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クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

井上道義+ラシュコフスキー+新日本フィルでチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」を聴く

2013年02月28日 07時00分17秒 | 日記

28日(木)。今日は2月の最終日 昨日の朝日「天声人語」と日経「春秋」がともにイタリアの政局を扱っていました。「春秋」は次のように書いています

「スキャンダルにまみれたベルルスコー二前首相の勢力などの健闘で、イタリア政治は混沌に陥る気配だ。世にポピュリスト(大衆に迎合する人気取りの政治家)多しといえども、ベルルスコー二氏の右に出る人物はまずいまい・・・・・・かの国ではことに臨んで『事態は重大だが深刻ではない』と考える、とイタリアの新聞が書いたことがあった

一方の「天声人語」は”枕”にメンデルスゾーンを登場させ、次のように書いています

「メンデルスゾーンの第4交響曲は、晴朗さにみちた旋律でファンが多い 『イタリア』と名づけられた曲の出だしは、あの国の紺碧の海や、ぬけるような青空を思わせる。曲名を聞いてメロディーが口をつく方もおいでだろう 作曲家はドイツ北部に生まれた。南欧を旅して光を浴び、情緒に心洗われるさまが曲から伝わる その青空が、今はかき曇り、欧州に不安の雲をなびかせている。総選挙の結果、イタリア政治は袋小路に陥ったようだ

「天声人語」にクラシック音楽の作曲家が登場するのは極めて珍しい”事件”です 「ベートーヴェンやモーツアルトの楽譜が新たに発見された」とか、世紀の大発見以外に登場したことはないと思いますメンデルスゾーンの第4交響曲くらい知らないと「天声人語」は書けないのだと思います。いずれにしても、両コラムを読んで思うのは「イタリアにはリタイアしてもらっては困る」ということです

 

  閑話休題  

 

昨夕、池袋の東京芸術劇場で新日本フィルのコンサートを聴きました これは「2013都民芸術フェスティバル」参加公演です。プログラムは①チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番変ロ短調」、②同「交響曲第5番ホ短調」で、指揮は井上道義、①のソリストは昨年の浜松国際ピアノコンクール優勝者イリヤ・ラシュコフスキーです

 

          

 

自席は1階K列20番、会場のど真ん中。しかし残念ながら通路側ではありません 会場は文字通り満席です。舞台中央には珍しくヤマハのピアノがスタンバイしています。指揮台はありません。そういえば井上道義がオーケストラ・アンサンブル金沢を振った時も指揮台は使用しませんでした 井上道義+新日本フィルといえば、1999年から2000年にかけてすみだトりフォニーホールで挙行したマーラーの交響曲全曲演奏会(全10回)が忘れられません すべてライブ録音されCD化されました。この時、一番最初に演奏した第1交響曲の第1楽章が始まって5分も経たないうちに井上が指揮台から転げ落ちて、最初から演奏をやり直した話は以前ブログに書きました この時はケータイ電話の着信音が引き金になりました

さて、左右の袖から楽員が登場します。他のヴァイオリン奏者に混じってコンマスの豊嶋泰嗣さんが出てきたので、聴衆は彼に気付かず、拍手がありませんでした オケの面々を見ると、ベストメンバーといっても良い態勢です。東京都の助成金により安価な料金で聴けるこういう演奏会こそ定期会員を呼び込むチャンスです。それを期待しての布陣でしょう

指揮者とともにソリストのラシュコフスキーが登場します。やせ形のイケメンです 1984年シベリアのイルクーツク生まれ。2001年ロン=ティボー国際音楽コンクールのピアノ部門で第2位となったのをはじめ世界的なコンクールで入賞を果たしている実力者です 井上のタクトでチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番が開始され、ピアノが力強く入ってきます。かなりスケールの大きな演奏で、迫力十分ですそれだけではなく、第2楽章「アンダンティーノ」では繊細な表現も見せます 大胆にして細心と言えば良いのでしょうか。オーケストラも迫真の演奏を聴かせてくれます指揮台が無い分、指揮者とピアニストの距離が近く、井上がラシュコフスキーを煽って一つの音楽を作りだしている様子がよく分かります

圧倒的な迫力でフィナーレを飾り、会場割れんばかりの拍手が押し寄せました。何度かラシュコフスキーが舞台に呼び戻された後、井上がマイクを持って登場しました

「28歳、いいですね プログラムに写真が載っていないのが残念ですが、彼、いいでしょう 彼は昨年11月の浜松国際ピアノコンクールで優勝したんです。審査委員長の海老彰子さん以下11名の審査員(わたしもその一人ですが)の審査をパスして勝ち抜いてきたわけですが、私は彼の演奏を聴いた時、いや、彼を見たとき”この人が優勝する”と確信しました(会場・笑)。本選ではプロコフィエフの「ピアノ協奏曲第3番」を演奏したのですが、それは素晴らしい演奏でした 今回の演奏会でこの曲を取り上げたかったのですが、チャイコフスキーに決まっているということで・・・・・・そこで、ちょっとだけ、その一部を彼と演奏しようと思います」(会場

