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クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ホルショフスキ・トリオの演奏会を聴く~ベートーヴェン、サン=サーンス、ドヴォルザークのピアノ・トリオ

2014年02月28日 07時02分09秒 | 日記

28日(金)。あっという間に2月も今日で終わりです。べつに油断していたわけではないのですが・・

昨日の朝日朝刊「論壇時評」で、作家の高橋源一郎氏が佐村河内守問題に関連して、ピアニストの森下唯氏の「より正しい物語を得た音楽はより幸せである」と題するブログを引用しています。超訳すると

「私は、純粋に(どんな付帯情報もなく)音楽を聴くことは不可能だし、そんなことを目指す必要もないと考えている 『彼』の『作品』は、薄ら寒い『物語』を背負っているにもかかわらず、丹精込めた『工芸品』のように聴こえ、初めは違和を感じていた 事実が明らかになった後、感じたのは、ふだん報われることのない現代音楽作曲家が、ある拘束の中で、想像力を解き放ったという『より正しい物語』の中でこそ、よりよくその曲を理解できるということだった・・・・・

上記のブログについて、高橋氏は次のようにコメントしています

「『現代のベートーヴェン』とされた男の作品がクラシック曲としては異例の売り上げとなったのは、『被曝二世で全聾の天才音楽家』という『物語』が付帯していたからだったのかもしれない わたしたちは、たくさんの『物語』に囲まれて生きている。そのこと自体は、良いことでも悪いことでもない。『良き物語』と『悪しき物語』が、あるいは、人を助ける『物語』と人を傷つける『物語』があるだけだ

まったくその通りだと思います。森下唯氏の考え方も理解できます。「ふだん報われることのない現代音楽作曲家が、ある拘束の中で、想像力を解き放ったという『より正しい物語』の中でこそ、よりよくその曲を理解できるということだった・・・・」というのは、次のように解釈できると思います

「ふだん報われることのない現代音楽作曲家・新垣隆氏が、佐村河内守から与えられた”交響曲第1番”に関する指示書の制約に基づいて、自分の作曲能力を発揮するという筋書きの中でこそ、つまり、交響曲第1番を作曲したのは佐村河内守ではなく新垣隆であるという事実を認めることによって初めて、よりよく”交響曲第1番”が理解できる

この記事を読んで、高橋氏が引用した森下唯氏の書いたブログのことが気になったのでグーグルで検索してみました。「より正しい物語を得た音楽はより幸せである」と題するブログのオリジナルは相当長いものでした  高橋氏が紹介しきれなかったところで、彼は次のように書いています

「その音楽は、丹精込めて仕上げられた工芸品のように思われた。真っ当にクラシック音楽の教育を受け、あらゆる作曲技法に長けた知性に優れる人間が、都度つど何らかの書法の制約を自らに課しながら書き上げたものだと『わかった』。・・・・聴覚を失った後に真実の音に目覚めそれまでの楽曲の全てを破壊した元ロック・ミュージシャンが、常に轟音の鳴り響く中で霊感の降臨を待って造り上げた物とは、到底考えられない プロフィールのそれらの言葉にはうすら寒さすら覚えた。オエッ。売り出すためのストーリーを誰かが描いている。作曲家はそれに乗じて悪びれずにいるらしい。そんな構図を漠然と思い描いた

同じ作曲家として直感で分かることがあるのだと思いました。驚いたのは、そのブログに寄せられたコメントの多さです。何とコメント欄には117ものコメントが掲載されているのです。その半分は投稿者への森下氏の返信になっているので、実質58通のコメントが寄せられたことになります。これは脅威です

森下氏のプロフィールを見ると、彼は1981年東京生まれ。東京藝大大学院を修了し、現在ピアニストとして活躍しており、フランスの作曲家アルカンの作品紹介に力を入れているとのこと そう言えば、昨年もらったコンサートのチラシの中に「アルカン生誕200年 オール・アルカン・プログラム演奏会」のチラシが混じっていたのを思い出しました あの時のピアニストが森下唯氏だったのでしょう 

あのブログは、言ってみればクラシック音楽のプロが書いたもの そこに58通のコメントが寄せられても不思議でも何でもないのかも知れません。それにしても凄い

 

  閑話休題  

 

昨夕、大手町の日経ホールで日経ミューズサロン「ホルショフスキ・トリオ」の初来日コンサートを聴きました。ホルショフスキ・トリオは、カーティス音楽院で名ピアニスト、ホルショフスキの最後の弟子となった相沢吏江子と、彼女の室内楽仲間でヴァイオリニストのジェシー・ミルス、チェリストのラーマン・ラマクリシュナンが2011年に結成したトリオです

プログラムは①ベートーヴェン「ピアノ三重奏曲第5番ニ長調”幽霊”」、②サン=サ―ンス「ピアノ三重奏曲第1番ヘ長調」、③ドヴォルザーク「ピアノ三重奏曲第3番ヘ短調」です

 

          

 

結構間近にチケットを買った割にはF列8番という前から6列目の通路側の良い席が取れたので、よほどスカスカの入り具合だと思っていたら、会場の前半分はほぼ満席、後方は余裕があるという状況でした が、油断大敵・・・・すぐ左隣が小学生低学年の男の子です。経験から”いやな予感”がします

日経ホールはコンサート会場というよりもセミナー会場といった方がぴったりのホールです まず、椅子がそういう作りで、前席の背もたれに引き出し式のテーブルが隠されています。セミナーの時メモするのに便利です。ただし、音響は音楽ホール用にも設計されています

トリオの登場です。相沢吏江子は思ったより小柄で、背の高い男性2人と並ぶとまるで大人と子どもです パッチワークのような色とりどりのドレスを身にまといピアノに向かいます

1曲目のベートーヴェン「ピアノ三重奏曲第5番」は”幽霊”という別称で親しまれています。これは第2楽章の、いかにも幽霊が出る時のような不気味な曲想に基づいています

第1楽章冒頭の激しいアレグロから3人のぶつかり合いです チェロが良い音を聴かせています。ラマクリシュナンという人はノーベル賞受賞の化学者を父に持ち、ハーバード大学で物理を専攻し優等賞で卒業してから、本格的に音楽に専念したという変わり種です

