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クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ピーター・スワンソン著「そして ミランダを殺す」を読む ~ アンソニー・ホロヴィッツ著「カササギ殺人事件」以来の面白さ

2019年01月23日 07時17分50秒 | 日記

23日(水)。昨日も喉が痛く38度台の熱も出て来たので家でベートーヴェンの弦楽四重奏曲のCDを聴きながら読書に勤しみました 幸いインフルエンザではないので良いのですが、風邪を引くとどうも気分がすぐれません 今夜と明日夜のコンサートは行けそうにありません

ということで、わが家に来てから今日で1573日目を迎え、米紙ワシントン・ポストは21日、トランプ大統領が就任してからの2年間で、虚偽の発言や誤解を招く主張が計8158回に及んだ というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     トランプはメキシコとの壁を作るよりも ウソの壁を築き上げる方が得意みたいだ

 

         

 

昨日、夕食に「塩だれ豚丼」と「タラと野菜のプチ鍋」を作りました 午後から熱が出て来たのですが、そうも言ってられないので無理を押して作りました

 

     

 

         

 

ピーター・スワンソン著「そして ミランダを殺す」(創元推理文庫)を読み終わりました 著者のスワンソンはアメリカ、マサチューセッツ州出身。2014年に「時計仕掛けの恋人」でデビュー。2015年に刊行された第2長編となる本書「そして ミランダを殺す」は、英国推理作家協会賞のイアン・フレミング・スチールダガー部門で最終候補に残った

 

     

 

ある日、実業家のテッド・セヴァ―ソンは空港のバーで離陸までの時間つぶしをしていたが、見知らぬ美女リリー・キントナーに声をかけられる。テッドは酔った勢いで、1週間前に妻のミランダが自宅の新築工事業者ブラッド・ダゲットと浮気をしている現場を目撃したことを話し、冗談半分で「妻を殺したい」と漏らす それを聞いたリリーは「ミランダは殺されて当然」と断定し、殺人を正当化する理論をまくしたて、テッドの妻殺害への協力を申し出る そこからミランダを葬り去るための計画が動き出すが、殺人の決行日が近づいたとき、予想外の事件が起こる。こちらが考えていたことを相手も考えていた

この小説は第1部「空港のバーのルール」、第2部「未完成の家」、第3部「死体をうまく隠す」の3部構成になっていますが、主人公と思っていた人物が第1部で早くも殺されてしまったり、殺人犯の男が殺される立場に追いやられたりと、半端ないどんでん返しが続きます そして、完全犯罪間違いなしという最後の段階で、ある手紙がこの小説の本当の主人公を恐怖のどん底に突き落とします

最近読んだ本の中では、アンソニー・ホロヴィッツ著「カササギ殺人事件(上・下)」以来の面白さでした 先日読んだディーン・R・クーンツ「ベストセラー小説の書き方」流に言えば、「プロットがしっかりしていて」「相次ぐ困難によって主人公が追い詰められ」「結末が面白い」ということに加え、すべてが登場人物たち(テッド、リリー、ミランダ、キンボール刑事)の一人称で語られていくところに大きな特徴があります

この小説は「このミステリーがすごい!」大賞などで第2位に入ったという宣伝文句で売り出されていますが、その宣伝文句に偽りはありません 想定外の展開の連続に あなたはついていけるか

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クラシック界 女性たちの言葉~朝日の記事から / 「新国立オペラ2019-2020シーズン」ラインアップ発表、会員継続へ / 原田マハ著「キネマの神様」を読む~映画ファンにはたまらない小説

2019年01月22日 07時29分24秒 | 日記

22日(火)。昨日は 喉が痛いので内科に行ったら 喉が赤くなっているとのことで どうやら風邪を引いたようです 薬を貰ってきたので しばらく飲み続けることになります。今年に入って、4日から20日までの17日間 ほぼほぼ毎日コンサートと映画館通いを続けていたので、体力が落ちていたこともあると思います 身体を休めるため、昨日は1日中 家でショスタコーヴィチの交響曲などを聴きながら読書に勤しみました

ということで、わが家に来てから今日で1572日目を迎え、中国国家統計局が21日発表した2018年の国内総生産は物価変動を除く実質で前年比6.6%増だったが、これは天安門事件の余波で経済が低迷した90年以来28年ぶりの低水準である というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                 米中貿易戦争の影響だ  ということは相手側の米国も同じ運命を辿るのは確かだ

