット」、第4楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」の4楽章から成ります

キンボー・イシイの指揮で演奏に入ります。全体的な印象としては、第1楽章はハイドン風、第2楽章はモーツアルト風、第3楽章と第4楽章になってやっとシューベルトらしさが出てきた感じです とくに第4楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」は溌剌としていて16歳のシューベルトの創作意欲を感じます

2曲目はチャイコフスキー「ロココ風の主題による変奏曲 作品33」です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が1876年12月から翌77年の初めにかけて作曲した作品です 「ロココ」とは18世紀に美術、建築、デザインなどの分野で流行した様式ですが、音楽史ではバロックから古典派への過渡期に現れた優雅な音楽様式のことを指します チャイコフスキーは敬愛するモーツアルト(1756-1791)の音楽を念頭に置いて書きました

桐朋学園大学特任教授、東京藝大名誉教授を務める山崎伸子が登場、さっそく演奏に入ります 何とも柔らかい音色に引き込まれます 肩の力が抜けたソフトで心地よい響きが会場を満たします

彼女は2つの大学で教えているので、新日本フィルにも教え子が何人かいるのではないか、と思います

ソリスト・アンコールは、カザルスが国連総会の会議場で演奏して有名になったカタルーニャ民謡「鳥の歌」でした しみじみと良い演奏でした


     

 

プログラム後半はベートーヴェン「交響曲 第5番 ハ短調 作品67 ”運命”」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)が1807年から翌08年にかけて作曲し、1808年12月22日にウィーンのアン・デア・ウィーン劇場で、第6番「田園」や「ピアノ協奏曲第4番」などと共に初演されました 第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」、第2楽章「アンダンテ・コン・モト」、第3楽章「アレグロ」、第4楽章「アレグロ」の4楽章から成ります 

なお、この曲は「運命」という愛称で親しまれていますが、小室氏のレクチャーによると、これは一時期ベートーヴェンの秘書を務めていたシンドラーが第1楽章冒頭の主題について「運命はこのように扉を叩く」と記述したことから そのように呼ばれるようになったもので、現在では信憑性が疑われているそうです それはそうとしても、第1楽章冒頭の「ダダダダーン」というリズムは「運命の動機」と呼ぶのが最も相応しいような気がします

キンボー・イシイの指揮で第1楽章が高速テンポで開始されます 彼の指揮は全楽章を通して速いテンポによりオケから引き締まった演奏を引き出していました  「現代のベートーヴェン」を感じます レクチャーで学んだことをレビューしながら聴こうとしたのですが、演奏の速さに頭と耳が付いて行けなかった というのが正直なところです 

それにしても、ベートーヴェンって何だかんだ言っても天才だな、と思います

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藝大シンフォニーオーケストラでベートーヴェン「三重協奏曲」、ベルリオーズ「幻想交響曲」を聴く / 尾高忠明✕大阪フィル「ブルックナー『交響曲第3番』他」のチケットを取る

2019年11月22日 07時19分08秒 | 日記

22日(金)。わが家に来てから今日で1880日目を迎え、国の税金を使い、首相が主宰する「桜を見る会」について、安倍晋三首相は20日の参院本会議で、「私自身も事務所から相談を受ければ推薦者についての意見を言うこともあった」と述べ、招待者の選定過程に自身が関与していたことを認めた というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       世論調査で「安倍政権を支持しない理由」のトップは「首相の人柄が信用できない」

 

         

 

昨日の夕食は「牛タン塩焼き+牛ハラミ肉焼き」「生野菜サラダ」「卵スープ」にしました メインのメニューは、魚、豚肉、鶏肉、牛肉・・・というように毎日 種類を変えてバランスを取るようにしています

 

     

 

         

 

来年1月21日(火)午後7時からサントリーホールで開かれる「大阪フィルハーモニー交響楽団  第52回東京定期演奏会」のチケットを取りました   プログラムは①エルガー「チェロ協奏曲 ホ短調 作品85」、②ブルックナー「交響曲第3番 ニ短調 ”ワーグナー” 」です    ①のチェロ独奏はスティーヴン・イッサーリス、指揮は尾高忠明です

 

     

 

         

 