ヴァイオリンは鋭いアタックです。ピアノは良く付けています。3人は息がピッタリ 第3楽章のプレストは明快で力強い演奏で締めくくります

この間、隣の小学生が落ち着きがありません。プログラムを読んだり、母親に声をかけたり、身体を前後に動かしたり・・・・・”イヤな予感”は当たってしまいました。せっかく良い席が取れたのに”ハズレ”です

入場料は大人3,500円、子供2,500円ですから、隣の親子は6,000円を払って聴きに来た訳です。子どもだけ家に残して聴きに来る訳にはいかないという事情があるのかも知れませんが、子供は明らかに音楽を聴く意志はありません おとなしく座って耳を傾けている分には良いのですが、周りに迷惑をかけるのだけは止めて欲しいと思います

2曲目のサン=サーンス「ピアノ三重奏曲第1番」は1863年にパリで書かれました 4つの楽章から成りますが、まさにフランスのエスプリに満ちたオシャレな音楽です。第3楽章「スケルツォ」はサン=サーンス特有のユーモア精神に溢れています

休憩時間に、公演スポンサー「ファンケル」からの無料ドリンクを飲み、喉を潤して後半に備えました 聴衆がドリンク目指して一斉にホワイエに殺到するので狭いホワイエが一層狭く感じます

 

          

 

後半はドヴォルザーク「ピアノ三重奏曲第3番」です。この曲は1883年2月から3月にかけてプラハで作曲されました 4つの楽章から成りますが、ドヴォルザークらしく、ボヘミアの民族色豊かな曲想が次から次へと現われます ただ、あまり聴く機会がない曲なので、耳がなかなか慣れません。そこがブラームスと違うところでしょうか

3人はアンコールにシューベルトの「ピアノ三重奏曲第2番」から第3楽章を軽快に演奏しました

この日のプログラムは、私にとっては馴染みの薄い曲だったので、心の底から楽しむことは出来ませんでした やはり「出来るだけ予習してから生演奏に臨むことが大切」と実感した公演でした

 

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「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」チケット発売開始~19枚ゲット!

2014年02月27日 07時00分31秒 | 日記

27日(木)。東京国際フォーラム、よみうりホールを中心に5月3日から5日まで開かれる「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(”熱狂の日”音楽祭)のチケットが発売開始となりました すでに24日までの「フレンズ抽選販売」が終了し、昨日から「フレンズ先行先着順販売」に移っています 「フレンズ」になるには同音楽祭のホームページから登録が必要です。一般発売は3月15日午前10時からですが、この時点では、小さなホールはもちろんのこと、大きなホールでも人気の公演は売り切れていることが予想されます

 

          

 

3日間の「有料公演プログラム」は音楽祭ホームページに載っています。「ラ・フォル・ジュルネ2014」で検索しましょう 標準的なコンサートは45分ほどで、入場料金は1,500円から3,500円までです。大きなホール(ホールA、ホールB7,ホールC、よみうりホール)はS席とA席があり、他の小さいホールは普通の指定席です

私もさっそく時間がダブらないよう緻密に「マイ・スケジュール」を組んでチケットを購入しました 3日、4日が各6公演、5日が7公演、合計19公演です。今年の「ラ・フォル・ジュルネ」は『10回記念』ということですが、特にテーマはなく”何でもアリ”のごちゃ混ぜプログラムになっています はっきり言って、個人的にはあまり感心しません

ごった煮プログラムの中から私が選んだ基準は①聴きたい曲②聴きたい演奏家の2つです ①ではモーツアルト、ベートーヴェン、ブラームスを中心とする室内楽、②ではピアニストのアンヌ・ケフェレック、萩原麻未、小菅優、弦楽ではプラジャーク弦楽四重奏団、モディリアーニ弦楽四重奏団、オケではドミトリー・リス指揮ウラル・フィルハーモニー等です

チケットを買ったのはいつもの神保町の三省堂書店内「チケットぴあ」です ホームページから打ち出しておいた公演プログラム表と申込用紙19枚を基に片っ端から座席を指定していきました すると、隣にいたアラ・セブンティ(70歳前後)と思われるご婦人が、同じラ・フォル・ジュルネのチケットを買いに来たらしく、私の公演プログラム表を覗きこんで話しかけてきました 私はお店の人と19公演の座席指定の作業をやりながら会話に”参加”しました

アラ70:一般発売は3月15日からと聞いていたんですけど、今日から発売されるんですってね。知りませんでした この音楽祭は今年で3回目ですけど・・・・

t o r a:そうです。今日は先行発売の初日です 私は9回目ですけど・・・・

アラ70:(私の申込用紙の束を見て) ずいぶん沢山聴くんですねえ お薦めの公演は何ですか?

t o r a:お薦めと言われても、これほど多くの公演があると・・・・・何をお聴きになりたいんですか?ピアノとか、ヴァイオリンとか、オーケストラとか・・・・?

アラ70:う~ん・・・・・・ピアノのケフェレックはどうですか?

t o r a:ケフェレックはいいですね 私も何枚か買います。

アラ70:(私が指定する席を見ながら) あら、随分いい席が取れるんですねえ

t o r a:先行発売初日ですから 一般発売の3月15日を待っていたら、こういう席は取れません

          私はこの後、まだ続きますから、1枚だけでしたらお先にどうぞ

アラ70:まだ、チケット残ってそうですから、大丈夫です。お続けください

t o r a:すみません、それじゃお言葉に甘えて・・・・・・(通路側をお願いします)

アラ70:(突然) ピアノのピリスはご存知ですか?

t o r a:たしかヤマハホールで演奏するのではなかったですか?(ラ・フォル・ジュルネには出ないけど・・・・)

アラ70:私が聴くのはサントリーホールですけど、ヤマハでもやりますね ピリスはいいですよね

t o r a:いいと思います (コンサートには行きませんけど・・・・)

アラ70:(まだまだ続く手続きを見て) それじゃ、お先に・・・・・・

t o r a:ああ、どうも・・・・。長い間お待たせしてすみませんでした (ぴあの店員じゃないけど・・・・)

アラ70:いえ、いいんですよぉ (どうせ暇だから・・・・)

ぴあ販売員:販売手数料を含めて19枚合計〇〇,〇〇〇円になります

t o r a: 

