人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

高関健 ✕ 東京シティ・フィルでマーラー「交響曲第7番ホ短調”夜の歌”」他を聴く ~ 第50回サントリー音楽賞受賞記念コンサート

2022年08月13日 07時10分55秒 | 日記

13日(土)。山形県鶴岡市に単身赴任している息子が、コロナによる自粛でお盆休みに帰省しない代わりに、ということでコーヒー豆を送ってくれました 息子の説明によると、発酵させる時に果物とワイン酵母を加えてフルーツの香りを付けたコーヒーだそうです。朝の楽しみが増えました

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で2771日目を迎え、韓国の旧・統一教会(世界平和統一家庭連合)がソウルで国際会議を開催し、世界各国の著名人が出席したが、アメリカのトランプ前大統領がビデオメッセージを送ったほか、安倍元首相に対する追悼の時間も取られた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     これで旧統一教会・阿部元首相・トランプ前大統領の関係が浮き彫りにされるよね

 

         

 

昨日、夕食に「豚肉の生姜焼き」「生野菜とツナとタコのサラダ」「ダイコンの味噌汁」を作りました 夏は生姜焼きが美味しいですね

 

     

 

         

 

昨夜、サントリーホールで「高関健 第50回サントリー音楽賞受賞記念コンサート」を聴きました     プログラムは①ノーノ「『2)進むべき道はない、だが進まねばならない・・・アンドレ・タルコフスキー』7つのグループのための」、②マーラー「交響曲第7番 ホ短調 ”夜の歌”」です 演奏は東京シティ・フィル、指揮は高関健です

 

     

 

会場は7~8割の入りでしょうか 自席は1階13列17番、センターブロック左から2つ目です

1曲目はノーノ「『2)進むべき道はない、だが進まねばならない・・・アンドレ・タルコフスキー』7つのグループのための」です この曲はサントリーホール国際作曲委嘱シリーズNo.8委嘱作品で、1987年11月28日に高関健指揮東京都交響楽団により初演されました

開演に当たり、高関氏が曲目解説をしましたが、それによると、オケは本体のほかに6か所(2階の正面と左右、奥の左右と中央)にバンダ(別働隊)が配置され、観客は音に囲まれて音楽に耳を傾けることになります 「何の予告もなく突然大きな音がするので、近くの席の人は気を付けてください」と注意がありました

ステージ上のオケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという並び。コンマスは名古屋フィル客演コンマス、藝大フィルハーモニアのソロ・コンマスを務める植村太郎氏です 各セクションを見渡すと、ヴィオラのトップに広島交響楽団首席の安保惠麻さんが客演し、チェロ トップの2人の男性も客演奏者です これは最近の東京シティ・フィルの超過密スケジュールの影響と思われます

高関氏の指揮で演奏に入ります。曲はひたすら雅楽のようなピアニッシモの音が会場のあちこちから聴こえてきて、時々突然爆音が轟いて、寝入りの聴衆を叩き起こします いい夢を見ていた人にはノーノではなくオーノーでしょう その昔、4チャンネルステレオというサラウンド効果を狙ったオーディオ装置が流行った時期がありましたが、この曲は7チャンネルステレオのサラウンド効果を狙った音楽とでも言うべきものです 高関氏は前を向いて指揮をしたり、後ろを振り返って指揮をしたりと八面六臂の活躍でした

 

     

 

プログラム後半はマーラー「交響曲第7番 ホ短調 ”夜の歌” 」です この曲はグスタフ・マーラー(1860ー1911)が1904年から1906年にかけて作曲、1908年にプラハで初演されました 第1楽章「ラングサム ~ アレグロ・リソルート、マ・ノン・トロッポ」、第2楽章「ナハトムジーク:アレグロ・モデラート」、第3楽章「スケルツォ(影のように)~流れるように、しかし速すぎず」、第4楽章「ナハトムジーク:アンダンテ・アモローソ」、第5楽章「ロンド・フィナーレ」の5楽章から成ります

マーラーは交響曲第2番~第4番の3曲を声楽を伴った作品として作曲、第5番~第7番の3曲を純器楽曲として作曲しました マーラーとしてはここで一区切りしたのでしょう 次の第8番は声楽入りとなっています

オケは14型で左から第1ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第2ヴァイオリン、その後ろにコントラバスという対抗配置に変更されます

高関氏の指揮で第1楽章に入ります 冒頭、テノールホルンによる序奏で開始されますが、この音がとてつもなく大きく聴こえました 演奏自体がそのような力演だったのか、壁に反射して音が増大する会場特性によるものなのかは分かりませんが、まるで拡声器で音を拡大しているかのように聴こえました 弦楽セクションがキレッキレの演奏を展開しました 第2楽章では、ホルンが朗々と歌うなか、舞台裏でカウベルが長閑に鳴らされるシーンがとても心地よく聴けました 「夏休み作曲家」マーラーはこういう自然の中で第5番から第7番までの交響曲を作曲したんだろうな、と想像して思わずほくそ笑みました 第3楽章のスケルツォはヴィオラの安保さんの演奏に象徴されるように、終始グロテスクな音楽が展開しました 第4楽章ではコンマス植村氏のヴァイオリン・ソロが素晴らしかった この楽章ではマンドリンとギターが演奏されます。夜曲=セレナーデだからマンドリンでありギターだというのは理解できるものの、楽器の特性から音が小さいのでオーケストラの中では、音が消されてしまいやすい欠点があります マーラーはなぜマンドリンとギターを採り入れたのか? 非常に疑問に思います 第5楽章は一転、「今までの『夜の世界』はチャラね」とでもいうようなノー天気で楽天的な音楽が展開します まるで「終わり良ければ総て良し」とでもいうようなフィナーレです この辺がマーラーが分かりにくい原因になっているのかもしれません

高関氏は緻密な曲目分析を元に、長い曲を弛緩することなくまとめ上げ、スケールの大きなマーラー像を描きました

終演後のカーテンコールでは、会場のそこかしこでスタンディングオベーションが見られ、会場を出たのは21時20分を回っていました

 

     

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