そして、袖からラシュコフスキーを呼び出して、プロコフィエフの「第3ピアノ協奏曲」のフィナーレを鮮やかに演奏しました それだけに終わらず、井上に促されて、アンコールにチャイコフスキーの「ララバイ」を詩情豊かに奏でました

井上道義という指揮者はこういうサービス精神が旺盛な人で、すごく良いと思います 聴衆はどうすれば喜んでくれるかをいつも考えているのだと思います。クラシック人口が高齢化する中、若い聴衆を開拓していく試みとして大いに評価されて良いと思います。かつてはアザトサが際立っていましたが、この日のようなダブル・アンコールは大歓迎です

 

          

         〔休憩時間にロビーで配布された第8回浜松国際ピアノコンクール

          公式情報誌11月25日号。左から二人目がラシュコフスキー〕

 

休憩後はチャイコフスキーの第5交響曲です。第1楽章冒頭の重松希巳江さんのクラリネットを聴いて、この演奏の成功を確信しました 何とも素晴らしい演奏です。第2楽章では吉永雅人のホルンが朗々と流れ、弦がよく歌います 第3楽章では踊る指揮者・井上道義の面目躍如といったところ。バトンが宙を舞います そして、第1楽章では”葬送行進曲”だった主題が、第4楽章では”凱旋行進曲”になってオケ全体で盛り上げる堂々たるフィナーレ この日、新日本フィルは井上道義に煽られて熱演を繰り広げ、聴衆を興奮の坩堝に巻き込みました

 

          

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ハイドンの弦楽四重奏曲第67番”ひばり”と『タンノイ・アーデン』

2013年02月27日 06時59分35秒 | 日記

27日(水)。昨日の日経朝刊の「文化」欄に東京藝術大学名誉教授の岡山潔氏が「ハイドンの調べに人間味~日本・ウィーンの学生弦楽四重奏を指導、引き出す」というエッセイを書いています 要約すると、

「ハイドンは古典派の祖であり、交響曲や弦楽四重奏曲の『父』と呼ばれる その位置づけから厳格なイメージを持つ向きもあるが、人間の深い精神性や生きる喜び、愛、悲しみ、絶望などの感情をユーモアのセンスを織り交ぜながら描いた音楽は、言葉のように聴衆に語りかけてくる 自分が企画・指導して、彼の68の弦楽四重奏曲をウィーン音楽演劇大学と東京藝術大学の学生により5年がかりで演奏、録音した 1週間で完成する曲もあれば数カ月かかる曲もあった。ウィーン音楽演劇大学は、今やハンガリー、ルーマニア、ポーランド、アジア系など、多国籍の学生から成っている この録音は東京芸大出版会からCDとしてリリースされたが、今回の多国籍の若手演奏家による全曲演奏をハイドンはきっと喜んでくれているような気がする

岡山潔は1990年から2010年3月まで東京藝術大学の教授を務め、その後、名誉教授を務めていますが、併せて2008年から岡山潔弦楽四重奏団を主宰して活躍しています CDでなく、生演奏で彼の愛弟子たちのハイドンを聴いてみたいと思います

 

   閑話休題  

 

ところで、ハイドンで一番好きな曲は何か?と問われれば「弦楽四重奏曲第67番ニ長調”ひばり”」と答えます この曲は1790年に、エステルハ―ジ侯爵家のヴァイオリニスト兼実業家のヨハン・トストからの依頼により作曲されました 『ひばり』というタイトルはハイドン自身が名付けたのではなく、第1楽章の冒頭に現れる旋律がひばりのさえずりに似て聴こえることから付けられたと言われています

この曲を初めて聴いたのは今から35年以上も前のことで、当時はLPレコード全盛の時代でした。音楽仲間の集まりがあり、主催者のOさんがオーディオ・チェック用にかけたのがイタリア弦楽四重奏団によるハイドンの『ひばり』でした 彼は、英国の名門スピーカー”タンノイ”の所有者で、「何ヘルツが出ていない」などと音に対する不満を述べていました。私はそんなことはどうでもよく、イタリアSQの演奏する『ひばり』に聴き惚れていました 何と爽やかで豊かな音楽なのか、と感歎しました

 

          

          〔イタリアSQの”ひばり”のCD。LPは探したが見つからず

 

Oさんと私の違いは、Oさんはレコードはほんの数枚しか持っておらず、オーディオ装置におカネをかける主義だったのに対して、私は、そこそこのオーディオ装置で当時1,000枚以上(その後2,000枚まで増えた)のレコードを聴くことに力点を置いていたことです

