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クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

3年ぶりの高校時代のクラス会に出席

2014年11月30日 09時01分36秒 | 日記

30日(日)。わが家に来てから64日目を迎えたモコタロです 

 

          

              11月も今日で終わり 時の流れは速いなあ

 

  閑話休題  

 

先日、年末のNHK「紅白歌合戦」の出場歌手が発表されました 新聞で見て真っ先に思ったのは紅組と白組とで出場組数が違うということです。紅組27組に対して白組24組となっています 出場者数でいうとさらに差が拡大します。紅組の出場者を見るとHKT48、AKB48、SKE48、NMB48と48人のグループが4組あります。これだけで192人ですよ、奥さん 白組がいくら頑張ったって人数では勝てません

その前に、HKTって何よ? SKEって何よ? NMBって何よ?・・・・AKB48が秋葉原の略だから、HKTは博多だろうし、NMBは難波だろうと推測したのですが、SKEが分からない・・・・ギブアップしてネットで検索したら名古屋の栄の略だそうです。ちっとも知りませんでした 知らなくても何の不自由もなく生きていけますが

それ以前に、私はここ20数年「紅白歌合戦」を観ていません。どこが面白いのかさっぱり分かりません 大晦日の夜はCDかFMで第9を聴きながら本を読むのが恒例になっています。したがって、出場者の名前を見て「あの人も知らない、この人も知らない」と嘆くこともありませんし、毎年のように言われている「紅白はマンネリだ」とか「あまりにも若い人向けの人選に偏っているのではないか」とかいう批判に対しても、どーでもいいと思っています 強いて言えば、きゃりーぱみゅぱみゅが何を歌うのかが気になる程度です

 

  閑話休題   

 

昨日、東京交響楽団から恐ろしい封書が届きました 「2015年度 定期会員券を継続していただきありがとうございました」という挨拶状、定期演奏会のチケットとともに同封されていたのは赤字で印刷された2枚の請求書でした 1枚はサントリーホール定期演奏会のS席57,000円、もう1枚は東京オペラシティ定期演奏会のS席31,500円です。いつかはこの赤紙が届くと覚悟はしていたのですが、ついに来るものが来たという感じです。仕方ないので払うことにします

 

          

 

  閑話休題  

 

昨日午後3時から埼玉県所沢市の中華料理店Sで昭和〇〇年(ぞろ目)卒、所沢高校3年2組のクラス会がありました 前回は2011年だったので3年ぶりの開催です。10分前に会場に入ると2つの円卓のうち1つが参加者で埋まっていました。顔ぶれを見渡すと、「ずい分貫録が出て来たなあ」と思うと同時に、「ずい分フケタなあ」と思いました 恩師のY先生もお見えです。三々五々集まったクラスメイトは12人、女性が一人もいないのは寂しいところ 幹事のO君の説明によると、一人だけ出席の返事がきたが、女性一人だけだと気の毒だということで、女性側の”相談役”Mさんに相談した結果、遠慮するという返事が返って来たとのこと

配布されたクラス名簿によると、物故者の欄が一人増えて6人になっています 有名な民謡歌手の姉Kさんでした。また、出欠欄を見ると「住所不明」「未回答」という人の数が多くなっています

恩師Y先生はわれわれの9歳年上です。したがって、われわれの担任になった時は大学を卒業したばかりの青年教師でした 剣道部の顧問をしており、いつも下駄を履いて通勤?していました。そんなバンカラ先生の元にある3年2組は、当然個性派揃いでした。幹事が持ってきた当時のモノクロ写真を見ると、男子はみな不敵な面構えでニヒルな感じを醸し出しています

ビールで乾杯した後、歓談タイムになりましたが、私は主に右隣のF君と話をしました。彼は目の病気で、ほとんど人の顔が分からないということで、次々と出される中華料理を取り分けてあげました 前回のクラス会の時は、蕎麦屋をやっており、自分で蕎麦を打っていると話していましたが、目が不自由になってからは朝と夜に店の前を掃除するくらいになってしまった、と寂しそうに話していました

幹事から、この日出席出来なかったクラスメイトの出欠ハガキの備考欄に書かれた「近況報告」の紹介がありました。女性に共通していたのは「親の介護のために出席できない」というものです。これはわれわれの世代が置かれている現在状況を端的に表しています ある意味しかたないことです

その後、出席者が一人一人近況報告をすることになりました。仕事面では多くの人が現役を引退、あるいは1年以内に引退予定という感じでした。家族の状況では「30近い娘(あるいは息子)がいるが、まだ独身だ」という人と、「子供たちは結婚して、孫がいる」という人に分かれました 私は「来週月曜午後、衆院選を前にした8党党首討論会が開かれるが、その会場となるホールが入居するビルの管理をやっている。前職から転職して満5年が経った 仕事以外では、年間目標としてコンサート170回、映画45本、読書70冊を掲げ、その結果をすべてブログに書いている」と言うと、「それについて家族は何と言っているのか?」「よく金が続くなあ」「随分ストイックな生活をしているんだね」といった質問や感想が出てきました。私からは「いま働いているから出来ることだが、資産を子供に残すことを考える必要はないと思っている。遺産争いの元になる。自分で稼いだお金は自分で使えばよい」と答えました。もちろん全額使い切ろうというつもりはありませんが これに対する反応は「気持ちはその通りだけど、あと20年を考えると現実はそうもいかない」といったところのようです

この時、みんなには黙っていましたが、この日、私は午後2時から韓国のシン・ヒョンスの「ヴァイオリン・リサイタル」を聴きに行く予定があったのですが、このクラス会に出席するために諦めて、知人にチケットを譲ったのです

 

          

                 (シン・ヒョンスのサイン入りCD)

 

5時半ごろまで飲み続け、いったん解散し、恩師を含め有志8人で二次会に行きました Wという居酒屋チェーンで焼酎のお湯割りを飲んで語り合い、9時半頃解散しました。結局5時間半飲み続けていたことになります 次回は3年後の2017年と決まり、幹事も決まりました。次回は是非女性の出席者が一人でも多いことを祈ります。それまで皆さんお元気で 私は今日の午後、サントリーホールに都響の「プロムナード・コンサート」を聴きに行きます

 

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奥田英朗著「サウスバウンド」を読む~過激派の父親を持った二郎の物語

