31日(月)。冗談抜きで2018年も今日が最終日になってしまいました。1年なんてアッと言う間ですね 昨夕は年末の慌ただしいなか、遠縁の親戚のお通夜があったので辻堂の斎場に赴きました すごく寒かったです
ということで、わが家に来てから今日で1550日目を迎え、今年限りで退任するニッキー・ヘイリー米国国連大使が、トランプ大統領と対立して政権を去る幹部が相次ぐなか、トランプ氏に中傷されずに閣僚ポストの国連大使として2年間を過ごした珍しい存在として、政治家としての評価を上げている というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ヘイリーさんは誰かさんと違って 自分のためでなく世界平和のために頑張った!
「2018年クラシック・コンサート マイベスト10」を発表します これは今年1年間に聴いた206回のクラシック・コンサート(無料のランチタイムコンサートは除く)を対象に、ジャンルを問わず最も印象に残った上位10公演を選んだものです 以下の10公演は公演日順になっており、ランク付けしたものではありません。また、必ずしも良い印象が残ったとは言えない公演も含まれています なお、各公演の詳細は公演翌日の当ブログにアップされていますので、興味のある方はご覧ください
①マヨラ・カナームス東京 第5回定期演奏会( 2月25日・紀尾井ホール)①モーツアルト「証聖者の荘厳晩課K.339」②同「レクイエムK.626」
②東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ 「ベッリーニ:ノルマ」(3月17日・オーチャードホール:セミ・ステージ形式)
③「THE DUE 中村恵理&藤木大地 世界が認めたふたつのハーモニー」(3月27日・上野学園石橋メモリアルホール)
④東京春祭ワーグナー・シリーズ「ローエングリン」(4月8日・東京文化会館大ホール)
⑤東響モーツアルト・マチネ第33回公演(4月28日・ミューザ川崎シンフォニーホール)①行進曲K.335第1番、②セレナード第9番「ポストホルン」K.320 、③行進曲k.335第2番。高関健指揮東京交響楽団
⑥東京交響楽団オペラシティシリーズ第103回公演「三大ヴァイオリン協奏曲」(5月12日・東京オペラシティコンサートホール)①メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲ホ短調」、②ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番」、③チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」。ヴァイオリン独奏=アンティエ・ヴァイトハース、齋藤由佳理指揮東京交響楽団
⑦新国立オペラ ベートーヴェン「フィデリオ」(5月20日・オペラパレス)
⑧「カザルス弦楽四重奏団 ベートーヴェン・サイクルⅠ~Ⅵ」(6月7日~10日・サントリーホール「ブルーローズ」)
⑨読響アンサンブル・シリーズ 第19回「日下紗矢子リーダーによる室内合奏団」(10月22日・よみうり大手町ホール)①ビーバー「バッターリア」、②バッハ「ブランデンブルク協奏曲第5番」、③バルトーク「弦楽のためのディヴェルティメント」
⑩ノット✕東響「フィガロの結婚」(12月9日・サントリーホール:演奏会形式)
以下にマイベスト10に選んだ理由を簡単に書きます
①マヨラ・カナームス東京 第5回定期演奏会( 2月25日・紀尾井ホール)①モーツアルト「証聖者の荘厳晩課K.339」②同「レクイエムK.626」
この団体は2012年9月に設立された合唱団体・音楽団体で、オリジナル楽器を使用するプロオーケストラとともに演奏活動を行っています 今回プログラムに取り上げたのはモーツアルトの宗教曲2曲ですが、私は「証聖者の荘厳晩課K.339」を聴きたくてチケットを買いました 演奏を聴いて何よりも素晴らしいと思ったのは、バッハ・コレギウム・ジャパンの合唱メンバーでもある音楽監督・渡辺佑介氏のキビキビした気持ちの良い指揮です ソプラノの中江早希、テノールの渡辺大、アルトの平山莉奈、バスの西久保孝弘の独唱陣も、コンミスの荒木優子さん率いる古楽器オケも、渡辺氏の意図を十分にくみ取り、素晴らしい演奏を展開しました