その後Oさんは、『タンノイ・アーデン』の裏ぶたを開け、綿を詰めたり出したりして”音の改造”に腐心していましたが、思い通りの音が得られなかったようで、「JBLを買うから、タンノイを2本15万円で買い取ってくれないか」と訊いてきました クラシック音楽を聴く者にとってタンノイのスピーカーは”夢”です ”改造”されているとはいえ、タンノイはタンノイです。正規料金なら1本15万円でも買えない値段です。願ってもないことなので、即金で手に入れました。自宅の持ち込んで早速イタリアSQのハイドンの『ひばり』を聴きましたが、思い通りの音、思い通りの演奏でした 今ではLPレコードを滅多に聴かないので、タンノイもお休み中ですが、何年後かに仕事をリタイアしたら、嫌というほど聴くことになるでしょう

 

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ハッピーエンドのままで良いのか?~映画「よりよき人生」を観る

2013年02月26日 07時00分02秒 | 日記

26日(火)。昨日の朝刊各紙に「サバリッシュ死去」の記事が載っていました ウォルフガング・サバリッシュはドイツの指揮者で、長い間NHK交響楽団の客演指揮者を務め、最終的には桂冠指揮者を務めていました 残念ながら彼の演奏を生で聴いたことはありませんが、N響アワーでは何度かその指揮振りを拝見しました メガネをかけた彼は”大学教授”というのが相応しい雰囲気の人でした。N響の誰かがサバリッシュのことを訊かれ「彼は指揮者にならなくても、どんな職業についたとしてもトップを登りつめていた人だ」と言っていたのが印象に残っています。それは、指揮者としてオーケストラをまとめるに止まらず、マネジメント能力にも優れていたことを意味しています

サバリッシュの録音したCDで一番好きなのはドレスデン国立歌劇場管弦楽団を指揮したシューマンの交響曲全集(EMI。1973年録音)です 世界で一番好きなオーケストラを挙げよ、と言われたら、私は躊躇なくスターツ・カペレ・ドレスデン(ドレスデン国立歌劇場管弦楽団)を挙げます そのオケをサバリッシュが振ったシューマンのシンフォニーは溌剌としていて躍動感に満ちています

ドイツ南部グラッサウの自宅で死去、89歳だったとのことです。謹んでご冥福をお祈りします

 

          

 

  閑話休題   

 

昨日、新宿武蔵野館で映画「よりよき人生」を観ました セドリック・カーン監督の2011年制作作品です

コックのヤン(ギョーム・カネ)はウェイトレスで9歳の息子の母親であるナディア(レイラ・ベクティ)とともに、レストランを買うために銀行からの融資に留まらずサラ金にも手を出し、苦しい資金繰りの泥沼に陥ります それを抜け出すため、ナディアは息子スリマンをヤンに預け、カナダに飛んで職を求めます。フランスに残されたヤンは、やっと手に入れたレストランを守るため借金取りと闘いながらスリマンと暮らします そして、よりよき人生を求めて、集金中の悪徳貸金業者を襲って現金を手に入れ、スリマンとともにカナダに飛び、無実の罪で刑務所で服役中のナディアにスリマンを引き合わせ、優秀な弁護士を雇い彼女を救い出します

一度決めたらとことん夢を追及する意志の強い、ある意味強引なヤンをギョーム・カネが体当たりで演じています 9歳の息子を抱えながら懸命に生きるレバノン移民のシングル・マザーのナディアをレイラ・ベクティが見事に演じています この人は目に魅力があり独特の存在感があります

この映画は、ヤンがナディアを救ってスリマンと3人で幸せに暮らすというハッピーエンドで終わる物語ですが、一つだけ不満が残ります それは、スリマンが運動靴を万引きしてきた時に「うちには万引きするような悪いやつはいない」と言って、高い金を払って引き取った運動靴をスリマンに履かせて、罰として運動場を何周も走らせたのに、自分では高利貸しを襲って現金を奪い、その金でカナダに飛んだことです ストーリーからはその高利貸しは”悪いやつら”と分かるものの、主人公が生き残るためには何をしてもいいのか、と言いたくなります 

 

          

 

さて、今の自分の人生を鑑みて、よりよき人生とはどんなものだろうか? 

つい最近、リビングとダイニングと寝室の蛍光灯をすべてLED照明に代えました マンションに住んで19年も経つと、あちこちにほころびが出てきます。今に至ってはまともに点く蛍光灯は一つもありませんでした 久しぶりに真っ当な照明の下で暮らして、小さいながらも”よりよき人生”の第一歩を踏み出したかな、と思います。次は、ほとんど点かないガス器具の番です。これって、よりよい人生というよりも、よりよい暮らし?

 

          

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バッハ・コレギウム・ジャパン「カンタータ・シリーズ」ついに完結!