 

         

 

昨日、夕食に「クリームシチュー」と「生野菜サラダ」を作りました 寒い冬はシチューとか鍋が温まりますね

 

     

 

         

 

昨日の朝日夕刊・文化欄に「クラシック界  女性たちの言葉」という安部美香子さん(記者?)の文章が載っていました 超訳すると

「昨年10月、51年の歴史を持つ東京国際音楽コンクール〈指揮〉で、31歳の沖澤のどかが女性初の1位になった 2、3位も日本人男性が占めた。受賞会見で、ロシアの指揮者アレクサンドル・ラザレフが『沖澤さんがもし”寿退社”して参加していなかったとしても、日本人男性の誰かがその席にいたでしょう』(通訳)と言ったのには驚かされた 日本の若手をほめる意図だったのはわかる。冗談交じりの口ぶりでもあった。でもなぜそんな仮定をするのか 優勝者に失礼なと憤ったが、後日沖澤は『腹は立てなかった。文化が違うという感じ。アメリカ人の記者は怒ってましたが そこで闘おうとは思わない』と述べた   昨年末、長くドイツで活躍し、同地の大学で教えるリート歌手の白井光子に会った時、『舞台で女を強調する必要はどこにもない。それでは何者にもなれない。音楽には男性的な部分も女性的な部分もあるんだから、いつも真ん中にいて、人間としてものを見ないと』と語っていた。音楽の表現は、演奏者の性別を突き抜けた次元にある。当たり前のことだが、深く納得した

この文章からは、ラザレフが「寿退社」という日本語を知っていて使ったのか、あるいはロシア語で結婚を機に退職することを通訳が「寿退社」と訳したのかは分かりませんが、どちらにしても、現代社会においては時代遅れの言葉・考え方であることに違いはありません 私などはとっくの昔に葬り去られた「死語」だと思っていました

今の時代、冗談半分にしても、あまりにも時代遅れの考えを公の席で発言すべきではないでしょう 1945年生まれのラザレフ、音楽は「死語」になっていないことを祈るばかりです

 

         

 

「新国立オペラ2019/2020」のラインアップが発表されました 大野和士オペラ芸術監督の第2シーズンは、オペラパレス初上演を含む4つの新制作が並ぶ意欲的な内容になっています

 

     

     

     

     

 

全10演目のうち新制作は10月のチャイコフスキー「エウゲニ・オネーギン」、11月のドニゼッティ「ドン・パスクワーレ」、20年4月のヘンデル「ジュリオ・チェーザレ」、6月のワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」です

私は2002/2003年シーズンから新国立オペラのプルミエ(初日公演)会員=1階S席を継続していますが、次シーズンも同じ通路側席で継続する内容で申し込んでおきました

 

         

 

原田マハ著「キネマの神様」(朝日文庫)を読み終わりました 原田マハは1962年 東京生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部を卒業。商社勤務などを経て独立、フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍。2006年に「カフーを待ちわびて」で日本ラブストーリー大賞を受賞し、作家デビュー。12年に「楽園のカンヴァス」で山本周五郎賞、17年に「リーチ先生」で新田次郎文学賞を受賞

 

     

 

39歳独身女性の丸山歩は17年間勤めた国内有数の再開発企業を突然辞めてしまう ちょうどその頃、趣味は映画とギャンブルという79歳の父親が倒れ、多額の借金が発覚した。父親はマンションの管理人をやっているが、管理人日誌に映画を観た感想なども書きつけていた 内容を見た歩は興味を持ち、自分で観た「ニュー・シネマ・パラダイス」の感想をチラシに書いて日誌に挟んでおいた。それを見た父親が本人に無断で映画専門誌「映友」に投稿したところ、それがきかっけとなり歩は「映友」編集部に採用されることになる ひょんなことから「映友」が歩の父親の映画ブログをスタートさせることになる。父親はゴウというブログネームで映画の感想を書いたが、それが大きな反響を呼び アメリカの著名な評論家からもローズ・バッドというブログネームでコメントが寄せられるようになる   彼とのブログ上でのやり取りが父親の生きがいになり、いつしかギャンブル依存症から脱却していた