アラ70さんは何の公演か知りませんが1枚お買い求めになったようです 同じ会場でお会いするかも知れません。もうお顔を忘れましたが

5月の3連休を「ラ・フォル・ジュルネ音楽祭」で過ごすのは、前述のとおり今年で9回目です 第1回目の「ベートーヴェン」特集の時はこの音楽祭を知りませんでした 毎年3連休が終わるとコンサート疲れでクタクタになります コンサートを聴くだけならよいのですが、翌朝にはすべての公演についてブログにアップするので、はっきり言って、寝ている暇がないのです 幸い6日(火)は振替休日なのでゆっくり身体を休めたいと思います。そのためにはコンサートの予定を入れないようにしなければなりませんが

 

          

 

〔追伸〕本日、合計訪問者数が合計300,000人を突破しました

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映画「最後のマイ・ウェイ」を観る~モーツアルトが少しだけ

2014年02月26日 07時00分26秒 | 日記

26日(水)。昨日、会社帰りに新宿ピカデリーに行き、METライブビューイング:ドヴォルザーク「ルサルカ」の座席指定を取りました。3月2日午前10時から上映の分です。上映時間は約4時間。METの看板ソプラノ歌手ルネ・フレミングの熱唱に期待します

 

          

 

一昨日の朝日夕刊・文化欄に「庄司紗矢香 プロコフィエフCD~感情の七変化を弾く」という記事が載りました 最近彼女がユーリ・テルミカ―ノフ指揮サンクトペテルブルクフィルと録音したプロコフィエフの「ヴァイオリン協奏曲第1番、第2番」のCDに関連してインタビューしたものです 面白いと思ったのはテルミカ―ノフの”助言”です

「音楽にユーモアを盛り込んだのはハイドンとプロコフィエフだけ。それを表現することが大切だ

これについて、庄司は

「ユーモアと言っても、プロコフィエフの場合、『ハイ、面白いでしょ?』という、いかにもな感じではない 礼儀正しく振る舞いながら、仲間内でウインクし合うような、隠れたおかしみがあります

と述べています。たしかにその通りかも知れません。同じようなことで言えば「音楽に”皮肉”を盛り込んだのはリヒャルト・シュトラウスとショスタコーヴィチだけ」と言えるかも知れません

 

   閑話休題  

 

先日、高田馬場の早稲田松竹で映画の2本立てを観ました 「タイピスト!」と「最後のマイ・ウェイ」です。先日「タイピスト!」について書いたので、今日は2012年フランス映画「最後のマイ・ウェイ」について書きます

 

          

 

映画のタイトルになっている「マイ・ウェイ」はフランク・シナトラが歌い、世界中のファンを魅了した名曲ですその「マイ・ウェイ」を作曲したのはフランス生まれのクロード・フランソワでした この映画は彼の39年の生涯を映し出した作品です

主人公のフランソワは、スエズ運河の運行管理の仕事をする父親と派手好きな母親のもとで少年期を過ごします しかし、第2次中東戦争の勃発により父は失業し、一家はモナコに移住します フランソワは家計を助けるため、楽団のヴォーカルとして働きますが、厳格な父親は認めようとはしません。彼は家を出て独立して生計を立てることを決心します。いずれ父は死去、母はギャンブルに夢中になり借金を背負います。フランソワはそんな母をけなして追い出しますが、また呼び戻します 結婚しますが、別れ、また新たな出会いがあり結婚、子どもを二人もうけますが、自分の成功のため、その存在を世間から隠します マスコミに嗅ぎつけられると、それを逆手に取って公表しファンの同情を引きます。落ち目になると、舞台で倒れ込んで入院騒ぎを引き起こして新聞の一面を飾り、同情を引いてまた復活します 生涯に200曲以上の作詞・作曲を行い、6,700万枚ものレコードを売り上げました そして、あの名曲「マイ・ウェイ」を作曲、その歌がフランク・シナトラの目に留まり、彼が歌うことになります その時のフランソワの喜びようは、人生の頂点に立つ人の喜びでした

 

          

 

さて、この映画では60年~70年代の多くのポップスが流れますが、唯一流れたクラシック音楽は、幼少のフランソワが父親の前でヴァイオリンで弾くモーツアルトの「ヴィオリン・ソナタ・ホ短調K.304」第1楽章の冒頭部分です 短調の哀しげな曲です。曲にフランソワの短い生涯の暗示を込めたのでしょうか?

映画であらためて「マイ・ウェイ」を聴いて、感動的ないい曲だと思いました

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試写会で「60万回のトライ」を観る~大阪朝鮮高校ラグビー部の挑戦

2014年02月25日 07時00分26秒 | 日記

25日(火)。ソチ五輪の閉会式で、開会式では「五輪」が開かず「四輪」になったハプニングを逆手に取った演出が笑いを誘ったというニュースがありました 最初に「四つの輪」を作って、右上の輪が開かない状況を再現して、「また四輪か」と思わせておいて、後から最後の輪を再現したというものです。これでまた失敗したら五輪中(ごりんじゅう)でしたね

 

  閑話休題  

 

一昨日、新国立劇場から「”死の都”ゲネプロ見学会のご案内」が届きました。あまりの遅さに愕然です

3月12日から新国立劇場で始まるコルンゴルトのオペラ「死の都」のゲネプロを3月9日(日)に挙行するが、抽選で当選したら観られるというものです 8月に申し込んで、9月末ごろ当選発表とのことで、当選したらしいことが判ったのですが、当日の時間がまったく分かりません いつ知らせが来るのだろうと、ずっと待っていたのですが、一向に来ないのでシビレを切らして、同日午後2時から開かれる東京フィルのコンサートのチケットを買ったのです シューマンのピアノ協奏曲を聴きたいというのが最大の理由です ゲネプロが夕方からであれば両方とも聴けるという期待がありました

 

          

 

これでまた振り出しに戻りました。「死の都」のゲネプロとシューマンのピアノ協奏曲のどちらを選ぶか、という問題です シューマンの協奏曲は、いくらでも次のチャンスがあるのに対して、「死の都」のゲネプロを観るチャンスはもう二度とないかも知れない・・・・というのが最終的な結論です 「死の都」は新国立劇場での初上演 オペラの中で歌われる「マリエッタのアリア」がゲネプロを含めて2度聴けるのが最大の魅力です 