2013年02月25日 06時59分29秒 | 日記

25日(月)。昨日、東京オペラシティコンサートホールでバッハ・コレギウム・ジャパン(B.C.J)の第100回定期演奏会を聴きました 今回の演奏会でBCJが1995年から続けてきた教会カンタータ全曲演奏シリーズが完結することを記念して、演奏会に先立ち、バッハ研究の権威ロビン・A・リーヴァ―氏(ジュリアード音楽院等の客員教授)による「世界におけるバッハのカンタータ発見とバッハ・コレギウム・ジャパン」と題するプレ・レクチャーがありました

「LPレコードの出現によってバッハのカンタータは世に知れ渡るようになった。エリザベート・シュワルツコップやハンス・ホッタ―によって歌われたカンタータは1枚のレコードの片面に1曲を収録することが可能となった。しかし、その後はなかなか演奏されるようにはならなかった。その後、2000年のバッハ没後250周年に先立ち、1995年にトン・コープマンがアムステルダム・バロック管弦楽団とカンタータ全曲録音の第1巻をリリースした 奇しくもその年はBCJが教会カンタータの1枚目のCDを出した年だった。2000年にはジョン・エリオット・ガーディナーがモンテヴェルディ合唱団とイングリッシュ・バロック・ソロイスツとともに世界各地を回りながら1年間ですべての教会カンタータを演奏した トン・コープマンは結局8年かかった それに比べ鈴木雅明はBCJとCD収録と同時進行の形で20年近くをかけてやっと全曲演奏にたどり着いた しかし、明瞭で正確なドイツ語の歌詞によって極めて高い水準の演奏を繰り広げ、世界的に認められる存在になっている

通訳を交えて1時間の公演でしたが、細かい歴史的な話なので途中で眠くなってしまい、膝の上のプログラムを落としてしまいました ちなみにプログラムは通常1,000円ですが、今回はカンタータ全曲演奏完結のため増ページで1,500円でした

1階の中央後部座席に1台、舞台上の左サイドに1台、2階右バルコニー席に1台、オルガンの左サイドに1台、テレビカメラが設置されています NHKで録画放送するのかも知れません

コンサートのプログラムは①「プレリュードとフーガ変ホ長調BWV552」(独奏:鈴木雅明)、②カンタータ「主を讃えよ、わが魂よBWV69」、③カンタータ「喜べ、贖われた者たちの群れよBWV30」、④カンタータ「いと高きところには神に栄光あれBWV191」です

ソリストはBCJ”レギュラー”のゲルト・テュルク(テノール)、ペーター・コーイ(バス)、ハナ・プラシコヴァ(ソプラノ)、ロビン・ブレイズ(カウンター・テナー)です いつもは会場の後方席に空きが目立つのに、この日はほぼ満席です

最初に鈴木雅明のパイプオルガン独奏で「プレリュードとフーガ変ホ長調BWV552」が演奏されますいつもは今井奈緒子か鈴木優人が演奏しますが、この日は特別です パイプオルガンの音を聴くと何故か敬虔な気持ちになり”にわかクリスチャン”になります

2曲目のカンタータ「主を讃えよ、わが魂よBWV69」を演奏するため、拍手の中、オケの面々が登場します 中央のチェンバロをはさんで、左にトランペット(3)、ティンパ二、ヴァイオリン・ヴィオラのセクション、右にチェロ、コントラバス、オーボエ(3)、ファゴット、オルガンという配置、その後ろに横一列で男女コーラスがスタンバイします この中にはいつものようにソリスト達が混じっています

 

          

 

コンマスはいつもの若松夏美に代わり寺神戸亮です。彼は「マタイ」や「ヨハネ」などの大曲の時にしかコンマスをやりません。この日は特別です トランペットの3人は片手を腰に当て、片手でトランペットを吹きます。BCJは一人一人の実力が高い音楽集団です このBWV69のカンタータでもその実力を十分に発揮していました。とくにカウンターテナーを歌うロビン・ブレイズのバックの演奏を付けたコンマスの寺神戸亮、オーボエの三宮正満、チェロの鈴木秀美の3人はまさに黄金のトリオです 思わず聞き惚れてしまいました

休憩後の1曲目「カンタータ”喜べ、贖われた者たちの群れよ”BWV30」はトランペットの代わりにフラウト・トラヴェルソが2本入ります この曲では、やはりロビンの歌にバックを付けた管きよみのフラウト・トラヴェルソが冴えわたっていました

最後の曲目、カンタータ第191番では、再びトランペットとティンパ二が加わり”フル・オーケストラ”で華やかに演奏されました

全曲を通して、前述のアーティストたちのほかにも、フラウト・トラヴェルソの前田りり子、ファゴットの村上由紀子、オーボエの尾崎温子、ヴィオローネの西澤誠治(読売日響の首席コントラバス奏者)、ヴァイオリンの高田あずみといったBCJでお馴染みの人たちもレベルの高い演奏を展開していました

