31日(火)。月日の経つのは速いもので7月も今日で終わりです。って 毎月のように書いている気がする 今年も残すところあと153日になりました。って初めて書くような気が・・・
ということで、わが家に来てから今日で1398日目を迎え、火星が今日地球に大接近する というニュースを見て感想を述べるモコタロです
火星はどのくらいのスピードで接近するかって? 一気火星に決まってるじゃん!
昨日、夕食に「ハッシュドビーフ」と「生野菜とワカメのサラダ」を作りました 「ハッシュドビーフ」は久しぶりです
昨日の朝日朝刊「文化の扉」欄は今年生誕100年を迎えたレナード・バーンスタインの特集を組んでいました レナード・バーンスタイン(1918‐90)はヘルベルト・フォン・カラヤンと並び20世紀を代表する指揮者であり、「ウエスト・サイド物語」などの音楽を生み出し、多くの後進を育てた(日本だけでも小澤征爾、佐渡裕、井上道義、大植英次、五嶋みどり等)ことで知られています
記事は、バーンスタインが1990年6月26日に開かれた「パシフィック・ミュージック・フェスティバル」(PMF)の開幕式で「残ったエネルギーと時間を教育に捧げ、私が知るすべてを若い世代と分かち合いたい」と宣言し、体調不良をおして 弟子の佐渡裕やヴァイオリニストの五嶋みどりらを指導したが、その3カ月後に帰らぬ人となったことを紹介しています
また、彼の政治的な活動にも触れ、「ベルリンの壁」崩壊時には、現地でベートーヴェンの「第九」を振ったことも紹介しています その翌年、その時の演奏がドイツ・グラモフォンからCD(下の写真)として発売されました。1989年12月25日、ベルリンでのライブ録音です 当時3000円で購入しましたが、グラモフォン社の商魂たくましさには驚きました 限定発売でジャケット左下に通し番号がふられています。また右上の物体はベルリンの壁の破片です ジャケット裏の演奏者一覧を見ると、オーケストラはスターツ・カペレ・ドレスデン、ニューヨーク・フィル、パリ管弦楽団などの寄せ集め楽団ですが、なぜかベルリン・フィルの名前がありません いずれにしても「第九」を演奏するために バーンスタインのひと声で世界中から集まったのです バーンスタインはそういう力を持った人でした
ジョン・ファードン著「オックスフォード&ケンブリッジ大学 世界一『考えさせられる』入試問題」と「同・さらに 世界一『考えさせられる』入試問題」(河出文庫)を読み終わりました ジョン・ファードンはケンブリッジ大学のジーザス・カレッジ卒。現代中国やインドのドキュメントから医療問題や地球の仕組みを解いた科学書、児童書までジャンルを問わない博識で300冊以上の本を出しているノンフィクション作家とのことです
著者は「オックスフォード&ケンブリッジ大学 世界一『考えさせられる』入試問題」の「前書き」に当たる「あなたは自分を利口だと思いますか?私が思うに・・・」の冒頭で次のように書いています
「この本は解答付き問題集である。もちろん、すべて、オックスブリッジ(オックスフォード大学とケンブリッジ大学)の入試の面接官が出した悪名高き難問奇問から選りすぐった 質問の主旨は、大学側が本当に賢い学生を、つまり、当意即妙の応対ができる学生を見つけることにある 両大学の問題がほかと違って特別なのは、すばらしく思考力を刺激する点である 別にオックスブリッジの入学希望者でなくとも『あなたにとって悪い本とは何ですか?』や『ガールスカウトには政治目的があるでしょうか?』や『蟻を落とすとどうなりますか?』のような質問をされたら、たちまち頭が回転しはじめる」
「本書に載せた質問は、びっくりするような質問もあれば、好奇心がそそられる質問も、奇問も愚問も、ときには苛々させられるだけの質問もあるが、すべてに共通して言えるのは、考えなくてはいけないということだ」