 

          

 

新日本フィルの次期シーズンへの定期会員継続を決めました 引き続き「トリフォニー・シリーズ」第2夜のS席(現在の席)とし、昨日、継続申込書を送付しました

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

昨夕、当ビル10階ホールで日本記者クラブ主催の試写会「60万回のトライ」を観ました これは、ソウル出身の女性監督が在日コリアンである大阪朝鮮高校ラグビー部の活躍を3年間にわたり密着取材したドキュメンタリー作品です

大阪朝鮮高級学校(オオサカチョーコー)は1952年創立で所在地は東大阪市。大阪、和歌山、奈良、三重から在日朝鮮人の生徒約350名が通っています ラグビー部はじめ全国区のスポーツ強豪校として知られていますが、ラグビー部が公式戦に参加できるようになったのは1991年のことで、創部から20年近く経っていました 全国大会初出場は2003年、以来、ベスト4を2度、ベスト8を1度経験しています

          

          

 

2010年正月、ラグビーの殿堂・花園で大阪朝高ラグビー部は、創部以来初めて全国大会準決勝の舞台に立ちます 惜しくも決勝進出は叶いませんでしたが、その戦いぶりは若さと情熱に溢れ、彼らの同胞とともに「頑張れ、チョーコー」と叫びたくなります。主将のケガによる戦線離脱など困難な山を乗り越えながら次の闘いに臨みます 映画で見る限り、彼らはごく普通の高校生。明るく情熱的です タイトル「60万回のトライ」は、日本で生きる在日朝鮮人約60万人の夢と挑戦(トライ)が込められています

印象に残ったことが2つあります。一つは、ラグビー部監督の呉英吉(お・よんぎる)先生が生徒たちに「なぜラグビーをやるのか」を解くシーンです。呉先生は言います

「日本の先生たちが頑張ってくれて、在日である我々のチームが日本の大会に出場できるようにしてくれた。日本の人たちが我々をどういう目で見ているか?日本の先生たちが流れを変えてくれたように、我々もラグビーを通じて、日本の人たちが我々を見る目を変えるのだ

それには強くなければならない。呉先生は部員たちを鍛えます。部員たちはそれに応えます

もう一つは、高校授業料無償化から大阪朝鮮高校を排除するとの決定を受けて開かれた在日代表者の記者会見に出席したラグビー部主将・金寛泰(きむ・がんて)君の言葉です。金君は主張します

「ラグビーにはノーサイドという言葉があります。ラグビーでは試合中は敵と味方のサイドに分かれて闘いますが、試合が終了(ノーサイド)すると、敵も味方もなくお互いの健闘を讃え合います 今回の、高校授業料無償化から朝鮮高校だけを除外することは、我々のサイドだけを切り離して分離する行為で残念です しかし、いつか、こうしたことがなくなることを信じています

彼らは厳しい練習の合間にビラ配りをやり、自分たちの希望を、主張を伝えようとします。私は今まで、大阪市の問題は橋本市長の言うことももっともかな、と思っていましたが、この映画を観て、考えを改めました大阪朝鮮高校は大阪にあるのです。朝鮮にあるのではありません

ラグビーはボールを足で蹴る以外は自分より前にボールをパスできないルールになっています。自分でゴールに走り込んでトライするか、後ろの選手にパスするかしかありません 彼らは練習を積んで試合に勝ち続けることによってオオサカチョーコーの存在を日本国民に認めさせる、全国一になるまで後ろの世代に希望をパスして繋いでいくしかないのです そんなひたむきな彼らを陰ながら応援したいと思います。在日の人たちが真に日本人と平等に扱われる”ノーサイド”の世界が一日も早く実現することを祈ります

東京では3月15日(土)からオーディトリウム渋谷(東急文化村交差点左折して1分。電話03-6809-0538)で上映されます 午前10時半からで、上映時間は106分です。日替わりで朴監督の舞台挨拶や、4月から法政大学学長になる田中優子さんなどのトークイベントがあるとのことです  この映画は、朝鮮に対してヘイト・スピーチをやっている人たちにこそ、是非観てほしいと思います

 

          

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バッハ・コレギウム・ジャパン第106回定期公演を聴く~ハナ・ブラシコヴァ絶好調!

2014年02月24日 07時00分20秒 | 日記

24日(月)。昨日の日経朝刊「美の美」は「”水”の生命力」をテーマに、フェルメールの「デルフトの遠望」、モネ「水連」、スーラ「オンフルールの入り口」などとともに東山魁夷の代表作「緑響く」を紹介しています

 

          

 

解説には次のようにあります

「湖のほとり、森閑とした山を背景に、針葉樹の木々が湖面に反映する。実像と鏡面の虚像が織りなす緑のタペストリーのような画面に、ぽつんと白い馬が配される 作品の構想を考えていた時、画家の頭の中にモーツアルトのピアノ協奏曲第23番が鳴り響き、そこに思いがけなく1頭の白い馬が姿を現したという

この絵については画家本人が「東山魁夷館所蔵作品集」の中で次のように語っています

 「一頭の白い馬が緑の木々に覆われた山裾の池畔に現われ、画面を右から左へと歩いて消え去ったーそんな空想が私の心のなかに浮かびました。私はその時、なんとなくモーツアルトのピアノ協奏曲の第2楽章(※)の旋律が響いているのを感じました おだやかで、控えめがちな主題がまず、ピアノの独奏で奏でられ、深い底から立ち昇る嘆きとも祈りとも感じられるオーケストラの調べが慰めるかのようにそれに答えます 白い馬はピアノの旋律で、木々の繁る背景はオーケストラです」 

※第23番イ長調K.488の第2楽章「アダージョ」。

これを読んで面白いと思ったのは、音符は左から右へと書かれているのに、東山氏の頭に浮かんだ白い馬(ピアノの旋律)は画面の右から左へと歩いて行った、ということです。日本人的と言えばいいのか・・・・ 

それにしても、東山魁夷という人は相当クラシック音楽を深く鑑賞していたのだな、と思います なんというナイーヴな感受性の持ち主なのでしょう。さらに、もっと驚くのは自分の感じたイメージを的確に文字として表現できる能力の高さです

 

   閑話休題  

 