昨夕、東京藝大奏楽堂で「第60回東京藝大シンフォニーオーケストラ定期演奏会」を聴きました   プログラムは①ベートーヴェン「ピアノ、ヴァイオリン、チェロのための『三重協奏曲』ハ長調 作品56」、②ベルリオーズ「幻想交響曲 作品14」です ①のピアノ独奏=東誠三(藝大教授)、ヴァイオリン独奏=植村太郎(同・准教授)、チェロ独奏=中木健二(同)、指揮=迫昭嘉(同・教授)です 東京藝大シンフォニーオーケストラは藝大音楽学部の2~4年までの弦・管・打楽器専攻生を中心としたオケです。ちなみに植村太郎氏がコンマスを務めている藝大フィルハーモニア管弦楽団は東京藝大のプロのオケです

 

     

 

全席自由です。1階13列25番、右ブロック左通路側を押さえました。会場は8割方埋まっているでしょうか

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという編成。楽員名簿によるとコンミスは齋藤碧さんです

1曲目は来年 生誕250年を迎えるベートーヴェンの「ピアノ、ヴァイオリン、チェロのための『三重協奏曲』ハ長調 作品56」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)が1803年から翌04年にかけて作曲、1808年に公開初演された作品で、ロプコヴィッツ侯爵に献呈されました 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「ロンド・アッラ・ポラッカ」の3楽章からなります

オケの序奏に続いて独奏チェロが入り、次いでヴァイオリンが、そしてピアノが加わります この曲とほぼ時期に作曲された交響曲第3番”英雄”に似た勇壮な曲想が聴かれます すべての楽章を取り仕切るのは中木健二のチェロです。彼に植村太郎のヴァイオリンと東誠三のピアノが絡んできます この曲は演奏される機会が少ないので貴重な体験です。聴き終わって、やっぱりベートーヴェンはいいなあと思いました


     


プログラム後半は、今年没後150年を迎えたベルリオーズ「幻想交響曲 作品14」です この曲はエクトール・ベルリオーズ(1803-1869)が1830年に作曲(31年に改訂)した作品です イギリスのシェイクスピア劇団の女優ハリエット・スミッソンへの熱烈な思慕を標題音楽として表現したものです 「一人の芸術家が恋に破れてアヘンを飲んで死を図るが、それが致死量に達しなかったため、様々な幻覚を見る」という物語構成になっています 第1楽章「夢想と情熱」、第2楽章「舞踏会」、第3楽章「野の情景」、第4楽章「断頭台への行進」、第5楽章「サバト(魔女大集会)の夜の夢」の5楽章から成ります

オケが拡大しフルオーケストラ態勢になります 見渡すところ、ヴァイオリン・セクション、ヴィオラ、木管、打楽器は圧倒的に女性が多数です 反対に音の低いチェロ、コントラバスは男性が多数です これが現在の音楽大学の縮図でしょうか

第1楽章「夢想と情熱」ではヴァイオリンがキラキラと輝いて美しい音楽を奏でます オーボエが素晴らしい演奏をしています 第2楽章「舞踏会」ではフルート、クラリネットが冴えた演奏を展開していました 第3楽章「野の情景」では、舞台上のオーボエ(コーラングレ?)と舞台裏のオーボエとの対話が素晴らしく、完璧と言ってもよい遠近感の出た演奏を展開しました 舞台袖のドアは閉まっていたので、舞台後方の斜めになった壁裏の奧で吹いていたと思われます 終盤の4台のティンパニによる「遠くの雷鳴」は見事でした

第4楽章「断頭台への行進」では、4本のファゴットの演奏が素晴らしく、思わず引き込まれました また、トランペット、トロンボーン、ホルン、チューバといった金管楽器と打楽器群は、やっと本領発揮だとばかりに会場を圧倒する迫真の演奏を展開しました 第5楽章「サバト(魔女大集会)の夜の夢」では小クラリネットがグロテスクな姿に変貌した恋人を下品に演奏し、「イデー・フィクス(固定観念、固定楽想)」を強く印象付けました また、終盤には舞台裏で鳴らされる鐘がオケを突き抜けて響き渡り、恋人を葬り去りました