「オックスブリッジの問題はすばらしい。というのは、さまざまな思考回路を開いてくれるからだ 確かに、どれ一つとっても『正解』なないし、中には一見解答不可能に思われる問題もある。しかし、ここかしこに知識を少し、論理をちょっぴり、そして遊び心を大量に投入することで、まずまずの解答にたどり着ける、あるいは、いいじゃないか!と思える面白い理屈をひねり出せる」
「本書のタイトルはオックスブリッジの面接問題の一つから『あなたは自分を利口だと思いますか?』としたが、まさに打ってつけだと思う ここに載せた質問に答えるには利口でなければならない。それも、驚くほどに、面白いほどに、刺激的なほどに、苛つくほどに、ずる賢いほどに、有害なほどに、底知れないほどに、すばらしく利口でなければならない 知識ではない。教養でもない。自分の思考をあらゆる方向に面白くひねり回せるかどうかである。そしてこれは誰にでもできることだ」
この本で紹介されている問題(全60問)は難問奇問とは言え、オックスブリッジの各専門分野(学部)を反映したものがほとんどです 大雑把にジャンル分けすれば、法学、医学、物理学、生化学、工学、数学、歴史学、文学、社会学、政治学、哲学などです。「法学」を例にとってみると次のような問題が出題されています
「あなたは自分を利口だと思いますか?」
「過去に戻れるとしたらいつにしますか、またそれはなぜですか?」
「誠実は法律のどこにおさまるでしょうか?」
「スミスはジョウンズが絶壁に向かって歩いているのを見ている。スミスはジョウンズが盲目であることを知っているが、彼のことが好きではないので崖から落ちるに任せている。これは殺人でしょうか?」
「もし友人が私をある部屋に閉じ込めて、5ポンド払いさえすればいつでも好きなときに自由に外に出ていいと言ったとします。これは自由の剥奪でしょうか?」
「コンピューターは良心をもつことができるでしょうか?」
このうち最初の「あなたは自分を利口だと思いますか?」の質問に対して、筆者は次のように書き出します
「実に意地悪な問題である!謙虚に『いいえ』と答えたら、その言葉通りに取られて、オックスブリッジへの入学は断られるかもしれない 何と言っても、ここは利口な人間だけが入学を許可される大学なのだから。だからといって『はい』と答えたら、自分は正真正銘の馬鹿であると言っているようなものである まず、面接官はそのポジションからして、受験者より利口であるにちがいないーだから自分も面接官と同じレベルだとほのめかすような発言をしてしまったら、転落への道をまっしぐらだ それともう一つ、自分が利口であると確信しきっている人はふつう賢明ではない、あるいは、学ぶ姿勢が欠如している傾向にある」
そして、次のような「解答例」を示しています
「かの才人、オスカー・ワイルドさえ、自分の利口ぶりを話すには自嘲気味のウィットにくるまなければならなかったー『私はあまりにも利口だから、時として自分が何を言っているのかの ひと言も理解できなくなる』。もしかしたら、これが質問の答えとしては完璧かも知れない」
このように、各質問に対して筆者の解答例を示していますが、物理学や医学などの高度な専門知識が必要な分野では、やはりその分野の最低限の基礎知識がないととても解答できません
以上のことは”2匹目のどじょう”を狙った「オックスフォード&ケンブリッジ大学 さらに 世界一『考えさせられる』入試問題」でも同様です その中で、私が流石はノンフィクション作家ファードンだ!と思ったのは、オックスフォード大学の経済学・経営学分野の試験問題に出された「あなたならどうやってロックバンドを売り出しますか?」という問題の解答です。マーケティングにも詳しい彼のアイディアは具体的で、これから「有名になりたい」人にとっては役に立つかもしれません
この2冊は「ああ言われたら こう切り返す」という当意即妙な話術を身に着けるヒントを得るツールとして利用できると思います