31日(水).今朝6時にブログのページを開くと、「メンテナンスのため午前1時から8時(予定)まで、ブログの投稿・閲覧などは一切できません」というお知らせが出ていてビックリしました。いまgooのブログを使っていますが、gooのネも出ませんでした そんなわけで、投稿が今になってしまいました。
昨夕、虎ノ門の「JTアートホール”アフィニス”」で「アフィニス夏の音楽祭・東京公演」を聴いてきました このホールはわが社から徒歩で12分くらいのところにあり、イイノホールに次いで近いホールです.便利なのですが、たったの256席しかないので、聴きたいコンサートがある場合は発売と同時にチケットを買わないと、すぐに売り切れになってしまうのです.今回は何とか間に会いました
「アフィニス夏の音楽祭」はJTの財団が主催する、国内プロオーケストラ・メンバーのためのセミナー音楽祭です.全国のプロオーケストラからの参加者と世界一流オーケストラ等で活躍している講師が一堂に会し「セミナー」「コンサート」「音楽交流プログラム」に取り組みます.今回の公演は「セミナー」の成果を東京で披露するコンサートです
プログラムは①ハイドン「弦楽四重奏曲へ短調作品20-5」②モーツアルト「セレナード第11番変ホ長調K.375]③シューベルト「八重奏曲ヘ長調作品66」の3曲です.
1曲目のハイドンの「弦楽四重奏曲」は,エステルハージ家のお抱え音楽家の立場で,長調の明るい曲を書くのが当りまえだった彼としては珍しい短調の曲です.第1楽章から第3楽章を聴く限り,後のモーツアルトやベートーベンに少なからぬ影響を与えたと思われる憂愁を帯びた曲想です また,第4楽章は逆にJ.S.バッハの影響を大きく受けたメロディー・ラインです.
第1バイオリンの川崎洋介以外は,国内のオーケストラの現役の弦楽奏者ですが,私は誰も知りません.川崎が他の3人を引っ張って演奏するスタイルを取ります.とくに武田芽衣(札幌交響楽団)という人の存在感のあるチェロの演奏が印象に残りました
2曲目のモーツアルトの「セレナード第11番」はオーボエ,クラリネット,ファゴット,ホルン各2本の8人で演奏される5楽章から成る曲です クラリネットのJ.パイツ(ドイツ.ハノーファー音楽大学教授)が体を大きく前後に動かしながら全体をリードします.この曲を聴くと、いかにモーツアルトが楽器の特性を知り尽くして作曲したか,よく分かるような気がします.とにかく楽しいのです.メンバーも生き生きと演奏しています。ジャズの用語を借りればよく”スイング”しています
休憩後はシューベルトの「八重奏曲ヘ長調」です.ハイドンが弦楽器のみ,モーツアルトが管楽器のみの曲だったのに対し,この曲は弦楽器と管楽器の組み合わせによって演奏されます.ベートーベンにクラリネット,ファゴット,ホルン,バイオリン,ビオラ,チェロ,コントラバスのための「七重奏曲作品20」という曲がありますが,それにバイオリン1本を追加した編成で演奏されます
この曲はアマチュア・クラリネット奏者,トロイアー伯フェルディナントが「ベートーベンのあの曲を手本にして作曲してくれ」と依頼したことから,そうした編成になったと思われます.しかし,バイオリン1本を追加する必然性があったのかどうか,私のような素人にはわかりません ただ,そうした経緯があったことから,この曲はクラリネット奏者がメロディー・ラインを演奏し全体をリードする形をとります.