②東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ 「ベッリーニ:ノルマ」(3月17日・オーチャードホール:セミ・ステージ形式)
とにかく「ノルマ」を生で聴きたいというだけでチケットを買いました あとは日本人キャストだけによる「ノルマ」がどのレヴェルまで達しているのかを知りたいと思いました 結果的には、ノルマの大村博美、アダルジーザの小泉咏子、ポリオ―ネの城宏憲、オロヴェーゾの妻屋秀和らの歌手陣は素晴らしく、二期会のレヴェルの高さを証明しました また、リッカルド・フリッツァの指揮は歌手に寄り添いつつ、オケ自らベルカントを歌い上げ、ベッリーニの魅力を十二分に表出していました
③「THE DUE 中村恵理&藤木大地 世界が認めたふたつのハーモニー」(3月27日・上野学園石橋メモリアルホール)
中村恵理は2017年4月に新国立オペラ「フィガロの結婚」でスザンナを歌ったのを聴いて以来、藤木大地は数年前にバッハ・コレギウム・ジャパンで聴いて以来でした この日はヘンデル「ジュリアス・シーザー」からシーザーとクレオパトラの二重唱、モーツアルト「皇帝ティートの慈悲」からセストとヴィッテリアの二重唱ほかを歌いましたが、特に感銘を受けたのは藤木のクリアなカウンターテナーです なるほど「世界が認める」歌声だと感銘を受けました
④東京春祭ワーグナー・シリーズ「ローエングリン」(4月8日・東京文化会館大ホール)
このシリーズは毎年聴いていますが、ハズレがありません ローエングリンのクラウス・フロリアン・フォークト、オルトルートのペトラ・ラング、エルザのレジ―ネ・ハングラー、ハインリヒ王のアイン・アンガーをはじめ歌手陣は絶好調でした ウルフ・シルマー指揮NHK交響楽団(コンマス=ライナー・キュッヒル)は全体的に速めのテンポでメリハリのある音楽作りで、集中力に満ちた演奏を展開していました
⑤東響モーツアルト・マチネ第33回公演(4月28日・ミューザ川崎シンフォニーホール)①行進曲K.335第1番、②セレナード第9番「ポストホルン」K.320 、③行進曲k.335第2番。高関健指揮東京交響楽団
このシリーズはモーツアルト好きにはたまらない企画です 今回は特に大好きな「ポストホルン・セレナード」が聴けるというので楽しみにしていました 行進曲から始まって行進曲で終わる、しかも1曲目は三々五々集まってきて、2曲目はだんだん演奏者が減っていくという粋な仕掛けは指揮者・高関氏の考えによるものだと思いますが、Good Ideaでした メインのセレナードを含めてモーツアルトの愉悦感に満ちた音楽を堪能できました
⑥東京交響楽団オペラシティシリーズ第103回公演「三大ヴァイオリン協奏曲」(5月12日・東京オペラシティコンサートホール)①メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲ホ短調」、②ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番」、③チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」。ヴァイオリン独奏=アンティエ・ヴァイトハース、齋藤由佳理指揮東京交響楽団
アンティエ・ヴァイトハースは見事に3つの協奏曲を弾き分けましたが、使用楽器が2001年ペーター・グライナー製ということを知り驚きました 21世紀に製作されたヴァイオリンでもこれほど素晴らしい音が出せるのか とあらためて演奏者の技量の高さを認識しました
⑦新国立オペラ ベートーヴェン「フィデリオ」(5月20日・オペラパレス)