カンタータ191番が終わり、拍手の中、鈴木雅明が舞台に呼び戻されマイクであいさつしました

「われわれはバッハのカンタータを全曲演奏するのに18年かかりました つい先日、神戸松蔭女子学院大学チャペルで95枚目のカンタータのCDを録音したばかりです しかし、これでわれわれの演奏活動が終わった訳ではありません。新たな第一歩を歩み始めたとも言えます 最後に神と人との平和を、人と人との平和を祈ってアンコールを演奏したいと思います

そして、穏やかな祈るような曲を演奏しました。残念ながら曲名は判りません。拍手が鳴り止まない中、オケの面々が退場していきました。記念すべきコンサートの記念すべき演奏でした

ところで”私はいつからBCJを聴くようになったのだろうか”と思い、プログラムの巻末に載っている演奏記録を調べてみたら、2000年7月の第43回定期演奏会からであることが分かりました 演奏曲目にBWV201があったからです。BWV201は世俗カンタータで「急げ渦巻く風ども」というタイトルがついています。初めてこの曲を聴いた時は、まるで楽しいオペラだと思いました ずれにしても、私はバッハ没後250周年の記念すべき年からBCJを聴きはじめ、今年で13年目を迎えたことになります

 

          

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「ドラッカーとオーケストラの組織論」、「『知』の挑戦 本と新聞の大学Ⅰ、Ⅱ」、「メルトダウン」を買う

2013年02月24日 07時00分09秒 | 日記

24日(日)。昨日、新国立劇場からオペラの振替チケットが届きました 先日、来年度のチケットを整理していたら5月19日(日)の公演がダブルブッキングになっていたのに気が付きました。新国立劇場のヴェルディの歌劇「ナブッコ」プルミエ公演と東京交響楽団オペラシティ定期公演が、ともに同日午後2時からとなっていたのです 東響の方は振替制度がないので、新国立の振替制度(年3回まで)を利用することとし、先日チケット・ボックスに電話して5月25日(土)午後2時からの公演に振り替えてもらうよう依頼しておいたのです 年間150回を超えるコンサートを聴こうとすると、こういうケースは珍しくないので、振替制度は非常にありがたいと思っています

 

          

              (新国立劇場の機関誌”ジ・アトレ”3月号表紙)

 

  閑話休題  

 

本を4冊買いました 1冊は山岸淳子著「ドラッカーとオーケストラの組織論」(PHP新書)です。著者の山岸さんは東京藝大楽理科卒で、現在日本フィルの特命担当です。ドラッカーは経営面からオーケストラをどのように見ていたか、興味あるところです

 

          

 

2冊目と3冊目は「『知』の挑戦 本と新聞の大学」(集英社新書)のⅠとⅡです Ⅰでは今後の日本、政治学の再構築、2020年の中国、科学と人間などのテーマが、Ⅱでは橋下徹問題、介護の社会学、地球経済の回り方、科学と芸術、日本のこれからといったテーマが取り上げられています 姜尚中氏の書かれた『はじめに』にあるように「さまざまな危機をバネに出版と新聞のコラボによるオープン・カレッジを開設しようとするユニークな試み」です

 

          

          

 

4冊目は、大鹿靖明著「メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故」(講談社文庫)です 第34回講談社ノンフィクション賞受賞作で、600ページを超える大作です。覚悟して読まないと

 

          

 

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井上和雄著「ベートーヴェン 戦いの軌跡」を読む

2013年02月23日 08時12分07秒 | 日記

23日(土)。昨夕、X部長に誘われてHCビル地下のKで飲みました。ここは魚貝類が新鮮で美味しく日本酒に合います 1時間半ほど飲んで、時間が早いのでJRで上野に向かいました。例によってカラオケ・スナックFで歌合戦です。そんな訳で、今朝は6時に起きられずアップに1時間以上”遅刻”してしまいました。今朝も頭が痛い

 

  閑話休題  

 

井上和雄著「ベートーヴェン 戦いの軌跡~弦楽四重奏が語るその生涯」(音楽の友社)を読み終わりました これは同氏の「モーツアルト 心の軌跡~弦楽四重奏が語るその生涯」とともに新日本フィルの第2ヴァイオリン奏者・篠原英和さんからいただいたものです

著者の井上和雄さんは昭和14年生まれ、神戸大学経済学部大学院卒業。在学中にブタコレラ・クヮルテットを結成、昭和51年に中央公論社刊「モーツアルト大全集」の懸賞論文「読者のモーツアルト論」入選。神戸商船大学経済学部教授(昭和63年現在)です

この本はアメリカを代表するブタペスト・クヮルテットの向こうを張ってブタコレラ・クヮルテットというアマチュア弦楽四重奏団を結成した井上さんが、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲を、演奏する立場から分析し、曲を通してベートーヴェンの人生をたどったエッセイです