2014年11月29日 09時19分22秒 | 日記

29日(土)。わが家に来てから63日目を迎えた正義の味方モコタロです 

 

          

          ぼくの目が赤いうちは世の中の不正は許さないぞ、いいだろう(加山雄三風に

 

    閑話休題  

 

昨日、会社帰りに近隣の飯野ビル地下の飲食店街を偵察に行ってきました テナントとの商談に使えそうなお店を探すため、X部長、若手のT君、K君と4人でこの秋に新しくオープンした何軒かを回りパンフレット類を集めました せっかくなので、そのうちの一軒、焼鳥Oに入ることにしました。この店の”売り”は焼鳥と言ってもお客が自分で焼くところにあります。テーブルの上には排煙ダクトが天井からバズーカ砲のように下がっています

ビールで乾杯していると、炭火焼用の七輪と、モモ肉、ササミ、レバーなどの盛り合わせが運ばれ、さっそく焼き始めましたが、肉が網にくっついてはがれなくなってしまいます かなり頻繁に裏返さないとならないので”焼き係”はゆっくり食べているヒマがありません(私のことです)。向かい側に座ったT君が「この店は会話のない夫婦に向いていますね」と言っていましたが、言い得て妙です その後、自社のビルの地下の焼鳥Oに移って日本酒を飲みました 多分、これから1年以内の仕事の話をしていたのだと思いますが、詳しくは思い出せません

10時頃お店を出たことは確かです。手帳に書いてあったので。そんな訳で、今日は朝から頭が頭痛で絶不調です そういえば今日は午後3時から高校の時のクラス会があるんだよな、と思い出して、また飲むのか・・・・と少しブルーな気持ちになりましたが、まあ、3年ぶりにクラスメイトのみんなに会えるからいいか・・・と気を取り直しました

 

  閑話休題  

 

奥田英朗著「サウスバウンド」(講談社文庫)を読み終わりました 奥田英朗は1959年岐阜県生まれ。コピーライターなどを経て、1997年「ウランバーナの森」でデビューし、その後、「最悪」「邪魔」「空中ブランコ」「オリンピックの身代金」「イン・ザ・プール」「マドンナ」「ガール」「無理」など話題作を発表し続け、数々の文学賞を受賞してきました

 

          

 

上原二郎は中野の小学校に通う六年生。父親は元過激派の活動家 国民年金の取り立てに来ても「払う義務はない」と言って追い返す。とにかく国家権力が大嫌いな人間だ。喫茶店を営む母親もその昔、学生運動をやっていた時、人を刺して刑務所に入っていたらしい 二郎のクラスメイトに黒木という不良少年がいる。中学生に脅されて小学生を脅して金を巻き上げている。二郎は黒木を説得して足を洗うよう説得する。そんなある日、突然、父親が西表島に移住すると言い出す。友達とゆっくり別れをする機会のない中、黒木は不良中学生に戦いを挑む。そして二郎と和解して、二郎は西表島に旅立つ。ここまでが第1部

西表島に移住した上原家だが、父親は、子どもは学校に通う必要などない、と言って困らせる 二郎には気になる同学年の女子生徒がいた。既成事実を作って妹と一緒に通うことにするが、父親は黙認する。上原家が住みついた民家の土地は、あるディヴェロッパーの持ち主であることが分かり、立ち退きを言い渡される 環境を守ろうとする地元の人達を味方に、父は母と勝てない闘いに臨む 父と母は子供たちを島の公営住宅に残し、理想の地パイパティローマに旅立つ。ここまでで第2部が完結

第1部と第2部で合計665ページの超長編です。とにかく、面白い いま時、二郎の父親のような超過激派はいないでしょうが、一人くらいいてもいいじゃないか、と思うような魅力あふれる人物です

『過激派』ということで思い出すのは、大学2年の時のことです。2階の教室で授業を受けていると、表でボカッ、ボカッ、ボカッという人を殴るような音がしたのです 学生達は授業そっちのけで窓に寄り、下を見下ろすと、道路に一人の学生が倒れていました 言わゆる『内ゲバ』です。当時はまだ『中核派』と『革マル派』とが主導権争いをしており、角棒を持って戦っている最中でした 今は昔の遠い思い出です

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新国立オペラでヴェルディ「ドン・カルロ」を観る~6人の名歌手を揃えたグランド・オペラ

2014年11月28日 07時03分59秒 | 日記

28日(金)。わが家に来てから62日目を迎えた思索にふけるモコタロです 

 

          

          晩秋は何かと考えるところが多いなぁ ご飯の時間とか

           

   閑話休題  

 

昨夕、初台の新国立劇場でヴェルディの歌劇「ドン・カルロ」を観ました 劇場に入った正面にはクリスマスツリーが飾られていました

 

          

          (ガラケーで撮ったのでピンボケでクルシミマスツリーですが)

 

当日のキャストは、フィリッポ二世にラファウ・シヴェク、ドン・カルロにセルジオ・エスコバル、ロドリーゴにマルクス・ヴェルバ、エリザベッタにセレーナ・ファルノッキア、エボリ公女にソニア・ガナッシ、宗教裁判長に妻屋秀和ほか。指揮はピエトロ・リッツォ、オケは東京フィルハーモニー交響楽団、演出・美術はマルコ・アルトゥーロ・マレッリです 私は同じ演出で2006年9月7日に観ています。あれから8年が経ったのか、と感慨深いものがあります

 

          

 

この日のために、今週に入ってからヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団によるCDで予習してきました キャストは、フィリッポ二世にシェザーレ・シェピ、ドン・カルロにユージニオ・フェルナンディ、エリザベッタにセーナ・ユリナッチほかです 私はユーゴスラヴィア出身のユリナッチの大ファンです カラヤン+ウィーン国立歌劇場管弦楽団によるR.シュトラウスの「ばらの騎士」のオクタヴィアン/マリアンデル役は彼女の”はまり役”で、ユリナッチ以上のオクタヴィアン/マリアンデルはいないでしょう

 

          

 

休憩時間を入れて3時間半のオペラです。途中の30分休憩に軽食を取ることにしました 先日この劇場で『ドン・ジョバンニ』を観た時、休憩時間に大通りの向こう側までラーメンを食べに行って、再開時間ギリギリに戻ってきて冷や汗をかいた経験があるので、いつものようにコンビニでおにぎり3個と100円のお茶を買うことにしました