この本は、映画好きにはたまらない小説です 小説の舞台に「テアトル銀幕」という名画座が出てきます。小説では市ヶ谷駅から徒歩で行くと書かれていますが、私の推測では、隣の飯田橋駅から神楽坂方面に徒歩で行く「佳作座」(1988年4月21日に閉館)か、1974年に開館した「ギンレイホール」がモデルではないか、と思います 「佳作座」には学生時代に行きました。しかし、よく読むと「テアトル銀幕の友の会に入れば年会費1万円で好きなだけ観られる」という記述があるので、「ギンレイホール」がモデルなのでしょう

因みに私が普段から利用している名画座は①ギンレイホール(年間パスポート:シングルカード10,800円)、②新文芸坐(シニア・友の会:@1100円)、③早稲田松竹(大人@1300円、シニア:@900円)で、いずれも2本立ての上映です

小説の中に、アメリカのテレビ局のトークショーでローズバッド(映画評論家リチャード・キャバネル)が日本の映画界についてコメントする場面があります 著者はキャバネルに次のように言わせています

「日本にはメイガザというものがあるらしい。ロードショー映画の再上映や名作のリバイバルをする劇場で、たいがいは2本立て。館主の洒落でマッチングを決める シニアには特別料金もあるそうだ。名画をテレビやパソコンで観るんじゃなくて、劇場で観る。そういう映画人の思いを大切にする、素晴らしいシステムだ 私は、時代の先端をいくシネマコンプレックスと、メイガザのような劇場が共存して、世界の映画界が活況を呈してくれることを望んでいる。そういう意味では、日本は世界をリードしているんだよ。どうだい、すばらしいじゃないか

私が一番共感できるのは「名画をテレビやパソコンで観るんじゃなくて、劇場で観る」というところです テレビやDVDで観るのは「映画を観る」とは言いません。私は映画を観るという行為は わざわざ映画館まで出かけて行って観る非日常的な一期一会の体験だと思っているので、家でソファーに寝転んでポテチをつまみながら観るような日常的な行為を「映画を観る」とは認めていません 私が目標に掲げている年間160本の映画鑑賞は、言うまでもなく映画館で観る映画のことを指しています

普段映画を観ない人が、この本を読むことによって名画座で2本立て映画を観たくなったら嬉しいです

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飯守泰次郎 ✕ 池田香織・二塚直紀・佐藤泰弘・金子美香他 ✕ 新交響楽団でワーグナー「トリスタンとイゾルデ」(抜粋・演奏会形式)を聴く ~ 新交響楽団第244回演奏会

2019年01月21日 07時20分24秒 | 日記

21日(月)。わが家に来てから今日で1571日目を迎え、トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が2月下旬に2回目の首脳会談を開くことが18日発表された というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      政権3年目に入ったトランプが 成果を演出するため 安易な妥協をしなきゃいいが

     

         

 

昨日、池袋の東京芸術劇場コンサートホールで新交響楽団の第244回演奏会を聴きました 曲目はワーグナーの歌劇「トリスタンとイゾルデ」(演奏会形式・抜粋=第1幕への前奏曲、第2幕全曲、第3幕第3場)です 演奏は、トリスタン=二塚直紀、イゾルデ=池田香織、マルケ王=佐藤泰弘、ブランゲーネ=金子美香、クルヴェナール=友清崇、メロート=今尾滋、牧童=宮之原良平、舵取り=小林由樹、管弦楽=新交響楽団、指揮=飯守泰次郎です

 

     

 

自席は2階L列22番、センター左ブロック左通路側です。会場はほぼ満席です

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという並びです

飯守氏がゆったりした歩みで指揮台に向かい、さっそく第1幕への前奏曲が開始されます 冒頭、チェロによる「憧れの動機」が奏でられた瞬間から、聴衆は「飯守✕ワーグナー」ワールドに引き込まれます この前奏曲はこの歌劇のエッセンスを凝縮した魅力あふれる音楽です 弦も管も素晴らしい演奏を繰り広げます

前奏曲が終わるとステージの照明が落とされ、薄暗いなかをイゾルデ役の池田香織とブランゲーネ役の金子美香が静かに入場し、ステージ後方の高台にスタンバイします この日の演奏は第1幕が省略されるため第2幕から始まります。第2幕はトリスタンとイゾルデの逢引きの場面、そして その場にマルケ王とメロートが踏み込んでくるシーンを中心に物語が進みます   有難いことにステージの左右には日本語字幕スーパーが表示され、歌手が何を歌っているか分かるようになっています。アマチュア・オケでここまでやるか、と思うほどの力の入れようです


