31日(水)。早いもので今日で7月も終わりです 梅雨が明けて本格的な夏ですね。私は汗っかきなので夏は嫌いです
ということで、わが家に来てから今日で1582日目を迎え、トランプ米大統領が、自分に批判的な民主党の黒人議員の選挙区について、ツイッターで「人間は住みたくない」「ネズミだらけ」などとののしった というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ドブネズミみたいな男が大統領のアメリカには 住みたくない国民が多いかもね
昨日、夕食に大学時代の友人S君が送ってくれたサバを塩焼きにして、イカを醤油焼きをにしました あと生野菜サラダを作りました。サバもイカも新鮮ですごく美味しかったです S君ありがとう。持つべきものは友だちです
昨日、ミューザ川崎で神奈川フィルのコンサートを聴きました これは「フェスタサマーミューザ2019」の一環として開かれたコンサートです プログラムは①ボッケリーニ(ベリオ編曲)「マドリードの夜警隊の行進」、②ロドリーゴ「アランフェス協奏曲」、③シャブリエ:狂詩曲「スペイン」、④ファリャ:バレエ音楽「三角帽子」第1組曲、第2組曲です 演奏は②のギター独奏=渡辺香津美、指揮=川瀬賢太郎です
午後3時からの本番に先立って、午前11時半から約1時間公開リハーサルが開かれました 前日と同じ3階センターブロックで聴きました。川瀬氏はTシャツ姿で、楽員もカジュアルスタイルです 最初にプログラム後半のファリャ「三角帽子」をさらって、その後、シャブリエとボッケリーニをさらいました アランフェス協奏曲はすでに最終リハ―サルが済んでいるのか、この時はやりませんでした
さて本番です。オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという編成、コンマスは崎谷直人です
1曲目はボッケリーニ(ベリオ編曲)「マドリードの夜警隊の行進」です この曲はルイジ・ボッケリーニ(1743-1805)が数多く書いた弦楽五重奏曲の一つ「作品30‐6」の第5楽章をルチアーノ・ベリオ(1925-2003)が管弦楽用に編曲したものです 私は初めてこの曲を聴きましたが、生き生きとしたリズムが心地よい音楽で、だんだん行進が近づいてきて、目の前を通り過ぎ、だんだん遠ざかっていく様子が管弦楽によって見事に描写されていました
ステージ上の模様替えが行われ、2曲目のロドリーゴ「アランフェス協奏曲」に備えます この曲はホアキン・ロドリーゴ(1901‐1999)が1939年にパリで作曲したギター協奏曲です 第1楽章「アレグロ・コン・スピリート」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「アレグロ・ジェンティーレ」の3楽章なら成ります
ギター独奏の渡辺香津美氏はアコースティック・ギターで演奏し、ギター直結のアンプで音を増幅する形をとります 普通のギターとも エレキ・ギターとも違う形での演奏で、彼自身初の試みということで興味が湧きます
川瀬氏の指揮で演奏に入ります。最初にギターの音が出て来た時、正直言ってすごく違和感を覚えました 今まで聴いてきた「アランフェス協奏曲」は、ギターの前にマイクを置いてその音を増幅して聴かせる(したがってオケは控えめに演奏する)のですが、今回の演奏はギターとアンプをコードで繋げて、ストレートに音を増幅する形を取っているので、出てくる音はエレキ・ギターの音に限りなく透明に近いブルーなのです はっきり言って「アランフェス協奏曲」独特の繊細なニュアンスが生かされなくなってしまったような気がします この違和感は、例えて見ればソプラノ歌手がマイクを使ってオペラのアリアを歌っているような違和感です 「これ、ミュージカルじゃん」といった感じです。さらに言えば、70年代にカラヤンがベルリン・フィルを振って普門館でリヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語り」を演奏した時、普門館にはパイプオルガンがないので、カラヤンはどうしたかと言うと、テクニクスの電子オルガンを鳴らしたのです 私は叫びたかった。「金返せ」と。その時の違和感と同じです 今回の演奏はソリストもオケも、演奏そのものは素晴らしいものがありましたが、肝心のソロ楽器の使用方法に問題があると思わざるを得ませんでした
プログラム後半の1曲目はシャブリエ:狂詩曲「スペイン」です この曲はエマニュエル・シャブリエ(1841-1894)が1882年秋にスペインを旅行した時の印象をもとに作曲した管弦楽曲です
コンマスが”歩く気障男” 石田組長に代わります 在京オケ(神奈川フィルを含む)の中で最もアクの強いコンマスと言っても過言ではないでしょう
川瀬氏のタクトで演奏が開始されますが、短い演奏時間の中で これほどスペインを強く感じさせる曲も少ないと思います 一度聴いたら忘れられないメロディーに溢れ、太陽が燦燦と輝くスペインを思い浮かべます 鮮やかな演奏でした
最後はファリャ:バレエ音楽「三角帽子」第1組曲と第2組曲です 「三角帽子」はマヌエル・デ・ファリャ(1876-1946)が1918~1919年に作曲し1919年にロンドンで初演されました 1916年から17年にかけて作曲したパントマイム「代官と粉屋の女房」をロシア・バレエのセルゲイ・ディアギレフの勧めにより改作した作品です 物語は、魅力的な粉屋の女房と、彼女に言い寄る代官、嫉妬深い亭主の繰り広げる喜劇です 「三角帽子」とは代官のかぶる帽子のことで、いわば権力の象徴を表しています
この曲は、ファンダンゴ、セギディーリャ、ホタなどスペイン特有のリズムの舞踊が次々と登場しますが、川瀬氏は元気いっぱいの指揮で、色彩感豊かに物語を紡いでいきました
満場の拍手にカーテンコールが繰り返され、舞台袖から走って登場した川瀬氏は、振り向きざまにタクトを振り上げ、ビゼー「カルメン」の「トレアドール」を勇ましく演奏、聴衆を興奮の坩堝に巻き込みました 演奏後、石田組長から何やら耳打ちされた川瀬氏は破顔一笑しましたが、組長はいったい何を囁いたのでしょうか