 

          

 

舞台は16世紀のスペイン。スペインの王子ドン・カルロは、婚約者エリザベッタを父フィリッポ二世に奪われてしまう カルロは友人ロドリーゴの薦めで圧政に苦しむフランドル人民の解放に立ち上がるが、王への反逆罪に問われる 王子に恋心を抱いているエボリ公女は、エリザベッタへの嫉妬心から国王の前で彼女を陥れる。一方、宗教裁判所の刺客がロドリーゴを暗殺する 王子は解放されてフランドルに旅立つ前にエリザベッタと永遠の別れを惜しむが、国王が現われ王子の逮捕を命じる そこに先帝の霊が現われ、カルロを墓に引きずり込む

つまり、このオペラを一言で言えば、カルロとエリザベッタの”報われぬ恋”、カルロとロドリーゴとの”男の友情”、フィリッポ二世の”権力者としての孤独”、フィリッポ二世と宗教裁判長の間の”政治と宗教の対立”といった複雑極まるストーリーを、ヴェルディが美しく、勇ましく、悲しい音楽で彩ったグランド・オペラです

それだけに、フィリッポ二世、ドン・カルロ、ロドリーゴ、エリザベッタ、エボリ公女、宗教裁判長の6人の名歌手を揃えなければならないので、なかなか上演の機会がないのです その点、今回のキャストはかなり粒のそろった歌手陣でした

中でも一番声がよく通っていたのがドン・カルロを歌ったスペイン出身のテノール、エスコバルです ビックリするくらいの声量があり、声も滑らかです。また、ロドリーゴを歌ったオーストリア出身のバリトン、ヴェルバは魅力的な声で王と王子との間に挟まれながらも王子に尽くす難しい役を見事に演じました 第1幕第1場の最後にカルロとロドリーゴが歌う二重唱「友情のテーマ」の勇壮な音楽を聴いていて、2011年の米メトロポリタン歌劇場の来日公演「ドン・カルロ」でのバリトンのホロストフスキーの雄姿を思い出しました。そういえば、あの時は、エリザベッタをポプラフスカヤが歌いました

 

          

 

フィリッポ二世を歌ったポーランド出身のバス、シヴェクは、第3幕第1場でチェロに導かれて、アリア「ひとり寂しく眠ろう」を孤独感に溢れて悲痛に歌い上げました 宗教裁判長役の妻屋秀和は、一言で言うと”役者”です。何をやらせてもそつなく素晴らしい歌声を聴かせてくれます

女声陣では、エリザベッタを歌ったイタリア出身のソプラノ、ファルノッキアは、第4幕のアリア「世の虚しさを知る神」をはじめ悲劇のヒロインを歌い上げました また、エボリ公女を歌ったイタリア出身のメッゾソプラノ、ガナッシは、このオペラで唯一明るい第1幕第2場のアリア「ヴェールの歌」を美しく歌いました

 

          

 

歌手陣に負けずに検討していたのが、ローマ生まれのピエトロ・リッツォ指揮東京フィルハーモニー交響楽団の面々です この複雑なオペラのストーリーに沿って、勇壮なときは勇ましく、悲しいときはこれ以上なく悲しみを湛え、オーケストラ自らが歌っていました それは見事でした。それと、いつもながら新国立劇場合唱団の素晴らしいコーラスも忘れてはいけません

今回の公演は演出を含めた総合力で極めてレヴェルが高いのではないかと思います

 

          

          

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「新・クラシックへの扉≪番外編≫」、「クラシカル・プレイヤーズ東京」~お薦めコンサート

2014年11月27日 07時00分41秒 | 日記

27日(木)。わが家に来てから61日目を迎えた男前のモコタロです 

 

          

           もっとカメラを引いてくんないと男前が分かんないぜよ

 

   閑話休題  

 

昨日、今年オープンしたばかりの虎の門ヒルズを見学しました これは同ヒルズの清掃業務の一角を担っているT社を通して森ビルにお願いして実現したものです 虎の門ヒルズは高さ247メートル、地上52階、地下5階、塔屋1階という威容を誇っています 47階~52階がホテル、37階~46階が住宅(172室)、36階が構造仕切り階、6階~35階がオフィス、5階がカンファレンス・ルーム、2階~3階がオフィス・ロビー、1階が車寄せ・店舗、地下が駐車場(544台)となっています

まず26階のオフィス階に案内され森ビルの担当者から建物全体の説明を受けました。一つのフロアが柱なしで端まで見渡せるような広さです 室内は撮影ご遠慮願いたいということなので、外の景色を撮って我慢しました 外は雨だったので東京タワーが霞んで見えました

 

          

           26階でこの高さです。52階からはどんな景色でしょうか?

 

          

           反対側の景色。当ビルは中央に蒲鉾状に見えます

 

その後、地下の防災センターを見学しましたが、400台の監視カメラのモニターなど万全の保守体制が敷かれている印象を受けました 最後にこのビルのシンボルである『トラのもん』に会ってきました。やっぱり『ドラえもん』じゃん

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

昨夕、自宅で息子の今年2回目の誕生会を開きました。実は23日(日)の夜にピザ・レストランで誕生会をやったのですが、当日ケーキを食べなかったので、ケーキを食べるためにもう一度やろうということになったのです ワインで乾杯して娘の手作りの料理をいただきました。娘は結構料理が上手です

 

          

 

そして息子がケーキのろうそくを一気に吹き消して23歳の誕生日を祝いました

        

          

          

 

  さらに、閑話休題  

 

昨日の日経夕刊・社会面に「佐村河内氏に損害賠償請求 ツアー中止の企画会社」という小さな記事が載りました。記事を超訳すると

「耳が聞こえない作曲家として活動していた佐村河内氏の楽曲がゴーストライターによる代作と判明し、予定していた全国ツアーを中止せざるを得なくなったとして、企画した『サモンプロモーション』が佐村河内氏に約6,100万円の損害賠償を求める訴訟を起こした 予定していた14公演を中止し、チケットの払い戻しなどで約6,100万円の損害を受けたとしている。佐村河内氏側は争う姿勢を示した