昨日、東京オペラシティコンサートホールでバッハ・コレギウム・ジャパンの第106回定期演奏会「ルター派ミサ曲2」を聴きました プログラムはJ.S.バッハの①ミサ曲ヘ長調BWV233、②ミサ曲イ長調BWV234がメインで、間にコンティの「わが魂はやつれ果て」が置かれ、最初にオルガンにより①おお、汚れなき神の子羊BWV619、②キリスト、汝、神の子羊BWV618、③プレリュードとフーガ・ヘ長調BWV540が演奏されます。出演はソプラノ=ハナ・プラシコヴァ、カウンターテナー=ロビン・ブレイズ、バス=ペーター・コーイ、テノール=中嶋克彦、指揮=鈴木雅明、オルガン=鈴木優人です 

 

          

 

最初に鈴木優人が2階正面のパイプオルガン席に着き、バッハを演奏します 「キリスト、汝、神の子羊BWV619」と「おお、汚れなき神の子羊BWV618」を続けて演奏し、最後に「プレリュードとフーガ・ヘ長調BWV540」を堂々たる響きで奏でました 日曜日の午後、まるで教会のミサに参列しているような気分です パイプオルガンの深く豊かな響きに浸っていると、にわかクリスチャンになったようで敬虔な気持ちになるから不思議です ウクライナに平和を 北朝鮮の人民に完全な自由と安定した生活を 

拍手の中、オケのメンバーが登場します。「ミサ曲イ長調BWV234」はフルート2本が活躍します。前田りり子、菅きよみが右サイドにスタンバイします バス=ペーター・コーイ、カウンター・テナー=ロビン・ブレイズ、ソプラノ=ハナ・ブラシコヴァによるソロがあります、いずれもいつものように素晴らしい歌声を聴かせてくれました。中でもとくに印象に残ったのは第4曲「クイ・トリス・ペッカ―タ・ムンディ」を歌ったハナ・ブラシコヴァの美しい歌声です ノン・ヴィブラートで歌う美しい歌声は「クリスタル・ヴォイス」というのが相応しい透明感のある純粋な声です

 

          

 

休憩後の最初の曲は、J.S.バッハ(1685-1750)とほぼ同時期に活躍していたフランチェスコ・バルトロメオ・コンティ(1681-1732)の作曲によるソプラノ・カンタータ「わが魂はやつれ果て」です 解説によると、バッハは1716年この曲をヴァイマルで筆写し、後にケーテンでも上演したとのことです この曲に合唱は登場しません。この曲でもコンミスの若松夏美のヴァイオリンをバックに歌うハナ・ブラシコヴァの透明な声が心に沁みました

最後は「ミサ曲ヘ長調BWV233]です。この曲はホルンとオーボエ各2本とファゴットが活躍します 2曲目の「グローリア」はミサ曲ロ短調の軽快な曲想を想起させるウキウキした音楽です この曲でも三宮正満のオーボエをバックに歌うハナ・ブラシコヴァのクリスタル・ヴォイスが会場を沈黙させました

合唱を含めてソリスト陣は絶好調でしたが、中でもハナ・ブラシコヴァの存在感が群を抜いていました。プラシコヴァはプラハ生まれ、2002年にプラハ音楽院を卒業、ペーター・コーイなどに師事しました。いつまでもクリスタル・ヴォイスを聴かせてほしいと思います

BCJの定期公演では、必ず事前に公演プログラムを買い(1,000円也)、ひと通り目を通してからコンサートに臨むようにしています 50ページにも及ぶ分厚い冊子で、かつ専門的な内容なので、いつも必死こいて読んでいます その中に「グラモフォン」誌2013年12月号に掲載された記事(B.C.Jがバッハの教会カンタータ全曲録音を達成したという記事)が転載されています

その記事の中で「妻の環は合唱のアルトを歌う」というくだりを見てびっくりしました 要するに、バッハ・コレギウム・ジャパンは鈴木雅明一家オールキャスト・オケなのです 指揮の鈴木雅明を中心に、妻の環はアルト、息子の優人はオルガ二スト、実弟の鈴木秀美はチェリストといった大家族なのです バッハのカンタータ全曲演奏会と全曲録音の偉業を達成するのにこれほど心強い絆はなかったでしょう

 

          

 

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映画「タイピスト!」を観る~ドビュッシーの「月の光」が流れる中で

2014年02月23日 08時31分56秒 | 日記

23日(日)。昨日、早稲田松竹で映画の2本立てを観ました 2012年のフランス映画「タイピスト!」と同じく2012年のフランス映画「最後のマイウェイ」です。今日は「タイピスト!」について書きます

 

          

 

舞台は1950年代のフランス。都会暮らしに憧れて、田舎から出てきたローズは、保険会社を経営するルイの秘書に応募します。多くの候補者の中から晴れて採用されますが、もともとドジで不器用なローズは1週間の試用期間でクビを言い渡されます が、タイプを打つスピードにおいては非凡な才能を見い出したルイは、ローズにタイプライター速打ち大会に挑戦すれば正式に採用すると提案します ローズは人指し指1本で速打ちをしていますが、上司ルイの”鬼の指導”で5本指を使った速打ち特訓を始めます。難解な文学書のタイプ、ピアノのレッスン、ジョギングなどのきついノルマが課せられます ノルマンディー地区で優勝し、ついにフランス国内で勝ち抜いて、代表に選ばれ世界大会に出場するまでになります アメリカで開かれた世界大会に乗り込み、アメリカ代表とまるでオリンピックの如く速打ちのスピードを競い合いますさてローズは・・・・・・・

どこかで見たようなテイストの映画だと思ったら、監督はあのモノクロ映画「アーティスト」でアカデミー賞を独占したレジス・ロワンサルで、撮影監督は「オーケストラ!」を撮ったギョーム・シフマンということです この手の”懐古的”な映画が受けるのは、コンピューター・グラフィックスに毒された現在の映画界への反動とも受け取れます

さて、私が映画で興味があるのは、映画の中でどんなクラシック音楽が使われているかです この映画で使われた唯一のクラシック音楽は、ルイのかつての恋人で、今は友人ボブの妻マリーがピアノで弾くドビュッシー「月の光」です さすがは誇り高きフランス人が作る映画です。フランスを代表する作曲家の代表曲を選んでいます