「モーツアルト 心の軌跡」を読んだ時にも感じたことですが、30数年前にヤマハ音楽教室でフルートを1年間習っただけの素人クラシック音楽愛好家にはとても歯が立たない本です しかし、モーツアルトの作品と比較してベートーヴェンの特徴を述べた部分は、なかなか鋭い分析を展開しています。例えば、弦楽四重奏曲第7番ヘ長調”ラズモフスキー第1番”の第3楽章「アダージョ」について次のように書いています

「ブランディス弦楽四重奏団を聴いたときの感動はそれだけではなかった。それは第3楽章アダージョがもつ悲しみと慰めの感情の質にある。それは場合によっては、ほとんど崇高とも思えるものにまで深められ高められるといっても、これはまた、何と懐かしい悲しみであろうか 誰もが間違いなく感ずる悲しみなのである。それはモーツアルトの悲しみではない。そういえばモーツアルトにも涙を流さんばかりのものがある たとえばヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲の第2楽章とか、ト短調の弦楽五重奏曲の第4楽章の序奏がそれである。しかし、このときのモーツアルトは、まるで感情失禁を犯したかのような印象さえ受けて、その悲しみが痛々しい ところが、ここでみるベートーヴェンの悲しみは、あまりに懐かしくて、僕らの感情の殻をあっという間に溶かせてしまう温かさがある

曲を離れて印象に残るのは芸術家ベートーヴェンと生活者ベートーヴェンのあまりにも大きな落差ですこれは他の本からは得られない知識です。ベートーヴェンは生涯独身を通したのですが、自分に子供がいないことからか、甥のカールの面倒をよく見ていました。過干渉がカールにとっては重荷になり、結局ベートーヴェンの干渉に耐えられなくなり拳銃自殺を図ります 井上さんは、これまでのベートーヴェン研究が、あまりにもベートーヴェンを絶対視して、生活者としてのベートーヴェンは常識外れだったことを声高に言ってこなかったことを批判しています

個々の弦楽四重奏曲については、もう一度、CDで曲を聴きながら読み返そうと思っています そうしないと本当の意味でこの本の内容を理解することが出来ないからです。シンドイですが「モーツアルト 心の軌跡」の次にチャレンジしようと思います

  

          

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前橋汀子+飯守泰次郎指揮東京シティ・フィルでブルッフ「ヴァイオリン協奏曲」を聴く

2013年02月22日 07時00分15秒 | 日記

22日(金)。昨夕、池袋の東京芸術劇場で東京シティ・フィルのコンサートを聴きました これは「2013都民芸術フェスティバル」参加公演です。プログラムは①ムソルグスキー「はげ山の一夜」、②ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調」、③ベートーヴェン「交響曲第5番ハ短調”運命”」の3曲、指揮は飯守泰次郎、②の独奏は前橋汀子です

 

          

 

自席は1階M列10番。左の島の前の方です。会場は9割方埋まっている感じです 東京シティフィルを聴くのは本当に久しぶりです。舞台に向かって左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという配置は変わりません。コンサートマスターの戸澤哲夫も変わりません。ただ、メンバーが多少入れ替わったような気がします

1曲目のムソルグスキーの交響詩「はげ山の一夜」は、総譜に「地下にこだまする不気味な声。闇の精が現われ、黒ミサが執り行われる。魔女たちの宴が始まる。教会の鐘が響き、闇の精たちは消える。夜明けーー」という説明が書かれています

飯守泰次郎のタクトで魔女伝説の幕が開けられます。キビキビした指揮のもと、不気味な夜の世界が描かれます。飯守の指揮は”寄らば切るぞ”といった日本刀”正宗”のような鋭さがあります オケもコンマスの戸澤氏のリードで応えます

2曲目のブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調」はブラームスより5歳年下のブルッフが20代の終わりに作曲した名曲です 前橋汀子が鮮やかな朱色のロングドレスで登場します 1736年製のヴァイオリン”グァルネリウス”の深く美しい音色が会場一杯に響き渡ります 彼女の演奏を生で聴くのは初めてのことですが、その堂々たる演奏姿を見ていて、なぜか演歌の女王・美空ひばりを思い起こしました

彼女はテンポに敏感なのか、第1楽章では指揮者に、第2楽章ではコンマスに向かって、テンポ上の合図を送っていました。もっと速めに、あるいはもっと遅めに、という具合に。神経質な面もあるのかな、と思いました

第3楽章フィナーレを終え、会場一杯の拍手に応えて、アンコールにバッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番から「ガボット」を弾きました

前半が終了し休憩時間になったのでロビーに出ましたが、観客が私の方をじろじろ見ているので、おかしいなと思って後ろを振り返ったら、演奏を終えたばかりの前橋汀子がサイン会に向かうところでした 多くの人が並んでいたのにはびっくりしました。かなり年配の男性が多いようです。昨年、演奏活動50周年を迎えた彼女には昔からの根強いファンがいるのでしょう それにしても、15分間しかない休憩時間にサイン会を開くのはちょっと無理があるのではないかと思いました。多分サインをもらいそこなった人もいたと思います