記事にある「全国ツアー」は2013年~14年に全国各地で展開されていたもので、私も横浜の「みなとみらいホール」で彼の作曲によるとされた「交響曲第1番」を聴きました 「チケットの払い戻しなどで約6,100万円の損害を受けた」ということは、あの一連のツアーで、会場費、指揮者とオーケストラへの出演料、チラシ作製費、チケット作成・販売経費などを差し引いても、かなりの利益を利益を見込んでいたと言うことでしょう 佐村河内氏側は争うと主張しているようですが、勝てないのではないでしょうか。負けたら訴訟費用はどうするのでしょうか

 

  最後の、閑話休題  

 

クラシック音楽入門編で格安のお薦めコンサートをご紹介します 一つ目は来年1月24日(土)午後2時からすみだトリフォニーホールで開かれる新日本フィルの「新・クラシックへの扉≪番外編≫」です。指揮・お話は外山雄三です。プログラムはスッペ「軽騎兵序曲」「詩人と農夫序曲」、シベリウス「フィンランディア」、スメタナ「モルダウ」など馴染み深い名曲の数々です 面白いのは指揮の外山雄三作曲「管弦楽のためのラプソディ」で、「八木節」のメロディーなどが賑やかに演奏され、日本人の血がたぎります。全席指定でS席=4,500円、A席=3,500円です

 

          

 

2つ目は来年2月14日(土)午後3時から池袋の東京芸術劇場で開かれる「クラシカル・プレイヤーズ東京」の演奏会です プログラムは①ベートーヴェン「レオノーレ序曲第3番」、②モーツアルト「ヴァイオリン協奏曲第5番”トルコ風”」、③ベートーヴェン「交響曲第5番ハ短調”運命”」です。指揮は有田正弘、②のヴァイオリン独奏は新日本フィルのコンマス・豊嶋泰嗣です このオケの特徴はオリジナル楽器(古楽器)で演奏することです。全席指定でS席=4,000円、A席=3,000円、B席=2,000円です

 

          

 

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旅立ちのBGM~湊かなえさんのエッセイを読んで思うこと

2014年11月26日 07時22分39秒 | 日記

26日(水)。わが家に来てから60日目を迎えたモコタロです 

 

          

          どうだい凛々しいだろう! 男一匹(?)モコタロってか

 

  閑話休題  

 

昨日の日経夕刊らいふ面のコラム「プロムナード」に、「告白」でお馴染みの作家・湊かなえさんが『旅立ちのBGM』というテーマでエッセイを書いています。超訳すると

「実家に帰った時、近所の葬祭会館では出棺の際に、故人が生前好きだった曲を流してくれることを知った 両親はまだ元気だが、妹と相談して早めに準備しておくことにした。父はカラオケでよく歌っていた北島三郎の『風雪ながれ旅』、母は寝る前によく聞いていた加藤登紀子の『百万本のバラ』ということで一致した 両親に会って、そのことは話さず『出棺の時の曲は何が良いか?』と尋ねると、2人とも、私たちが想像していなかった曲名を挙げた。若かりし時に胸をときめかせた映画のテーマ曲、両親との思い出の歌。父は生まれた時から父親ではなく、母は生まれた時から母親ではなかったのだという、当たり前のことに気付かされた さて、自分の場合は何がいいんだろう。歌謡曲なら、大切な仲間たちと肩を組んで何度も歌った中島みゆきの『時代』がいい 洋楽なら、トンガで過ごした2年間、毎日のようにラジオから流れていた、アバの『ダンシング・クィーン』が思い浮かぶが、葬儀にの参列者から、何でこの曲なんだろう?と疑問を持たれている間に車が出てしまう状態になりかねない 『屋根の上のバイオリン弾き』の『サンライズ・サンセット』をTSUKEMENが演奏したものなら最高の旅立ちになると思う。すぐには決まらないが、、曲は何でもいいので、大切な人たちに笑顔で見送られるような人生を送れるといいなと思う

この中に「トンガで過ごした2年間」という記述がありますが、これは彼女が青年海外協力隊の隊員としてトンガに派遣されていたことを指しています

さて、これを読んで自分の場合はどうだろうか、と考えてみました。作曲家で言えばモーツアルトかマーラーかどちらかになるだろうな、と思います モーツアルトは唯一無二の天才で、私がクラシック音楽の道に入るきっかけとなった作曲家です 一方、マーラーは喜怒哀楽すべてを包含した宇宙的なスケールの音楽家で、人生の辛い時に聴いて助けられました

まず、モーツアルト。ピアノ協奏曲第23番。クラリネット協奏曲。交響曲第39番。グラン・パルティータ。ポストホルン・セレナーデ。ピアノ・ソナタ第15番。歌劇「フィガロの結婚」・・・・・・挙げていったらキリがありません

次にマーラー。交響曲第3番。同第5番。同第1番。同第6番。同第2番。同第4番。同第9番。同第7番。同第8番。四重奏曲断章。大地の歌・・・・・・こちらはどうしても交響曲が中心になってしまいます。どの曲もアダージョ楽章は最高です

この際だからモーツアルトとマーラーの聴きどころを集めたコンピレーション・アルバムを作って、それを流すのが理想かも知れないと思いますが、葬儀の参列者から「いったい、いつになったら葬儀が終わるんだい?」と言われそうです

しかし、冷静になって考えれば「旅立ちのBGM」は、当の本人は聴けないのだから、湊かなえさんの言われるように「何の曲でもいいので、大切な人たちに笑顔で見送られるような人生を送れるといい」と思います。さて、あなたの「旅立ちのBGM」は何でしょうか

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バッハ・コレギウム・ジャパン第110回定期公演を聴く~シュッツの音楽を堪能

2014年11月25日 07時01分04秒 | 日記

25日(火)。わが家に来てから59日目を迎えたいつものモコタロです 

 

          

            3連休もあっという間に終わったな 関係ないけど

 

  閑話休題  

 

昨日、東京オペラシティコンサートホールでバッハ・コレギウム・ジャパン(B.C.J)の第110回定期演奏会を聴きました 東京オペラシティコンサートホールのホワイエではクリスマス・ツリーがお出迎えです

 

 

          

 