8人が半円形に並び,左端の第1バイオリンと右端のクラリネットが向かい合わせになる配置で,掛け合いをするように演奏します.第1バイオリンのJ.リネバッハ(オタワ・ナショナルアーツセンター管弦楽団アソシエイト・コンサートマスター),チェロのウェン・シン・ヤン(ミュンヘン音楽大学副学長),ホルンのルカ・べヌッチ(フィレンツェ歌劇場管弦楽団主席奏者),そしてクラリネットの梅本貴子(関西フィル)の4人が核となって,他の4人がバックを支えるスタイルを取ります.この梅本貴子という人が表情豊かにシューベルトを演奏しているのを見ていると,実に生き生きと楽しそうに演奏していて好感が持てます ”できれば東京のオーケストラに移ってきてくれないかな”と勝手な希望を抱いてしまうほど魅力的な演奏をします
今回の演奏会は,ほとんど無名に近い演奏家によるコンサートだったのですが,ハイドンも,モーツアルトも,シューベルトも,すべてが満足のいく内容でした.小さなホールでじっくり室内楽を聴くのもいいものだ,とつくづく思いました
昨夕、虎ノ門の「JTアートホール”アフィニス”」で「アフィニス夏の音楽祭・東京公演」を聴いてきました このホールはわが社から徒歩で12分くらいのところにあり、イイノホールに次いで近いホールです.便利なのですが、たったの256席しかないので、聴きたいコンサートがある場合は発売と同時にチケットを買わないと、すぐに売り切れになってしまうのです.今回は何とか間に会いました
「アフィニス夏の音楽祭」はJTの財団が主催する、国内プロオーケストラ・メンバーのためのセミナー音楽祭です.全国のプロオーケストラからの参加者と世界一流オーケストラ等で活躍している講師が一堂に会し「セミナー」「コンサート」「音楽交流プログラム」に取り組みます.今回の公演は「セミナー」の成果を東京で披露するコンサートです
プログラムは①ハイドン「弦楽四重奏曲へ短調作品20-5」②モーツアルト「セレナード第11番変ホ長調K.375]③シューベルト「八重奏曲ヘ長調作品66」の3曲です.
1曲目のハイドンの「弦楽四重奏曲」は,エステルハージ家のお抱え音楽家の立場で,長調の明るい曲を書くのが当りまえだった彼としては珍しい短調の曲です.第1楽章から第3楽章を聴く限り,後のモーツアルトやベートーベンに少なからぬ影響を与えたと思われる憂愁を帯びた曲想です また,第4楽章は逆にJ.S.バッハの影響を大きく受けたメロディー・ラインです.
第1バイオリンの川崎洋介以外は,国内のオーケストラの現役の弦楽奏者ですが,私は誰も知りません.川崎が他の3人を引っ張って演奏するスタイルを取ります.とくに武田芽衣(札幌交響楽団)という人の存在感のあるチェロの演奏が印象に残りました
2曲目のモーツアルトの「セレナード第11番」はオーボエ,クラリネット,ファゴット,ホルン各2本の8人で演奏される5楽章から成る曲です クラリネットのJ.パイツ(ドイツ.ハノーファー音楽大学教授)が体を大きく前後に動かしながら全体をリードします.この曲を聴くと、いかにモーツアルトが楽器の特性を知り尽くして作曲したか,よく分かるような気がします.とにかく楽しいのです.メンバーも生き生きと演奏しています。ジャズの用語を借りればよく”スイング”しています
休憩後はシューベルトの「八重奏曲ヘ長調」です.ハイドンが弦楽器のみ,モーツアルトが管楽器のみの曲だったのに対し,この曲は弦楽器と管楽器の組み合わせによって演奏されます.ベートーベンにクラリネット,ファゴット,ホルン,バイオリン,ビオラ,チェロ,コントラバスのための「七重奏曲作品20」という曲がありますが,それにバイオリン1本を追加した編成で演奏されます
この曲はアマチュア・クラリネット奏者,トロイアー伯フェルディナントが「ベートーベンのあの曲を手本にして作曲してくれ」と依頼したことから,そうした編成になったと思われます.しかし,バイオリン1本を追加する必然性があったのかどうか,私のような素人にはわかりません ただ,そうした経緯があったことから,この曲はクラリネット奏者がメロディー・ラインを演奏し全体をリードする形をとります.
8人が半円形に並び,左端の第1バイオリンと右端のクラリネットが向かい合わせになる配置で,掛け合いをするように演奏します.第1バイオリンのJ.リネバッハ(オタワ・ナショナルアーツセンター管弦楽団アソシエイト・コンサートマスター),チェロのウェン・シン・ヤン(ミュンヘン音楽大学副学長),ホルンのルカ・べヌッチ(フィレンツェ歌劇場管弦楽団主席奏者),そしてクラリネットの梅本貴子(関西フィル)の4人が核となって,他の4人がバックを支えるスタイルを取ります.この梅本貴子という人が表情豊かにシューベルトを演奏しているのを見ていると,実に生き生きと楽しそうに演奏していて好感が持てます ”できれば東京のオーケストラに移ってきてくれないかな”と勝手な希望を抱いてしまうほど魅力的な演奏をします
今回の演奏会は,ほとんど無名に近い演奏家によるコンサートだったのですが,ハイドンも,モーツアルトも,シューベルトも,すべてが満足のいく内容でした.小さなホールでじっくり室内楽を聴くのもいいものだ,とつくづく思いました