全楽章を通して聴いた印象は、学生オケとはいえ相当レヴェルが高い演奏で、個々人の演奏能力が優れていると思いました

さて、ここで 冒頭に戻って考えたいと思います   この日のプログラムは来年 生誕250年を迎えるベートーヴェンの音楽と、今年没後150年を迎えたベルリオーズの音楽との組み合わせで構成されています ベートーヴェンが死去したのは1827年でした。そして、ベルリオーズが初めての交響曲「幻想交響曲」を作曲したのは1830年でした つまり、ベートーヴェンの死からわずか3年しか経たないうちに、ベルリオーズは自らの人生を題材にしてハープやコーラングレや鐘などを加えた新しい次元の標題音楽を作曲したのです 言うまでもなく、この曲はロマン派の標題音楽の先駆となり、リスト、ワーグナーらに引き継がれていくことになります

主催者の東京藝大は、単にベートーヴェンが来年 生誕250年を迎え、ベルリオーズが今年 没後150年を迎えたからという理由だけで二人の作品を取り上げたのではなく、古典派からロマン派へのバトンを受け渡しした当事者としての意味合いを込めて取り上げたのだと確信します

 

     

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METライブビューイングで「トゥーランドット」を観る ~ フランコ・ゼフィレッリによる絢爛豪華な演出、トゥーランドットのクリスティーン・ガ-キー、リューのエレオノーラ・ブラットにブラボー!

2019年11月21日 07時19分45秒 | 日記

21日(木)。わが家に来てから今日で1879日目を迎え、安倍晋三首相の通算在職日数は20日で計2887日となり、明治・大正期に首相を3回務めた桂太郎の2886日を超えて憲政史上最長となった というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

        「森友・加計問題」から「桜を見る会」まで 長期政権のおごりが累積してる    

 

         

 

昨日、夕食に「鶏の唐揚げ」と「エリンギの中華スープ」を作りました 唐揚げは時々食べたくなります。唐揚げにはやっぱりビールです

 

     

 

         

 

昨日、新宿ピカデリーでMETライブビューイング2019-2020の第1弾、プッチーニ「トゥーランドット」を観ました   これは今年10月12日に米ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で上演されたオペラのライブ録画映像です

キャストはトゥーランドット姫=クリスティーン・ガ-キー、カラフ王子=ユシフ・エイヴァゾフ、リュー=エレオノーラ・ブラット、ティムール=ジェイムズ・モリスほか。管弦楽・合唱=メトロポリタン歌劇場管弦楽団・合唱団、指揮=ヤニック・ネゼ=セガン、演出=フランコ・ゼフィレッリです

 

     

 

このオペラはジャコモ・プッチーニ(1858-1924)が生涯最後の瞬間まで書き続け、未完に終わった作品です

物語の舞台は、昔の中国・北京の紫禁城。トゥーランドット姫は異国の王に権力を奪われた祖先ロウリン姫に自分を重ね、外国の王子からの求愛を拒絶し、自分が出す「3つの謎」を解けなかった王子を次々に処刑していた ペルシャの王子の公開斬首刑の場に、目の不自由な老人とお付の女性が現われる。かつてのダッタンの王ティムールと女奴隷リューだった そこで偶然、息子のカラフと再会する。カラフは父やリューの制止に耳を貸さず姫への新たな挑戦者に名乗り出る カラフがトゥーランドット姫が出した「3つの謎」を解くと姫は狼狽する カラフは逆に「夜明けまでに自分の名前を当てれば、命を差し出す」と提案する トゥーランドット姫は「王子の名前が判るまでは誰も寝てはならぬ」というおふれを出す。カラフはこれを受けて「誰も寝てはならぬ」を歌う 3大臣(ピン・パン・ポン)が美女や財宝を差し出して北京を去るよう促すが、カラフは耳を貸さない そこにティムールとリューが引き出され「謎の王子」の名前を引き出すための拷問を受ける リューは口を割らず「氷のような姫君」を歌い自害する カラフのために自身を犠牲にするリューの死に動揺する姫をカラフは激しく抱きしめ、熱い口づけで真実の愛に目覚めさせる 姫は群衆を集め「ついに謎が解けた。彼の名は愛」と告げる

 

     

 