プログラムはいつものバッハのカンタータではなく、大バッハ(1685-1750)の100年ほど前に活躍したハインリヒ・シュッツ(1585-1672)と同時代の作曲家の音楽です 出演はソプラノ=松井亜希、アルト=青木洋也、テノール=谷口洋介、バス=渡辺祐介、コルネット&トロンボーン=コンチェルト・パラティーノ、管弦楽と合唱=バッハ・コレギウム・ジャパンです

 

          

 

1曲目はスヴェーリンク(1562-1621)の詩編36編を鈴木優人のパイプオルガンで聴きました 3つの楽章から成りますが、第1、第2楽章が単純で穏やかな曲想だったのに対し、第3楽章はスケールの大きな迫力のある音楽でした

第2曲目から3曲はハインリヒ・シュッツの曲です。指揮の鈴木雅明がマイクを持って登場し、「シュッツは後のヨハン・セバスチャン・バッハをはじめとする音楽家に大きな影響を及ぼしました」と解説しました。プログラムに音楽学の佐藤望氏が次のように書いています

「『ダヴィデ詩編集』は非常に大規模な演奏体を必要とする作品である。当時の演奏習慣ではどの声部に声を配置するか、弦楽器、管楽器を配置するか、あるいはそれらをどのように重ねるかは、いくつかの重要原則に基づけば、あとは演奏現場の判断に任せられていた。つまり、正統的な編成法がひとつでないのである

この解説のとおり、弦楽器、管楽器、通奏低音(チェロ、コントラバス、オルガン、チェンバロ等)、ソリスト、合唱は、後ろの椅子に座ってスタンバイしていて、曲に応じて前に出てきて演奏するスタイルをとります 例えば最初の「わが魂よ、いざ主を讃えよSWV41」では、ステージの左右に合唱がスタンバイし、中央左サイドにヴァイオリン・ヴィオラが、中央右サイドにトロンボーンが、中央前列に通奏低音が配置する態勢をとります。かなりの大編成です

次の「涙をもて種を撒く者等はSWV42」では、左サイドにヴァイオリン、ヴィオラ、コントラバスとソリスト2人が、中央にオルガン、リュートが、右サイドにトロンボーンとソリスト2人がスタンバイします

曲ごとに出番が異なるので、とくに歌手陣には多少の戸惑いが見られようで・・・・・

A「今度、わたし出番だったかしら・・・・?」 

B「そんなこと訊かれても、わたし自分のことで精いっぱいよ」

A「えらい、すんまへん」

という会話が聞こえてきたような気がします

「我らにではなく、主よ、あなたの御名に栄光が帰せられんことをSWV43」が違う態勢で演奏された後、指揮者・鈴木雅明氏がマイクを握ります

「これからお聴きになる曲には、何回もアーメンという三拍子の曲が出てきますが、3という数字はキリスト教の三位一体を意味します

なるほど、3は三位一体か、と納得しました。そして「神 立ち上がり給えばSWV356」を演奏します。この曲はソプラノの松井亜希と藤崎美苗によって勇壮に歌われました

次にシャイト(1587-1654)の「ベルギーの歌によるカンツォン・イミタツィオSSWV100」がコンチェルト・パラティーノによって演奏されました このグループはコルネット2人とトロンボーン3人から成る古楽器グループですが、コルネットは縦笛で、ヴァイオリンが出現するまではこの楽器が活躍したようです。トロンボーンの音が大きいのでコルネットだけの音を聴きとりにくいのですが、トランペットのような音がします

前半最後の曲はシュッツ「ハレルヤ!主を讃えよ、その聖所にてSWV38」です。合唱、管楽器、弦楽器が4つのグループに分かれて演奏するだけに大規模な編成です

休憩後はシュッツ「全地よ、主に向かいて歓呼せよSWV47」、次いで、コンチェルト・パラティーノによりシャイト「カンツォン・ベルガマスカSSWV64」が祝祭的に演奏されました

ここで鈴木雅明がマイクを持って登場、トークに入ります

「プログラムの表紙はアルファベットのSをデザインしています。Sというのは今回取り上げたシュッツのSですが、その先輩格に当たる重要な人物スヴェーリンクのSでもあります。そう言えば、鈴木(雅明)もSですね・・・・」(ここで会場から笑と拍手が

 

          

 

そして、そのスヴェーリンクの「詩編116篇」が鈴木優人のパイプオルガンで演奏されました

次にシュッツの「主に向かいて新しき歌を歌えSWV342」が小規模編成で演奏されました。ここでは、それまで目立たなかったリュートの音色がはハッキリと聴こえました

次に「主に向かいて新しき歌を歌えSWV35」が合唱で歌われ、「主を喜べ、義しき者らよSWV367」がヴァイオリン2、通奏低音のバックで男声3人で歌われました

最後に「慈しみ深き主に感謝せよSWV45」が出演者全員で演奏されました 鈴木氏の解説によると、「いつ終わるか分からない、果てしない曲」です。この曲で初めてティンパ二が登場しますが、このティンパニが全体に良いアクセントを付けていました

今回は、バッハのほぼ100年前のシュッツを中心とする音楽を聴いたわけですが、シュッツを通してバッハの偉大さを再確認したコンサートだったように思います

          

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児玉清著「人生とは勇気」を読む

2014年11月24日 09時37分13秒 | 日記

24日(月・祝)。わが家に来てから58日目を迎えたおちゃめなモコタロです 

 

          

           かくれんぼしてたんだけど 見つかってしまった~

 

  閑話休題   

        

昨夕、巣鴨駅ジ・アトレ5階のピザ・レストラン0で息子のお誕生会を開きました。この店のピザは私も子供たちも大好物です イタリア・ワインで乾杯して23歳の誕生日を祝いました 

 

          

 

          

 

          

 

          

 

          

 

ケーキは本当の誕生日の26日に買って食べることにしました 

 

  も一度、閑話休題  

 

先日、来年の「新聞手帳」が手に入ったので、さっそくコンサートの日程を書き入れました 2015年はすでに53のコンサートの予定が入っています このうち、日時が重なっているのが2組、同じ日に2つ連続でコンサートがあるのが2組あります。日時が重なっているのは①5月23日(土)午後2時からと②7月11日(土)午後2時からの時間帯で、両方とも東響オペラシティシリーズ定期公演と新日本フィルのトリフォニーシリーズ定期公演とがバッティングしています  幸い新日本フィルの方は前日・金曜日の公演との振り替えができるので、さっそく新日本フィル・チケットボックスに手配をお願いしました。毎年のことながらヒヤヒヤものです