     


イゾルデを歌った池田香織は慶応義塾大学法学部を卒業後、二期会オペラスタジオを修了したという変わり種、またトリスタンを歌った二塚直樹は大阪芸術大学を卒業し、第32回イタリア声楽コンコルソ・ミラノ部門入選などの経歴の持ち主です この二人はワーグナーに求められる声量もあり歌唱力も抜群でした また、マルケ王を歌った佐藤泰弘は東京藝大修士課程を修了していますが、トリスタンの裏切りを嘆く長い歌唱は説得力を持ちました この幕では、バスクラリネットが素晴らしい演奏を展開していました

第3幕第3場で池田香織が歌う「イゾルデの愛の死」を聴いていて 不覚にも涙が流れました   本当に素晴らしい歌唱でした

飯守泰次郎指揮新交響楽団は、トリスタンとイゾルデの陶酔の境地をある程度 節度を持って表現していたように思います

このオペラは、イゾルデの従者ブランゲーネが、イゾルデから死の薬を用意するように命じられたのに媚薬を渡したため、それを飲んだイゾルデとトリスタンが猛烈に愛し合うようになってしまい、最後には二人とも死んでしまうという身も蓋もない内容なので、もし ブランゲーネが命令通り死の薬を渡していればトリスタンもイゾルデも第1幕で即死、はい終わり、なのです それをワーグナーは「薬の取り違え」という要素だけで、正味5時間もかかる歌劇に仕立てあげてしまうのですから針小棒大、誇大妄想ここに極まれりです ワーグナーは毒です。皆さん、気を付けましょう

 

     

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飯森範親 ✕ ジョージ・リー ✕ 東京交響楽団でラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」、ベートーヴェン「交響曲第3番”英雄”」を聴く ~ 東響オペラシティシリーズ第108回演奏会

2019年01月20日 07時23分53秒 | 日記

20日(日)。わが家に来てから今日で1570日目を迎え、モスクワでの「トランプタワー」建設事業計画を巡り、トランプ米大統領が元顧問弁護士マイケル・コーエン氏に議会で偽証をするように指示したと 米ニュースサイトのバズフィードが17日、複数の捜査関係者の話として伝えた というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       次から次へと疑惑の種が表面化してくる 民主党は弾劾の準備に入ったのかな?

 

         

 

昨日は山形に単身赴任している息子が、東京での研修のため1泊2日で帰京したので、夕食はすき焼きにしました

 

     

 

         

 

昨日、東京オペラシティコンサートホールで東京交響楽団の東京オペラシティシリーズ第108回演奏会を聴きました   プログラムは①ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番ハ短調」作品18、②ベートーヴェン「交響曲第3番変ホ長調作品55”英雄”」です   ①のピアノ独奏はジョージ・リー、指揮は飯森範親です

 

     

 

オケは左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対向配置をとります。コンマスはグレヴ・二キティンです

1曲目はラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番ハ短調」作品18です よく知られているように、セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)は、1895年に作曲し1897年に初演した「交響曲第1番」が酷評されたことから、今でいうノイローゼになり作曲活動からしばらく遠ざかっていました しかし、ニコライ・ダ―リ博士の暗示療法が功を奏し、再び作曲意欲が出てきて、1900年から1901年にかけて「ピアノ協奏曲第2番ハ短調」を作曲し、初演が大成功を収めたと言われています ラフマニノフにとってこの曲は起死回生の1曲と言えるでしょう 第1楽章「モデラート」、第2楽章「アダージョ・ソステヌート」、第3楽章「アレグロ・スケルツァンド」の3楽章から成ります

2015年チャイコフスキー国際コンクール第2位入賞のジョージ・リーが登場し、飯森氏のタクトにより第1楽章の演奏に入ります 冒頭からロマンティシズム濃厚な演奏で、一気にラフマニノフの世界に引きずり込まれます この楽章ではリーのパワフルな面が前面に出た演奏でしたが、第2楽章に入ると叙情的な演奏が美しく、決してパワーで押し切るタイプのピアニストではないことを示します そして第3楽章に入ると、極めて技巧的なパッセージを何の苦もなく弾き切ります 飯森✕東響のしっかりしたサポートと相まってスケールの大きな演奏を展開しました