 

          

 

「タイプライター」の思い出は、もうン十年も前、元の職場に採用された時に最初の配属先が”国際部”だったので、英文タイプの学校に通ったことです 当時はパソコンはなく、ワープロさえない時代でしたから、英文タイプライターで f f f j j j と一文字ずつ打つ練習をしました 映画に出てくるような機械式のタイプライターでした。映画の中の世界大会の決勝シーンにもあったように、打つのが速過ぎると、先端に文字の付いたアームがからまって動かなくなってしまうことがあります そこで、ゴルフボールのような球体に文字を刻めば速く打てるのではないかというアイディアが出てきます 映画ではフランス人がアイディアを出して、アメリカ人が特許にする・・・・という話になっています 仕事ではその”ゴルフボール状”の文字刻み方式のタイプライターも使いました。IBMの電動タイプライターです 物凄く速く打てるのですが、キーを強く押すと一つの文字が続けて打たれてしまうので、非常に微妙なコツが要ります 何度も修正液のお世話になったものです 現在のパソコンは、文字を消そうと思えばデリート・キーを押せば良いのですから便利になったものです

パソコンの登場によってタイプライターは死語になってしまいました・・・・英文タイプ学校で習った”タイピング”はパソコンで文字を打つ上で役立っていますが、タイプライターそのものが消えてしまったのは寂しい思いもします でも、「タイプライター」は消えて無くなっても、タイプライターの”思い出”はデリート出来ません。「タイピスト!」を観て、しばしそんな想いに浸ってしまいました

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下野竜也+新日本フィルで「展覧会の絵」を聴く~座席は選んだ方が良い

2014年02月22日 07時01分58秒 | 日記

22日(土)。昨日の朝日朝刊に「NHK調査『代作気づかず』という記事が載りました。超訳すると

「NHKが昨年3月に放送したNHKスペシャル『魂の旋律~音を失った作曲家』について、NHKの石田研一総務局長は20日の定例会見で『ゴーストライターがいた事実を誰も知らなかった。責任を重く受け止めている』と謝罪した NHKの調査によると、担当ディレクターは放送の5年前から佐村河内氏の取材を続けていたが、代作には気がつかなかった。『診断書や障害者手帳を持っており、いつでも手話で会話していた。耳が聞こえないことにも疑いをもっていなかった』と話しているという。NHKは佐村河内氏本人にも再度話を聞くなど、調査を続ける方針」

別のニュースソースによると、石田総局長は「実際に作曲の場面を撮らせてくれと要求したが、譜面を書くのは神聖なものだということで映像をとらえられなかった」と説明したとのこと

さてどうなんでしょうか?「5年前から取材を続けていた」というのは、佐村河内氏の自宅はもちろんのこと、福島県の被災地をはじめ行く先々に同行して取材をしていたということです それでも、彼が「実際には耳が聞こえていた」ことに全く気がつかなかったというのは素直に信じられません 何となく佐村河内氏と担当ディレクターとの間に暗黙の了解があったような気がしてなりません

 

  閑話休題   

 

昨夕、池袋の東京芸術劇場で新日本フィルのコンサートを聴きました プログラムは①ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲、②ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」、③ムソルグスキー/ラヴェル「展覧会の絵」です。指揮は下野竜也、②のピアノ独奏は小山実稚恵です このコンサートは都民芸術フェスティバルの一環として挙行されたものです

 

          

 

自席は1階E列1番。前から6列目の最左端です。前方の左端の席は初めてです 会場はほぼ満席。オケがスタンバイし、コンマス・西江辰郎(王子と呼ばれている)の合図でチューニングが始まります 自席からは第1ヴァイオリンの背中しか見えず、管楽器などは一人も見えません。在京オケの中で新日本フィルは、室内楽シリーズを聴いているため、ほとんどのメンバーの顔が分かりますが、演奏中その顔が見えないのは残念です

2001年の第47回ブザンソン国際指揮者コンクール優勝者・下野竜也のタクトにより「運命の力」序曲が金管のファンファーレで始まります 序曲はオペラの縮図とも言われますが、ヴェルディの序曲は劇的です。途中、オーボエの哀しげな旋律が悲劇を暗示します。序曲を聴いただけでもヴェルディの良さが感じられます

第1ヴァイオリン奏者が舞台袖に引き上げ、グランドピアノが左袖からセンターに移動します。ソリストの小山実稚恵がマリンブルーのドレスに身を包まれて颯爽と登場します モーツアルトの頃のピアノ協奏曲は長い序奏の後に、女王のごとくおもむろにピアノが登場しますが、このラフマニノフの第2番は冒頭からピアノが登場します 私はテレビを見ませんでしたが、ソチ五輪フィギュアスケート女子フリーで浅田真央がこの曲に乗せて演技したようです ロマンティックな曲の代名詞的な曲です。小山実稚恵にとってこの曲は、何回弾いたか分からないほど弾きこんだ曲に違いありません 自席からは彼女の後ろ姿しか見えませんが、右手の動きはよく分かります。滑らかな指の運びがよく見えます

拍手で何度も舞台に呼び戻され、アンコールにラフマニノフの「プレリュード作品32-5」を演奏しました

休憩後はムソルグスキー作曲、ラヴェル編曲による組曲「展覧会の絵」です。ムソルグスキーはもともとピアノのためにこの曲を作りました。その後、ラヴェルが管弦楽用に編曲したのです。私はかつてピアノ独奏でこの曲を聴いたことがありますが、言ってみれば”墨で描いた”絵でした。それがラヴェルのオーケストレーションによる演奏で聴くと、絵の具でカラフルに色づけられた”油絵”のように感じます。ラヴェルが『オーケストレーションの魔術師』と呼ばれる所以です この日の演奏がまさに”油絵”のような色彩感豊かなタブローでした

第1ヴァイオリンが目の前なので、彼らの演奏姿を見ながら聴いていた訳ですが、どうも落ち着きません いつもは前方にしても後方にしても、センターブロックの席に座っているので全体がよく見通せるのですが、前方の端の席は見通しが悪く、まったく慣れません やはり、管楽器、弦楽器、打楽器といったオケ全体を見通せる席で、どの楽器からどんな音が出ているのかを確認しながら聴かないと、音楽がすんなりと耳に入って来ないのです。演奏者の近くで聴けるのは迫力もあり良いのですが、せっかくの素晴らしい演奏が頭の上を通り過ぎていくようでとても残念です。今回はいい経験になりました。これからは同じ端の席でも後方席を選ぼうと思います