 

  さらに、閑話休題  

 

児玉清著「人生とは勇気」(集英社文庫)を読み終わりました 児玉清さんは1934年東京生まれ。学習院大学を卒業。東宝ニューフェース13期生、映画やテレビドラマで活躍する一方、テレビ番組では長寿番組「アタック25」やNHK-BS「週刊ブックレビュー」などで司会を務めました。2011年に彼の逝去のニュースに接した時はショックでした

 

          

 

私が児玉清さんをすごい!と思ったのは「週刊ブックレビュー」で司会をされていた時のことです。毎週日曜日のこの番組を楽しみにしていましたが、特に児玉さんが司会をされる会は、普段怖そうな顔をしているのに、本の話になると目を輝かせて熱く語るその姿が目に焼き付いています 番組で「司会者の書斎拝見」のような特集を組んだことがあり、児玉さんの書斎も紹介されましたが、国内の書籍はもちろんのこと、まだ日本語に翻訳されていない分厚いハードカバーが何冊も並べられていたのには心底驚きました ディック・フランシス、ジョン・グリシャム、ネルソン・デミルといった人たちの作品ですが、本の中で次のように書いています

「原語で読むには苦渋して読みますが、むしろとても頭のいい作家はむずかしいことを書かないんですね。スパッと表現してくれる」

そして次のように続けます

「そのように自分の心の中にある言葉を探り出して、思っていることを的確な言葉で表現できたら、本当にすごいだろうと思います 日常の会話でももちろんそれをやっているわけですが、深度が違う。過剰な形容詞を使わないで、すっと端的に、きれいに表現できるというのはすごいこと そういう言葉の使い手にならなければいけないという気はします。僕が本をたくさん読んでいることで何を得ているかというと、それですよ。いい文章は、知らぬまに自分の中の何かを研ぎ澄ましてくれますから

児玉さんのおっしゃるとおりです。しかし現実には「思っていることを的確な言葉で表現する」ことがいかに難しいか、ということを痛感しながらブログを書いている自分がいます

この本は、第1章がインタビューから取った「きらめく言葉の花束」、第2章がエッセイ「祈りの旅路」となっています 第2章の中で、児玉さんは「祈りの旅路」の意味について次のように書いています

「人生を振り返る形で書き始めたこのエッセイに、『祈りの旅路』とタイトルをつけたのも、まったく予断を許さないといった展開の中で人生を生きてきたこともあるが、なによりも娘の死があったからだ どこで何が起こるのか分からない・・・・・暫しの間、”神も仏もあるものか”と、宙に向かって呪いの言葉を吐いたものだ。しかし、その心がいつしか、”さよならだけが人生だ”と言う言葉に収斂されていった。このとき自然のかたちで心に浮かんだ言葉が『祈り』であった」

この本を読むまで、娘さんの死をまったく知りませんでした さぞかし辛い思いをされたのだろうと思います。そして、ひたすら”祈って”いたのだと思います。そして2011年には児玉さん自身が向こうの世界に旅立たれて行かれたのです この本を読んでいる最中、何度も「週刊ブックレビュー」で本について熱く語っていた児玉さんの眼差しが浮かんできました

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HJリムのピアノでベートーヴェンのピアノ・ソナタ「悲愴・月光・ヴァルトシュタイン・熱情」を聴く

2014年11月23日 07時27分49秒 | 日記

23日(日)。わが家に来てから57日目を迎えた食いしん坊のモコタロです 

 

          

            食事中にカメラを向けないでおくれよ 落ち着いて食べられないじゃん

 

  閑話休題  

 

昨日、第一生命ホールで韓国のピアニスト、HJリムのピアノ・リサイタルを聴きました ベートーヴェン・チクルスで、①ソナタ第14番嬰ハ短調”月光”、②ソナタ第8番ハ短調”悲愴”、③ソナタ第21番ハ長調”ヴァルトシュタイン”、④ソナタ第23番ヘ短調”熱情”。プログラムに載っていたのはこの順番です

 

          

 

会場入り口で音楽評論家・宇野巧芳氏を見かけました。そもそも私が最初にHJリムのピアノ・リサイタルを聴きたいと思ったのは、昨年、彼の書いた”リム激賞文”を新聞で読んだのがきっかけでした その意味では宇野氏に感謝しなければなりません

自席は1階7列14番、センターブロック左から2つ目の席です。会場後方にかなりの空席があります。すごくもったいないです ステージ中央にはヤマハのグランドピアノCFXがデンと構えています。リムはベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集をこのヤマハを弾いて録音しています

長い黒髪をなびかせてHJリムが上下黒の衣装で颯爽と登場、ピアノに向かいます 1曲目の出だしを聴いて、あれっと思いました。プログラムに記載された順番では最初に第14番”月光”が演奏されるはずでした。しかし、聴こえてきたのは第8番”悲愴”でした。急きょ、演奏順を変えたのか本当のところは分かりませんが、リムのことですから何があっても不思議ではありません

HJリムの弾くベートーヴェンの激しさはどう表現したら良いのか・・・・ベートーヴェンが今まさに作曲したばかりの曲をベートーヴェン自身が初めて演奏したかのように新鮮に聴こえます 教科書的な”お上手な”演奏とは対極にあるガムシャラと言っても良いような、ひたすら前に突き進む演奏です

プログラムに挟みこまれた1枚の紙に、ベートーヴェンを演奏するに当たってのHJリムのメッセージが書かれています。エッセンスの部分を抜粋すると次の通りです

「1曲ごとのソナタが、ベートーヴェンの同時代人たちが感じたのと同じ瑞々しさおよび革新的なインスピレーションとともに伝えられるべきだろう。ベートーヴェンの情熱、心の動き、影響力、衝撃という、曲が当時にもたらしたものを、あらためて現代のものとすることは、当然のことながら演奏家にとって第一の責務といえよう」

まさに、いま目の前で弾いているHJリムはその責務を果たしている 彼女にはピアノ・コンクールでの入賞歴がまったくない(もっとも、あの演奏ではどこのコンクールでも予選落ち間違いないでしょうが)。しかし、自分の力を信じ、自分自身の演奏方針に不動の自信を持ってベートーヴェンに対峙している