後半はベートーヴェン「交響曲第5番ハ短調”運命”」です。特徴は8分休符で始まり、4音による動機が全楽章を通じて展開し、音による巨大な建造物が造り上げられることです

飯守泰次郎の指揮は、ベートーヴェンでますます冴えわたり、終始集中力に満ちた力強い音楽が構築されていきました 彼の意志は気迫溢れるコンマスの戸澤氏に受け継がれ、彼からオケ全体に伝えられ、迫力のあるベートーヴェンとなって結実しました 生まれて初めてこの演奏を生で聴いた人は幸せです。今後、この日の演奏がベートーヴェンの第5を聴くときの”基準”になるでしょうから

アンコールに弦楽セクションによるバッハの「エア」(G線上のアリア)が演奏されました。前橋汀子と作曲者を合わせたのでしょうか 飯守氏が東京シティ・フィルの常任指揮者だった間の2年間ほど定期会員になっていましたが、常任を降りて振る機会が少なくなった今は魅力が少なくなってしまいました。オーケストラの”顔”である常任指揮者の存在は大きいのです

 

          

      

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テーマは「パリ、至福の時」~今年も5月の連休はラ・フォル・ジュルネだ!

2013年02月21日 07時00分17秒 | 日記

21日(木)。昨夕、いつもの3人で地下Rで飲みました 生ビールをのあと、焼酎のお湯割りのつもりで”梅割り”と頼んだのが”梅酒のお湯割り”がでてきて、アルコール度数は低いのに一気に酔いが回り、そのあと本物の焼酎のお湯割り、続いて日本酒の冷酒をしこたま飲んだので、店を出たのが10時近くになってしまいました それにしても4時間半も飲み続けていったい何の話をしていたんだろうか。今朝も頭が痛いしなぁ~

 

  閑話休題  

 

毎年5月の連休に東京国際フォーラムとよみうりホールを中心に開かれている「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(R.F.J 熱狂の日・音楽祭)が5月3日(金・祝)から5月5日(日・祝)まで開かれます

今年のテーマは「パリ、至福の時」。19世紀後半から現代まで、パリを彩ったフランス、スペインの作曲家たちの色彩感豊かな150年間の音楽が繰り広げられます ビゼー、ドビュッシー、ラヴェル、サン=サーンス、プーランク、サティ、ブーレーズ、メシアン、アルベニス、ファリャなどの作品が演奏されます

3日間のプログラムがR.F.Jのホームページで明らかになっています 「フレンズ」に登録すると、先行抽選販売に参加する資格があります。先行抽選販売の申し込みは25日(月)までで、26日(火)に結果発表だそうです。その後、27日(水)から①インターネット販売、②音声自動応答電話販売、③チケットぴあでのテンポ販売、④コンビニでの販売が開始されます 1回の公演時間は45分程度で、チケット代は安いので1,500円、高くて3,000円です。

比較的チケットが取りやすいのは5008席のAホール、1494席のCホール、1200席のよみうりホール、次いで822席のB7ホールです 逆に221席のD7ホールや256席のB5ホールは抽選販売でソルド・アウトになる可能性が高いと思います

私の場合は最初から抽選販売を諦めて、チケットぴあでの店舗販売に直行、A、C、よみうりの各ホールでの公演を中心に買います

今回是非聴きたいと思うのは次のコンサートです

3日 13:25~14:10 フランク「ヴァイオリン・ソナタイ長調」ほか。竹澤恭子(Vn)、萩原麻未(P)。

3日 18:10~18:55 ドビュッシー「月の光」ほか。仲道郁代(P)。

4日 12:15~13:00 サン=サン―ンス「ピアノ協奏曲第2番ト短調」ほか。アンヌ・ケフェレック(P)ほか。

4日 15:40~16:25 フォーレ「ドリー」ほか。アンヌ・ケフェレック、仲道郁代(P)。

4日 21:15~22:00 ラヴェル「左手のための協奏曲」ほか。ボリス・べレゾフスキー(P)

5日 10:55~11:40 フォーレ「ヴァイオリン・ソナタ第1番」ほか。レジス・パスキエ(Vn),アンヌ・ケフェレック(P)。

考えてみたら結果的に全部ピアノの曲でした

 

          

 

ラ・フォル・ジュルネは日本では2005年から始まりました。過去のテーマは次の通りです

2005年(第1回)ベートーヴェンと仲間たち

2006年(第2回)モーツアルトと仲間たち

2007年(第3回)民族のハーモニー(国民楽派の音楽)