METライブ「トゥーランドット」を観ていつも感動するのは、フランコ・ゼフィレッリの細部にこだわった演出・美術による絢爛豪華な舞台です そのゼフィレッリは今年6月に死去したことから、METはこの公演を彼に捧げています なお、この公演の演出は、前回までのMETライブ「トゥーランドット」とは細部で若干変えているようでした

トゥーランドット姫を歌ったクリスティーン・ガ-キーは、2018‐19シーズンのMET「ワルキューレ」でブリュンヒルデ役が絶賛されたアメリカのドラマティック・ソプラノです ひと言でいえばパワフルで美しい高音が魅力で、演技力も十分です 私が今まで聴いたMETライブの「トゥーランドット」のタイトルロールは、マリア・グレギーナが最強でしたが、ガ-キーは彼女に匹敵する強靭な声の持ち主だと思いました

トゥーランドット姫とは対極の役柄であるリューを歌ったエレオノーラ・ブラットは、2007年にオペラデビューしたイタリアの若手ソプラノですが、研ぎ澄まされた叙情的な歌唱によって聴衆を深く感動させました

カラフを歌ったユシフ・エイヴァゾフは、1977年アゼルバイジャン生まれのドラマティック・テノールですが、明るく輝く声質の持ち主です 立派な顎鬚が特徴ですが、彼はMETを代表するプリマドンナ、アンナ・ネトレプコの夫と言った方が分かり易いかも知れません 幕間のインタビューで「今日(10月12日)は尊敬するパバロッティの誕生日です。この日のアリアは彼に捧げます」と語っていました。それだけに「誰も寝てはならぬ」は聴きものでした 余談ですが、この曲は2006年のイタリア・トリノ冬季五輪でフィギュア・スケートの荒川静香選手がフリー演技の音楽に採用したことで一気に人気が沸騰しました

ティムールを歌ったジェイムズ・モリスは1947年ボルティモア生まれの大ベテランで、深く豊かなバスバリトンで歌に説得力を持たせていました

特筆すべきはMET音楽監督2年目を迎えたヤニック・ネゼ=セガン指揮メトロポリタン歌劇場管弦楽団による迫真の演奏です 終始、集中力に満ちた演奏で、トゥーランドットの気強さに、カラフの情熱に、リューの悲しみに寄り添いながら、スケールの大きい演奏を繰り広げました

最後に忘れてはならないのはメトロポリタン歌劇場合唱団による迫力あるコーラスです 彼らがいかにこの公演に厚みを与えているか 図り知れません

METの「トゥーランドット」を観て感動しない人はいないでしょう これを観れば「オペラは総合芸術である」ということが一目瞭然です

ところで、このオペラを観ていつも思うのは、カラフほど利己主義的な男はいないだろう、ということです 目の不自由な父親をほったらかし、リューの自己犠牲をいいことにして、惚れた女と結婚して自分だけ幸せになろうというのですから その観点から言うと、今年7月に新国立劇場「オペラハウス」で上演されたアレックス・オリエ演出による新国立オペラ「トゥーランドット」の結末は説得力を持っていました 「カラフとトゥーランドットがめでたく結婚して幸せな人生を歩むなんて許せない」という演出になっていました(今年7月20日付の当ブログ参照)。いずれにしても、METのオーソドックスなスタイルにせよ、アレックス・オリエによる斬新なアプローチにせよ、プッチーニは この未完のオペラを 最終的にどのように決着させようとしたのだろうか、と思いを巡らせたくなる初冬の候です

 

     

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井上道義 ✕ 読売日響によるマーラー「交響曲第3番ニ短調」のチケットを取る / N響から特典CD&来年のカレンダー届く / 映画「長いお別れ」「洗骨」を観る ~ ギンレイホール

2019年11月20日 07時29分46秒 | 日記

20日(水)。わが家に来てから今日で1878日目を迎え、トランプ米大統領がツイッターで金正恩朝鮮労働党委員長に「すぐに会おう」と呼びかけたことについて、北朝鮮の金桂寛・元外務省第1次官は18日、「我々は無益な会談には興味を持たない」とする談話を発表した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

        1年後に選挙を控えているトランプが 選挙のない北朝鮮に 足元を見られているな

     

         

 

昨日の夕食は、サバの塩焼き、真鯛の刺身、アサリの味噌汁にしました   肉好きの娘ですが、週に1度は魚料理にしたいと思います

 