 

          

 

1曲目のソナタが終わると、満場の拍手を受けて聴衆に向かって一礼し、すぐにピアノに向かいます 2曲目は第21番”ヴァルトシュタイン”です。この曲はエラールから新しいピアノを贈られて作曲したソナタです。低音の和音の連打から開始されますが、この曲でもリムの強い”主張”は変わりません。ピアノの領域を十分に使いこなして圧倒的な迫力で弾き切ります

リムはプログラムに『クラシック音楽』に対するメッセージを寄せています。彼女の主張を超約すると以下の通りです

「今日、『クラシック』という言葉は、まじめで厳粛で、遠いところにあり、エリートの人達のための、近寄りがたく、刺激的なインパクトのないもの、音楽教育を受けた限られた人のためのものか、エレベーター内やレストランでかかる害のない、ただ美しいだけのBGMとして使われている ベートーヴェンは『クラシック』の作曲家だろうか?絶対に違う 彼は当時の音楽の重要なルールでさえ、破っている。”美のため”に、ルールを破ってはいけないという決まりなどない。18世紀、19世紀の人気作曲家たちは、現在の私たちの世界におけるアイドル、ポップ・スターのような存在だった 当時のクラシック音楽は、私たちが現代において、日常的に生まれて来るポップ・ミュージックから受けるような刺激そのものだった。・・・・・・なぜこの、飛び跳ねたくなるような、エキサイティングで革新的で、魔法のような、偉大で美しい音楽を、”クラシック音楽”だからという理由だけで、地球の人口の大半の人が退屈なものとして無視してしまうのか 私には答えがない。けれど、この状態を変えなくてはならないことだけは分かっている。今、この瞬間に、一緒に始めよう。皆さんがここに一緒にいてくれることを感謝している」

そう、この会場に居合わせてたわれわれ聴衆は、彼女の実験に、あるいは挑戦に立ち会っているのだ 楽譜通りに、お行儀よく、ミスのないように、無難に弾くことが良いのではない。特にベートーヴェンの曲は、多少のミスタッチがあろうが、そんなことは些細なことだ。要はベートーヴェンの精神が生きた演奏が出来るかどうかだ。HJリムの演奏はその回答だ

 

          

 

休憩後はソナタ第14番”月光”です。今まで何度もこの曲を生で聴いてきましたが、これほど”ロマンティック”とかけ離れた演奏に接したことは一度もありません 今までの”月光ソナタ”に対する”甘くてロマンティックな曲”というイメージを覆す挑戦的な演奏です。第3楽章に至っては、これ以上速く弾けないのではないかと思うほど、超スピードで駆け抜けます

さて、最後は第23番”熱情”です。ベートーヴェンが自信作として自己評価していた傑作です 第1楽章の低音部で何度も鳴り響くのは第5交響曲の”運命”の動機 この曲でも、リムによってベートーヴェンの激しい感情の発露が表出されます。第3楽章のフィナーレはまさに”疾風怒濤”の快進撃です

 

          

 

会場一杯の拍手にアンコールを演奏しました。彼女はベートーヴェンのソナタは全曲暗譜で弾けるのでベートーヴェンの曲かな、と思ったのですが、どうも違う、途中からバッハの曲ではないか、と気が付きました バッハとは思えない新鮮なバッハでした あとでロビーの掲示で確かめたらバッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻からBWV848、BWV847とありました。最後にプロコフィエフらしき超絶技巧曲を弾きましたが、これは当たりで、掲示によるとプロコフィエフの「トッカータ作品11」でした

アンコール曲のうちバッハの平均律は12月12日(金)にヤマハホールで弾くことになっています アンコールのバッハがあまりにも鮮やかだったので、これは全曲聴かないと一生後悔するぞと思い、ロビーの片隅で売っていた前売り券を買いました

前にもブログで書きましたが、12月12日はトッパンホールに「フォーレ四重奏団」のコンサートを聴きに行く予定があるのです フォーレ四重奏団は好きなクァルテットで、今度来日したら是非聴きたいと思っていたのです。プログラムも①マーラー「四重奏曲断章」②R.シュトラウス「ピアノ四重奏曲」③ブラームス「ピアノ四重奏曲第1番」と魅力的なラインナップです それでもなお、あのアンコール演奏を聴いてしまった後では、HJリムの演奏の魅力には勝てません

 

          

 

これでHJリムを聴くために、前もって買っていたチケットを諦めたコンサートが3つ目になりました。昨日のピアノ・リサイタルは「藝大クリスマス・オラトリオ」を諦めたもの。今月30日(日)にリムがチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を弾く「都響プロムナード・コンサート」は、東京交響楽団オペラシティシリーズ定期公演を諦めたもの。そして今度の12月12日のコンサートです

12月12日のHJリムによるバッハ「平均律クラヴィーア曲集第1巻」のコンサートは、今年のクラシック音楽界の”事件”になると思います

終演後ロビーの行列に並んで、自宅から持参したベートーヴェンのCDにサインをもらいました 昨年6月21日に浜離宮朝日ホールでのリサイタルの時にもらって以来、2度目です

 

          

            (2014年11月22日 第一生命ホールでのサイン)

 

          

            (2013年6月21日 浜離宮朝日ホールでのサイン)

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前橋汀子カルテットでベートーヴェンの弦楽四重奏曲を聴く~驚きのアンコール演奏

2014年11月22日 07時35分41秒 | 日記

22日(土)。わが家に来てから56日目を迎えた甘えん坊のモコタロです 

 

          

           コアラだっこしてもらっちゃった~ 落とさないでね

          

  閑話休題  

 

昨日は自宅のバスルームの工事の続きとトイレの全面リフォーム工事がありました。2つの工事を同時並行にやっていたため、朝9時に始まった工事は夕方3時ちょっと過ぎには終了しました。昨夜はシャワーしか使えませんでしたが、やっぱり新しくて綺麗なのはいいものですね