下野+新日本フィルはアンコールにエルガーの「エグニマ変奏曲」から「ニムロッド」を感動的に演奏しました。新日本フィルの”アフター”の根城はすみだトりフォニーホールのある錦糸町とサントリーホールのある赤坂アークヒルズ付近だと思います。池袋ではどんな店に打ち上げに繰り出すのでしょうか

 

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演奏の途中で拍手をすることについて~モーツアルトの時代と現在

2014年02月21日 07時00分41秒 | 日記

21日(金)。東急沿線スタイルマガジン「SALUS」3月号の連載「コンサートの事件簿」に、音楽評論家・飯尾洋一氏が、「いかに楽しむべきものか?」というテーマでエッセイを書いています。超訳すると

「あるオペラ公演で、ひとりの客が手拍子を打ち始めた もちろん非難ごうごうだ。『ニューイヤーコンサート』のアンコールで演奏される『ラデツキ―行進曲』なら分かる。しかし、通常は『演奏中は静かにする』というのがクラシックの原則だ 1778年、モーツアルトは交響曲第31番”パリ”の初演の成功を故郷の父親あての手紙で書いている それには『いよいよ交響曲が始まりました。第1楽章アレグロの真ん中に、たぶん受けるに違いないとわかっていたパッセージがありました。そこで聴衆はみんな夢中で拍手喝さいでした』。この手紙によれば、当時のパリの聴衆は、感銘を受けたパッセージで演奏中にもかかわらず拍手をしていたのだ そして、モーツアルト自身は狙い通りに受けたと喜んでいる。彼らと私たちは何と遠い存在だろうか

パリの聴衆が感銘を受けたパッセージはどこかについては諸説あるようですが、私なりに「あそこだな」と思い当たるフシがあります。が、ここではそのことは問題にしません

当時、コンサート会場で音楽を聴くことのできたのは貴族だったはずですから、曲の途中で拍手喝さいを送ったのは貴族だったことになります ものの本によると、当時はコンサートが始まってもなかなかおしゃべりが止まなかったという話があります。なぜ、オペラには序曲があるかといえば、遅れてきた聴衆が皆そろい静かになるのを待って本番を迎えるためだ、というのをどこかで読みました

要するに当時は、あくまでも貴族である聴衆が主役で、演奏家は彼らの都合や意向に合わせて演奏したのではないか、と思います

振り返って、現在のコンサートはどうでしょうか?同じようなことが言えるのではないかと思います とくにオーケストラの演奏会について言えることですが、大方のプログラムは前半と後半とに分かれ、前半はさらに1曲目の短い曲(オペラの序曲など)と、2曲目の30分程度の曲(協奏曲など)に分かれます そして後半にメインディッシュに相当するやや重い曲が置かれます つまり、現在においても、遅刻者が2曲目以降の曲が聴けるように、1曲目に短い曲を演奏するようになっているのです ちなみに私の場合は、1曲も聞き逃したくないので、余程のことがない限り30分前には会場に着いて、プログラムに目を通すようにしています

モーツアルトの時代と現在との違いは、現在においては、原則として曲の途中で拍手をしたり、雄たけびを上げたりしてはいけないということ 同じ聴衆でもわれわれは貴族ではありません

 

  閑話休題  

 

本を5冊買いました 1冊目は誉田哲也著「感染遊戯」(光文社文庫)です。彼の書く本に”外れ”はありません

 

          

 

2冊目は東川篤哉著「はやく名探偵になりたい」(光文社文庫)です。ユーモア・ミステリーの代表者の本です

 

          

 

3冊目はカール・ハイアセン著「これ誘拐だよね?」(文春文庫)です。海外ユーモア・ミステリーの第一人者の本です

 

          

 

4冊目は鶴我裕子著「バイオリニストに花束を」(中公文庫)です。”クラシック音楽界の向田邦子”と呼ばれる著者の傑作エッセイです

 

          

 

5冊目は青柳いづみこ著「我が偏愛のピアニスト」(中公文庫)です。さて、どんなピアニストがマナ板に乗せられるのか

 

          

 

それにつけても、まだ読んでいない本が山と積まれているのに、なぜ新しい本を買ってしまうのでしょうか?自分で言うのも何ですが、ほとんど病気ですね

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ヴァイオリニスト、ヴァネッサ・メイがソチ五輪出場!~結果はいかに?

2014年02月20日 07時00分37秒 | 日記

20日(木)。昨日の朝日・別刷り「人生充実Reライフ」は4人のシニアの「私の3カ条」を紹介しています

「課長島耕作」でお馴染みの漫画家・弘兼憲史氏は①問題に直面したらそのまま受け入れる、②心を立て直し、「居直り」を大切に、③自分の身の丈に合った人生を送る

歌手・女優の夏木マリさんは①(年を重ねているという)事実を認める、②人生に時間はない。優先順位を決めてやる、③1日1回は大笑い。笑いは健康の秘訣

ファイナンシャル・プランナーの藤川太氏は①大きな支出は、30年先まで計画を立てる、②しっかりした計画で不安を等身大にする、③老後資金は攻めて増やすより「守り」

東大名誉教授の上野千鶴子さんは①思い出の地や旧友を再訪してみる、②足りないものは現地で調達する、③市場やスーパーを訪れよう

俳優の平泉成さんは①狭い庭でもOK。植木鉢一つからでも、②花は実物を見て、自分のセンスで選ぶ、③半年先、1年先を思いながら楽しもう

それぞれのシニアの職業や趣味などが反映されていて興味深いものがあります 

さて、今の自分にとって「私の3カ条」は何だろうか?と、夜も寝ないで昼寝してしみじみと考えてみたら、次のような結論で意見の一致をみました(一人で)

①クラシック・コンサート170回、映画45本、読書70冊の年間目標を達成する

②毎日ブログを更新し、取りあえず合計訪問者数30万IP,合計閲覧ページ100万PVを達成する

③バカもほどほどにして生きる

極めて控えめな「3カ条」だと思いますが、皆さんの「3カ条」はいかがですか

 