鳴り止まない拍手に、リーはメンデルスゾーンの「無言歌」から「ベネツィアの舟歌」を優雅に演奏、次いでリストの「パガニーニ大練習曲」の第1曲「ラ・カンパネッラ」を超絶技巧で演奏し聴衆を圧倒しました


     


プログラム後半はベートーヴェン「交響曲第3番変ホ長調作品55”英雄”」です この曲は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770‐1827)が1803年から1804年にかけて作曲し、1805年4月7日にウィーンで、フランツ・クレメント指揮アン・デア・ウィーン劇場の管弦楽団で公開初演されました

この曲は、様々な面で交響曲史上画期的な作品と言われています 第2楽章に「葬送行進曲」を持ってきたり、第3楽章に「メヌエット」ではなく「スケルツォ」を持ってきたり、ホルンを3本使ったり、と色々な特徴がありますが、最大の特徴はそのスケールの大きさでしょう 演奏時間にして約50分にも及ぶ作品は当時の交響曲では考えられない規模でした

第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」、第2楽章「葬送行進曲:アダージョ・アッサイ」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ・モルト」の4楽章から成ります

飯森氏のタクトで第1楽章が力強い2つの和音によって開始されます かなりの快速テンポで、現代のベートーヴェンを感じさせます 第2楽章は過度に引きずることなく比較的あっさりと進めます この楽章ではオーボエの荒絵理子、フルートの相澤政宏、ファゴットの福士マリ子、クラリネットの吉野亜希菜といった木管楽器群が素晴らしい演奏を展開していました

第3楽章のトリオでは、3本のホルンが力強くも美しい演奏を展開し、堂々たる英雄の雄姿を連想させました そして第4楽章ではオケの総力を挙げた演奏で飯森氏のタクトに応えました

あらためてベートーヴェンの交響曲は素晴らしい と思ったコンサートでした

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山田和樹 ✕ 小菅優 ✕ 読売日響でスクリャービン:交響曲第4番「法悦の詩」、藤倉大:ピアノ協奏曲第3番「インパルス」他を聴く ~ 読売日響第584回定期演奏会

2019年01月19日 07時20分50秒 | 日記

19日(土)。わが家に来てから今日で1569日目を迎え、大相撲の東横綱鶴竜(モンゴル出身)が初場所6日目の18日、右足首の痛みのため休場した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                横綱稀勢の里は引退しちゃうし また白鵬の一人横綱になっちまった 魅力がないな

 

         

 

昨日の夕食は「豚バラ野菜のとんこつ鍋」にしました 寒い冬は鍋ですね

 

     

 

         

 

昨夕、サントリーホールで読売日響の第584回定期演奏会を聴きました プログラムは①諸井三郎「交響的断章」、②藤倉大:ピアノ協奏曲第3番「インパルス」、③ワーグナー:舞台神聖祭典劇「パルジファル」から第1幕への前奏曲、④スクリャービン:交響曲第4番「法悦の詩」作品54です 演奏は、②のピアノ独奏=小菅優、指揮=2018年4月から読響首席客演指揮者の山田和樹です

 

     

 

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの読響の並びです コンマス・長原幸太の対面にヴィオラ首席の柳瀬省太と鈴木康浩が並んでいるのを見ると、なぜか嬉しくなります この3人が揃うと この日のコンサートは絶対 成功裏に終わると確信が持てます

1曲目は諸井三郎の「交響的断章」です   この曲は諸井三郎(1903-1977)が東大を卒業時の1928年に独学により作曲した作品です。名前の通り単一楽章の曲です

山田和樹が指揮台に上がり演奏が開始されます。全体を聴いた印象は、次から次へと思いつくままのメロディーを繋げたような、昭和の香りがする作品でした

ピアノがステージ中央に移動し、すぐそばに、ピアニストの運指を映像で捉えるビデオカメラが設置されます ステージ上には何本かの収音マイクが林立しています。いずれ日本テレビの「読響シンフォニックライブ」で放映するのでしょう