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

という訳で、午後7時からよみうり大手町ホールで開かれた前橋汀子カルテットのコンサートには余裕で間に合いました カルテットのメンバーは、第1ヴァイオリン=前橋汀子、第2ヴァイオリン=久保田巧、ヴィオラ=川本嘉子、チェロ=原田貞夫です。オール・ベートーヴェン・プログラムで、①弦楽四重奏曲第4番ハ短調、②同・第8番ホ短調「ラズモフスキー第2番」、③同・第16番ヘ長調です

 

          

 

 この弦楽四重奏団は、前橋汀子が実力者3人に声をかけて結成した初めてのカルテットです チェロは東京カルテットの創設メンバー・原田禎夫、ヴィオラは東京都交響楽団の首席を務めた川本嘉子、第2ヴァイオリンは水戸室内管弦楽団でも活躍する久保田巧という錚々たるメンバーです

自席は11列5番、左ブロック右通路側です。会場は文字通り満席です。隣席の人が、前の席の背中に着いているスライド式の机を取り出して「これは便利だ」と言っています 会場を見渡すと、多くの人が机を出しています。あとから来た人が中の席に入るのに邪魔になるので、また元にしまわなければなりません。日経ホールもスライド式の机が組み込まれています。新聞社の運営するホールはコンサートだけでなく講演会などにも使用する多目的ホールなので、メモが取れる仕組みが施されているのです

同じ新聞社系のホールでも日経ホールは、コンサートの時、アナウンスでスライド式机を使用しないよう注意を促しています 出入りに邪魔になるし、地震が来たとき、その机で腹を打つ可能性があるからです。読売ホールでもアナウンスすべきではないか 私は、言うまでもなく、講演会を聞きに来たわけではないので使用しません。嬉々として机を出している人を見ると「ここに何しにきたの?」と腹でせせら笑っています

さて、4人のメンバーが黒で統一した衣装で登場、配置に着きます 1曲目の第4番ハ短調は好きな曲です。第5交響曲”運命”と同じ調性であることからわかるように、激しい感情の吐露が聴かれます 前橋汀子の演奏は協奏曲やソロで聴いたことがありますが、弦楽四重奏曲を演奏するのを聴いたことはありません この第4番の演奏を聴いて、前橋汀子=弦楽四重奏曲、良いかも知れない、と思いました とくにベートーヴェンの弦楽四重奏曲を聴いている時に感じるのは、演奏を通じた4人の会話のようだ、ということです。この4番も例外ではありません

このことは、次の第16番、つまりベートーヴェン最後の弦楽四重奏曲を聴いた時も感じました。第3楽章の前半部分「レント」は良いですね 若干もたれ気味の演奏でしたが、ベートーヴェンの神髄は緩徐楽章にある、と思います

第3楽章後半の演奏を聴いている時、すぐ後ろの席から「ブーブー」という明らかにケータイのマナーモードの音が鳴りだし、しばらく鳴り続けていました コンサート会場では「演奏中はケータイの電源を切るように」とアナウンスをしています。マナーモードだけでは音が出ることは常識です。今の時代、コンサートの本番中にケータイの音を出す人がいるとは驚きです。猛省を促します

休憩後は第8番、つまりラズモフスキー第2番です。ラズモフスキーは3曲ありますが、私は第1番と共にこの第2番も好きです 前橋汀子は時に腰を浮かせて力を込めて演奏します。こんなに激しい前橋を観るのは初めてです

さて、驚いたのはアンコールです。前橋が「チャイコフスキーの第2番の第2楽章を演奏します」と言い、演奏に入りました いわゆる「アンダンテ・カンタービレ」です。私はこの曲を演奏する前橋のヴァイオリンの音に心底驚きました ベートーヴェンの時と全く違う音色で演奏していました。甘く、霞がかったような不思議な音です これが、17歳で旧ソ連国立レニングラード音楽院に日本人初の留学生として選ばれ、その後、米ジュリアード音楽院でロバート・マン、ドロシー・ディレイに学んだ前橋汀子の本当の実力であり、使用楽器のデル・ジェス・グァルネリウスの音色なのか、と初めて彼女の実力を認識しました

いわゆる”ロシアもの”を演奏する前橋汀子は、いまや日本における第一人者ではないかと思いました

 

          

          

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「007白紙委任状(上・下)」、「静おばあちゃんにおまかせ」、「PK」、「解説 徒然草」を買う

2014年11月21日 07時02分48秒 | 日記

21日(金)。わが家に来てから55日目を迎えたモコタロです 

 

          

            ずい分寒くなったなぁ 夕べから暖房が入ったよ

 

   閑話休題  

 

昨日と今日は自宅のバス&トイレの全面リフォーム工事の立会いのため休暇を取りました 昨日はバスルームのリニューアル工事でしたが、午前中に解体・撤去が終わり、すっかり裏側の世界がむきだしになっていました

 

          

 

午後から床を張り替えて新しいバスタブが入りましたが、壁と天井はまだついていません 朝9時から始めて午後6時を回ったところでひと区切りということで、職人さんは引き上げました。したがって今日はバスルームの工事を完成させた後、トイレのリニューアル工事に移るので、すべての工事が終わるのは午後6時を過ぎそうだとのこと 実は、今夕7時からよみうり大手町ホールでコンサートがあるので、遅くとも6時には家を出たいのです。何とか職人さんに頑張ってほしいと思います

 

                

 

  閑話休題   

 

本を5冊買いました 最初の2冊はジェフリー・ディーヴァ―著「007白紙委任状(上巻・下巻)」(文春文庫)です。ジェフリー・ディーヴァ―の本はこのブログでも何冊かご紹介してきましたが、彼は期待を裏切りません

 

          

          

 

3冊目は中山七里著「静おばあちゃんにおまかせ」(文春文庫)です。中山七里の作品も当ブログで何冊かご紹介してきましたが、彼の作品を軟派、硬派と分ければ「さよならドビュッシー」の流れをくむ軟派路線だと思われます

 

          

 

4冊目は伊坂幸太郎著「PK」(講談社文庫)です。彼の作品はどれも面白いですね。まったく飽きません。今回も期待大です

 

          

 

5冊目は橋本武著「解説 徒然草」(ちくま学芸文庫)です。著者の橋本武氏は、本の帯にもあるように、名門・灘校の伝説教師です。先日、酒井順子著「徒然草REMIX」を読んだばかりですが、「古典に帰れ」がささやかなマイ・ブームです

 

          

 

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