     

 

         

 

12月6日(金)午後7時から池袋の東京芸術劇場コンサートホールで開かれる「東京芸術劇場 presents マーラー『交響曲 第3番 ニ短調』」のチケットを取りました これは6月の発売開始時から聴こうか聴くまいか迷っていたコンサートですが、やはりマーラー「第3番」が聴きたいという気持ちを抑え切れず、遅ればせながらチケットを取りました 幸い希望の3階B席が残っていたので躊躇なく押さえました

 

     

     

 

         

 

N響から会員特典CDと来年のカレンダーが届きました 特典CDはブロムシュテット指揮によるベートーヴェン「交響曲第4番変ロ長調作品60」です これは2018年4月20日にNHKホールで収録された第1883回定期演奏会のライブ録音です

 

     

 

カレンダーはヤルヴィや楽器などを月別に紹介しています

 

     

 

         

 

昨日、神楽坂のギンレイホールで「長いお別れ」と「洗骨」の2本立てを観ました

「長いお別れ」は中島京子原作による同名小説を中野量太監督が2019年に映画化した作品(127分)です

父・昇平(山崎努)の70歳の誕生日で久しぶりに集まった娘たちは、中学の校長も務めた厳格な父が認知症になったという事実を告げられる 日を追うごとに家族との記憶を失っていく昇平の様子に戸惑いながらも、妻・曜子(松原智恵子)、アメリカ在住の長女・麻里(竹内結子)、フードコーディネーターの次女・芙美(蒼井優)は、それぞれが向き合う中で、自分自身を見つめ直していく


     

 

この作品は最初に中島京子の原作を読んで、面白そうだと思ったので観た映画です 原作のストーリーと 本を読んでの感想は今年7月27日付の当ブログに書きましたので、興味のある方はご覧ください

長いお別れ」というタイトルは、映画の最後のシーンで、麻里の長男・崇が学校をさぼって校長室に呼ばれた時に、校長から「何でもいいから君のことを話してごらん」と言われて、「祖父が死にました。7年前から記憶がだんだん無くなっていく病気でした」と語ると、校長が「それはLong Goodbyだね。認知症をそう呼ぶんだよ」と教えるところから来ています。レイモンド・チャンドラーの小説のタイトル以外にも特別の意味があったのですね

昇平が孫の崇に「最近ね、すべてが遠いんだよ。みんなが遠いんだ」と語ると、崇は「それは悲しいことだね」と応えます。この会話こそ「認知症=長いお別れ」の本質を語った言葉だと思います


     


         


「洗骨」は照屋年之監督による2018年制作映画(111分)です

「洗骨」とは沖縄諸島の西に位置する栗国島などに残っているとされる風習で、人が死ぬと火葬も土葬もせず、桶に納めたまま島の西側に位置する「あの世」の洞窟に納めておき、数年後に桶を開けて骨を洗い、風葬して初めて「この世」と別れを告げるというものです

沖縄の離島、栗国島・栗国村に住む新城家では、長男の新城剛(筒井道隆)が、母・恵美子(筒井真理子)の洗骨のため4年ぶりに故郷に帰ってくる 実家には剛の父・信綱(奥田英二)が一人で住んでいるが、生活は荒れ放題で、止めたはずの酒も隠れて飲んでいる そこへ名古屋で美容師として働いている長女・優子(水崎綾女)が帰ってくるが、今にも赤ん坊が生まれそうな身体つきに、家族は動揺を隠せない しかし、そこへ彼女の相手の美容室の店長・神山(Qちゃん)が優子との結婚を求めて訪ねてくる 彼らはそろって島の西側の「あの世」に行き、洗骨の儀式をする。そこで急に優子が産気づき、周囲の者が慌てる

 

     

 

この映画の監督を務めた照屋年之は、「ガレージセール」のゴリの本名だそうで、ビックリしました ゴリらしく、深刻なテーマの中にもユーモアの溢れるシーンが随所に盛り込まれていて笑いを誘います

この映画を観終わって思ったのは、最後の赤ん坊の出産シーンがなければこの映画の意味はない、ということです 「死にまつわる儀式の最中に、新たな生命が生まれる」。つまり、これは輪廻転生を描いた作品だからです

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