2曲目は藤倉大のピアノ協奏曲第3番「インパルス」です この作品は今や世界的な名声を博している藤倉大(1977~)が、モンテカルロ・フィルとスイス・ロマンド管との共同委嘱作品として2017年から18年にかけて作曲し、18年10月に小菅優のピアノ独奏、山田和樹指揮モンテカルロ・フィルにより世界初演されました 作曲者本人の「プログラム・ノート」によると、「インパルスは、体内の細胞レベルで繰り返される電気信号で、音楽は常にインパルシヴ(衝動的)に動き始め、ピアノがインパルス(信号)としてオーケストラに信号を送り、インパルシヴ(衝動的)にオーケストラが即座に反応する。その後はそのオーケストラのインパルス(信号)としての反応に、ピアノがまた新たなインパルス(信号)をインパルシヴ(衝動的)に発し・・・というのを繰り返す作品」とのことです

ブラウン系の衣装に身を包まれた小菅優が登場、ピアノに向かい、山田の指揮で演奏に入ります 全体を聴いた印象は「煌めく星座」です それにつけても、小菅優というピアニストはモーツアルトを弾き振りしても、ベートーヴェンのソナタを弾いても、時代の最先端を行く藤倉大の作品を演奏しても、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれます

演奏後、指揮者に促されて、客席から藤倉大がステージに上がり、大きな拍手を受けました

鳴り止まない拍手に小菅優は藤倉大の「ウェイヴス」という曲を、まるでジャズのインプロヴィゼーション(即興演奏)のように演奏、拍手喝さいを浴びました


     


プログラム後半の1曲目はワーグナー:舞台神聖祭典劇「パルジファル」から第1幕への前奏曲です 「パルジファル」はリヒャルト・ワーグナー(1813-1883)が1877年から82年にかけて作曲した神秘主義的宗教劇です この曲は「歌劇」でも「楽劇」でもなく、「舞台神聖祭典劇」とワーグナーは名付けましたが、これは「カトリックやプロテスタントだけでなく、東洋思想や仏教までも取り込んだ作品」として位置づけられています

山田和樹の指揮で演奏に入ります。最初は弦楽器で演奏され、管楽器が加わって展開される静かでゆったりした音楽は、ワーグナーの毒を孕んでいます 一度この魅力にはまったら逃れる術がありません ワーグナーは危険です。ワーグナーの音楽は、旋律がどこまでも音の流れとして発展していき、オペラが終わるまで続く「無限旋律」が大きな特徴です したがって、ワーグナーの歌劇や楽劇などを聴く時はコンサートに遅刻してはなりません 第1幕が終わるまで会場に入れてもらえないので1時間以上ロビーで待たされることを覚悟しなければなりません それにしても、この前奏曲は何回聴いても素晴らしいと思います。私はどっぷりワーグナーの毒に浸かっているようです

最後の曲はスクリャービンの交響曲第4番「法悦の詩」作品54です この曲はアレクサンドル・スクリャービン(1872-1915)が1905年から1907年にかけて作曲した作品です 音楽評論家・西耕一氏による「プログラム・ノート」によると、「スクリャービンは全宇宙の根底にある絶対的な神性と人間は本質的に同一であるという考え方に共感を持つようになり、自分と神との同一性を信じて、芸術によって世界を変革させることさえできると考えて作曲を行った」「『法悦の詩』は単一楽章、序奏付きの自由なソナタ形式。この曲における『法悦』とは、音楽による大きな精神の高揚によって、シャーマンのトランス状態のような感覚、つまり神と一体化して絶対的な境地に至るイメージと解釈できる」とのことです

山田和樹の指揮で演奏に入りますが、全体的な印象は、ワーグナーの無限旋律の影響を大きく受けているような息の長い旋律が色彩感溢れる管弦楽によって演奏されます フィナーレにおけるトランペット、ホルンの咆哮を中心とする管弦楽による音の大伽藍は大地を揺るがすほどです これほど高いテンションの続くフィナーレも珍しいかも知れません。読響は持てる力を出し切ったという感じでした

 

     

 

  

2011年2月15日にtoraブログを開設してから あと1か月弱で満8年となりますが、本日アップしたこのブログが ちょうど 3000本目となりました   これまで懲りずにご愛読いただいた読者の皆さまに感謝いたします。ありがとうございました 取りあえず4000本を目指して毎日休まず書き続けて参りますので、今後ともモコタロともども よろしくお願いいたします

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