  閑話休題  

 

昨日の朝日夕刊「ソチ五輪特集面」に「バイオリニスト 初舞台を満喫~最下位でも笑顔」という記事が載りました 記事を超訳すると

「世界的なヴァイオリン奏者バネッサ・メイ(35)が、タイ代表としてアルペンスキー女子大回転に出場したスキーとの出会いは4歳の時で、ヴァイオリンを始めたのと同じ頃だった。一生の趣味というスキー好きだが、けがの心配もあり、音楽活動を優先した。ヴァイオリニストとして成功し、スキーへの意欲が押さえられなくなり、練習を積んで出場権を得た シンガポール生まれの英国人だが、タイ人の父の苗字バナコンの名前でタイ代表としてソチ五輪に出場した。結果は最下位の67位だったが、大会を楽しんだ 実は彼女が演奏した曲が過去の冬季五輪に”出場”していた 2006年トリノ五輪でフィギュアスケート女子を制した荒川静香がフリーで使用した『トゥーランドット』はバネッサ・メイによる演奏だった

トリノ五輪で、プッチーニの歌劇「トゥーランドット」のアリア『誰も寝てはならぬ』にのせて滑る荒川静香の「イナバウアー」を観てから、すでに8年も経ったのか と感慨深いものがあります 今回メイは”最下位”に沈みましたが、音楽の世界で”再会”できるのを楽しみにしたいと思います その記念すべき日を”メイデー”と名付けましょう

 

          

          

   も一度、閑話休題  

 

大沢在昌著「北の狩人(下)」(幻冬舎文庫)を読み終わりました 主人公・梶雪人の正体が分かると、暴力団の幹部たちは、12年前に片付いたはずの事件で殺された警察官の息子が、事件を掘り起こしに来たのだと知って驚愕します。梶は新宿警察の刑事・佐江の協力を得ながら12年前の父親殺しの真犯人を追いつめていきます

雪人が新宿に現われてから、結果的に多くの人の命が失われますが、最後に収まるべき人が 収まるべきところに収まりホット一息といったところです

 

          

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「ライナー・キュッヒルとウィーンの仲間」他のコンサート・チケットを入手~日経ミューズサロン

2014年02月19日 07時00分49秒 | 日記

19日(木)。昨夕、当ビル地下のRでT社F氏を囲んでX部長、K君と4人で飲みました 結局、1升瓶を1本空けていろいろ話をしたらしいのですが、はっきり言ってよく覚えていません。久しぶりに朝から絶不調です

ところで、昨日の朝日朝刊「ニュースがわかる!」コーナーは「カロリーからBMIに食事量の目安変わる?」というテーマでした 記事によると、厚生労働省は2015年度から、これまで1日に食べる量の目安を性別や年齢ごとに2650キロカロリーなどと示していたのを、体格を示すBMIの目標を示し、それを維持できる量を食べるよう勧めることになったとのことです BMIとはボディ・マス・インデックスの略で、体重を身長で2回割り算して求めます。例えば、身長が170センチ、体重が75キロなら1.7で2回割った26となります。18.4以下は「やせ」、25以上は「肥満」だそうです。「目標とするBMI」は次の通りだそうです         

年齢18~29歳 18.5~24.9

   50~69歳 20.0~24.9

   70歳以上  21.5~24.9

BMIが25以上の人は「食べる量を減らす」「運動量を増やす」などの対応が求められるとのことです 

さあ、さっそく計算して食べる量を減らして運動量を増やしましょう

 

  閑話休題  

 

昨日の日経朝刊に「ゴールドディスク辞退~作曲者偽装問題で日本コロンビア」という記事が載りました日本コロンビアが佐村河内守名義で発売し18万枚も売れた「交響曲第1番」の「ゴールドディスク」認定(10万枚以上売上げが基準)を辞退し、これを受け日本レコード協会が認定を取り消したというものです

これは当然のことでしょう。「全聾の作曲家による作品」「現代のベートーヴェンが作った交響曲」という謳い文句で大々的に宣伝し、結果的に詐欺の片棒を担ぐような形で売ったことになったからです 言ってみれば日本コロンビアも詐欺にあったようなもので、イメージダウンは避けられないと思いますが、そこは音楽専門企業ですから、寝コロンでビアを飲んでいる場合ではないでしょう

 

  も一度、閑話休題  

 

日経ホールで開かれる「日経ミューズサロン」コンサートのチケットを2枚買いました 1枚は2月27日(木)午後6時半から開かれる「ホルショフスキ・トリオ初来日公演」です プログラムは①ベートーヴェン「ピアノ三重奏曲第5番”幽霊”」、②サン=サーンス「ピアノ三重奏曲第1番」、③ドボルザーク「ピアノ三重奏曲第3番」です

ホルショフスキ・トリオは、カーティス音楽院でホルショフスキの最後の弟子となった相沢吏江子と、彼女の室内楽仲間でヴァイオリニストのミルス、チェリストのラマクリシュナンが2012年に結成したピアノ三重奏団です

公演の1週間少し前に購入したにもかかわらず、1階6列目のセンターブロック通路側という絶好の席が取れました。これって、チケットが売れ残りまくっているということ? そうだとしたら困ったもんだ

 

          

 

2枚目は7月2日(水)午後6時半から開かれる「ライナー・キュッヒルとウィーンの仲間」です プログラムは①モーツアルト「ピアノ・ソナタ第11番”トルコ行進曲付きK.331」、②コダーイ「ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲」、③ワックスマン「カルメン幻想曲」、④シューベルト「ピアノ三重奏曲第1番」です 出演はヴァイオリン=ライナー・キュッヒル(ウィーン・フィルのコンサートマスター)、チェロ=ヴィルヘルム・プレーガル、ピアノ=ステファン・シュトロイスニックです 

日経ミューズサロンの良いところは入場料金が全席指定で3,500円と格安なことです 特徴としては①あまり著名ではないが実力のあるアーティストを呼ぶこと(今回のキュッヒル氏は著名)、②休憩時間に、スポンサーのファンケルから無料ドリンクサービスがあること、③開演時間が午後6時半と若干早いこと等が挙げられます。出演者とプログラム次第ではコストパファーマンスが非常に高いコンサートになります

 

 

          

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