ハッキリ言って、個人的には今年最大の問題公演でした。フロレスタンのステファン・グールド、レオノーレのリカルダ・メルべートほか歌手陣は予想通りの素晴らしい歌唱力でしたが、問題はリヒャルト・ワーグナーのひ孫カタリーナ・ワーグナーによる演出です これまでのオーソドックスな解釈による演出では、レオノーレはフロレスタンを牢獄から解放し、喜びの歌を歌って大団円を迎えるのですが、カタリーナの演出では、レオノーレとフロレスタンは牢獄に閉じ込められ、別の二人のカップルが外で喜びの歌を歌っているのです つまり、本物のレオノーレとフロレスタンは解放されなかったという解釈を取っているのです。これは「苦悩を克服して歓喜を得る」というベートーヴェンの精神に反するのではないか、と思います 当日はブラボーとブーイングが飛び交いました。良い意味でも悪い意味でも 今年最も印象に残った公演かも知れません
⑧「カザルス弦楽四重奏団 ベートーヴェン・サイクルⅠ~Ⅵ」(6月7日~10日・サントリーホール「ブルーローズ」)
この公演は毎年6月にサントリーホール「ブルーローズ」で開かれている「サントリーホール・チェンバーミュージック・ガーデン」の目玉公演で、一つの弦楽四重奏団がベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲(16曲)を演奏する企画です 今回はスペインを代表する「カザルス弦楽四重奏団」が登場することになりました 4日間連続6公演で全16曲を集中的に演奏するわけですが、演奏する側も聴く側も相当の集中力が求められます 演奏は第1ヴァイオリンのヴェラ・マルティネス・メーナーさんを中心に緻密なアンサンブルを聴かせてくれました
⑨読響アンサンブル・シリーズ 第19回「日下紗矢子リーダーによる室内合奏団」(10月22日・よみうり大手町ホール)①ビーバー「バッターリア」、②バッハ「ブランデンブルク協奏曲第5番」、③バルトーク「弦楽のためのディヴェルティメント」
読響アンサンブル・シリーズは毎回、企画力に優れ演奏者も充実しています 今回はコンマスの日下紗矢子さんの企画によるものですが、プログラミングのセンスが抜群です ビーバーは短いながらも刺激的で面白かったし、チェンバロの北谷直樹氏を迎えてのバッハは、チェンバロとオケとの丁々発止のやり取りが素晴らしかった 民俗風のバルトークは読響の弦楽セクションが如何に優れたメンバーから構成されているかを証明した演奏でした アンサンブルの極致ここにあり、と言いたくなるような一糸乱れぬ演奏に舌を巻きました
⑩ノット✕東響 モーツアルト「フィガロの結婚」(12月9日・サントリーホール:演奏会形式)
2016年の「コジ・ファン・トゥッテ」、2017年の「ドン・ジョバンニ」に次ぐ公演で、今回の「フィガロの結婚」をもってモーツアルト「ダ・ポンテ三部作」の完結です フィガロのマルクス・ウェルバ、スザンヌのリディア・トイシャー、アルマヴィーヴァ伯爵のアシュリー・リッチズ、伯爵夫人のミア・パーション、ケルビーノのジュルジータ・アダモナイト、マルチェリーナのジェニファー・ラーモアほか歌手陣は最高レヴェルのキャストで、演技力を伴ったパフォーマンスは見応え聴きごたえがありました ハンマーフリューゲルを弾きながら指揮をとったジョナサン・ノットの八面六臂の活躍は特筆に値します
以上の他、2月18日の新国立オペラ 細川俊夫「松風」、10月5日のフォーレ四重奏団(フォーレ「ピアノ四重奏曲第1番」、ブラームス「ピアノ四重奏曲第1番」他)などがありますが、挙げていったらキリがありません さて、あなたにとって「今年のマイベスト」はどんな公演だったでしょうか
【訂正】12月24日の当ブログで新国立劇場の「2019/2010シーズン・ラインアップ演目説明会 オペラ『紫苑物語』関連イベント」が本日、12月31日14時から新国立劇場中劇場で開かれると書きましたが、2019年1月31日(木)14時からの間違いでした。深くお詫びのうえ訂正させていただきます
最後に忘備録としてtoraブログの12月31日現在のアクセス状況を記録しておきます
①トータル閲覧数 4,370,672 PV
②トータル訪問者数 1,090,804 I P
③gooブログ全体における直近1週間平均ランキング 2,850,968ブログ中 800位
④にほんブログ村「コンサート・演奏会感想」における1年間のランキング 51ブログ中 1位
⑤登録読者総数 1981人
皆さま、この1年間ご愛読いただき ありがとうございました。良いお年をお迎えください