30日(土)。皆さん、お気づきかもしれませんが、今日で4月も終わりです 2016年の3分の1が過ぎてしまった訳ですね この調子でボケっとしてると あっという間に半年が経ってしまいますよ 目標を持って生きましょうね という訳で、わが家に来てから580日目を迎え、黒猫ちゃんと会話するモコタロです
モコ:円高きてるよね~ クロ:何の話?
閑話休題
昨日、サントリーホールで新日本フィル第558回定期演奏会を聴きました プログラムは①ドビュッシー「民謡の主題によるスコットランド行進曲」、②ブルッフ「スコットランド幻想曲」、③メンデルスゾーン「交響曲第3番イ短調”スコットランド」です ②のヴァイオリン独奏は新日本フィルのソロ・コンマス豊嶋泰嗣、ハープ独奏は平野花子、指揮は準・メルクルです
どういう意図でスコットランドづくめのコンサートになったのか、スコッチを飲みながら考えましたが、スコッチも分かりませんでした
指揮者の準・メルクルはミュンヘン生まれ、ハノーファー音楽院でヴァイオリン、ピアノ、指揮を学び、その後 名匠セルジュ・チェリビダッケにも学びました 私が一番印象に残っているのは2001年から04年まで新国立劇場で上演されたワーグナーの「ニーベルングの指環」チクルスです 彼がNHK交響楽団を指揮したこの公演は「トウキョウ・リング」と呼ばれ、クラシック界で大きな話題になりました
西江コンマス以下 オケのメンバーが登場し配置に着き、さっそく1曲目のドビュッシー「民謡の主題によるスコットランド行進曲」の演奏に入ります ドビュッシーは一度もスコットランドを訪ねたことがありませんでしたが、最初にピアノ連弾版を作曲、次いでピアノ独奏版、そして管弦楽版へと編曲し、色彩感豊かな作品に仕上げていきました
聴いていると、時にドビュッシーらしい旋律が現れますが、全体的には、作曲者名を伏せて聴いたらドビュッシーの作品だとは分からないのではないかと思います 題名に「行進曲」が付いていますが、聴いていて少しも行進曲らしくない抒情的な曲でした
オケの態勢が変わり、ヴァイオリニスト豊嶋泰嗣を迎えます。いつもはコンマス席に座っていますが、この日はソリストを務め、ブルッフ「スコットランド幻想曲」を演奏します ハープの平野花子さんがオケの中央近くでスタンバイします この人の名前が良いですね。平野花子。平野(へいや)に咲く花。素朴でいい感じです。好きです、こういう名前。本人 美人だし プロフィールに1988年生まれとあるので現在28歳ですね。女性の場合、プロフィールに「〇〇年生まれ」の表示がある人とない人がありますが、境い目はどの辺でしょうか?そんなこと どうでもいいですね。次にいってよろしかったでしょうか
ドビュッシーと同様、ブルッフもスコットランドを実際に訪れることなくこの曲を作曲(1880年)しました ただし、彼の場合はその2年後にスコットランドを訪ねています
序、第1楽章、第2楽章、第3楽章、第4楽章の5つの部分から成ります。全体的にはロマン溢れる抒情的な曲想ですが、とくに第3楽章「アンダンテ・ソステヌート」では、豊嶋泰嗣の独奏ヴァイオリンが「ジョニーがいなくて悩ましい」という愛らしい民謡に基づく主題を変奏していきますが、平野花子さんのハープとのアンサンブルがとても美しく、見事な演奏でした
休憩後はメンデルスゾーン「交響曲第3番イ短調”スコットランド”」です。前の二人と違い、メンデルスゾーンは20歳の時(1829年)、ロンドンのフィルハーモニック協会に招かれて初めてイギリスを訪れ、その際スコットランドも旅行しました この時の経験から 後で作曲されたのが「序曲”フィンガルの洞窟”」と「交響曲第3番”スコットランド”」でした
この曲は4つの楽章から成りますが、楽章間は切れ目なく演奏されます 準・メルクルの指揮は細心にしてダイナミックです 驚いたのは第1楽章「アンダンテ・コン・モト-アレグロ・ポコ・アジタート」の中盤です。ワーグナーの「さまよえるオランダ人」の音楽かと思われるような、うねる様な音楽が聴こえてきました オペラ指揮者 準・メルクルを感じました
また、第4楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェッシモ」は怒涛のような快進撃で、迫力ある管弦楽によって喜びに満ちたスコットランド賛歌を歌い上げました 準・メルクルのテンポ感が素晴らしいと思いました
終演後、準・メルクルが花束を持って登場、4月末日で定年を迎えるチェロの貝原正三氏に”花束贈呈”を行い、会場から大きな拍手を受けました なお、この日は降り番でしたが、同じく4月末日で首席ヴィオラ奏者の木村恵子さんも退職するとのことです お二人とも長い間お疲れ様でした。素晴らしい演奏をありがとうございました