2008年(第4回)シューベルトとウィーン

2009年(第5回)バッハとヨーロッパ

2010年(第6回)ショパンの宇宙

2011年(第7回)タイタンたち(後期ロマン派の音楽)

2012年(第8回)「サクル・リュス」(ロシアの音楽)

2013年(第9回)「パリ、至福の時」

私は2006年の第2回「モーツアルトと仲間たち」から毎年この音楽祭には3日間とも通い詰めて、平均16公演くらい聴いています 今年も3日日間通して聴きに行きます。したがって、5月3日から5日までは他のコンサート・チケットは買わないつもりです

 

          

        

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セバスチャン・マンツ、リーズ・ドゥ・ラ・サール、アンサンブル・ウィーンのチケットを買う

2013年02月20日 07時00分00秒 | 日記

20日(水)。北海道の銘菓「白い恋人」をめぐる裁判で和解が成立しました 吉本興業がパッケージを似せて「面白い恋人」として売りさばいた問題です。判決を待たずに和解したので、どこまでが”パロディ”として認められるのかあやふやなままになってしまいました。「白い恋人」はホワイトチョコなので白黒はっきりさせて欲しかったと思います

石坂洋次郎の小説「青い山脈」に出てくる手紙ではありませんが、「白い恋人」を「白い変人」にしたらどうだったでしょうか。もっと進めて「面白い変人」にしたら・・・・・・「菓子に瑕疵があるかも」と思って、だれも買わないよね、そんなチョコ

 

  閑話休題  

 

昨日チケットを3枚買いました 1枚は4月16日(火)午後6時半から大手町の日経ホールで開かれる「セバスチャン・マンツ クラリネット・リサイタル」です マンツは2008年9月、弱冠22歳の時にミュンヘン国際コンクール・クラリネット部門で40年ぶりの第1位となり、あわせて聴衆賞も獲得した俊英ですピアノ伴奏は三輪郁ですが、この人のピアノを前から是非聴きたいと思っていたところです

プログラムはシューマン「クラリネットとピアノのための幻想小曲集」、ブラームス「クラリネット・ソナタ第1番ほかです

 

          

 

2枚目は5月27日(月)午後7時から紀尾井ホールで開かれる「リーズ・ドゥ・ラ・サール ピアノ・リサイタル」です リーズはフランスのシェルブール生まれ。パリ国立高等音楽院出身で、世界各国の主要オーケストラと共演している実力者です

この演奏会は「プロジェクト3×3」という企画によるコンサートで、同じアーティストを3年連続招いて成長を見守るというユニークな試みです リーズ・ドゥ・ラ・サールはその3回目のリサイタルです。実は1回目も2回目も聴きたいと思っていたのですが、他のコンサートと重なっていて聴けなかったのです そういう意味では待望のコンサートです

プログラムはラヴェル「鏡」、ドビュッシー「前奏曲集」より6曲、プロコフィエフ「ロメオとジュリエット」からの10の小品です

 

          

 

3枚目は7月4日(木)午後6時半から日経ホールで開かれるアンサンブル・ウィーンのコンサートですウィーン国立歌劇場管弦楽団、初のコンサートマスターのアルべナ・ダナイローヴァほかトップメンバーによるコンサートです プログラムはモーツアルトの歌劇「フィガロの結婚」「ドン・ジョバンニ」「魔笛」の序曲やアリア、J.シュトラウスのワルツやポルカです。これは理屈抜きで楽しいかも

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モーツアルトにも駄作がある?~井上和雄著「モーツアルト 心の軌跡」を読む

2013年02月19日 07時00分19秒 | 日記

19日(火)。昨夕、当社ビル第2次空調工事の安全祈願行事が深川不動堂で開かれ、16人が参加しました お堂での「お護摩」では巨大太鼓の音がズシンと腹に響きました。太鼓の音をバックに唱えられるお経は立派な音楽になっています。日本のクラシック音楽ってこれかもしれないな、と思いました お護摩のあと、ちゃんこ料理「三重ノ海」で直会(なおらい)が開かれました。要するに飲み会ね 2時間ほど歓談し解散しましたが、X部長がS建設のW氏を拉致、3人で上野に向かいました。その後のことはここに書くまでもなく、いつものカラオケ歌合戦 です。今日の朝の新聞の朝刊を読もうと思っても頭が頭痛で痛くて思うように読めません。月曜から飲むと1週間がキツイのです。もうイヤッ こんな生活 

 

  閑話休題  

 

21日(木)12:05から12:50まで内幸町の飯野ビル1階エントランスロビーで、ランチタイムコンサートが開かれます。今回の出演者は三又瑛子さんと小林栯奈さんのピアノ・デュオです 2人とも桐朋学園大学の出身者です

プログラムは①モーツアルト「4手のためのピアノ・ソナタK.358」、②ラヴェル「マ・メール・ロワ、③ラフマニノフ「6つの小品」より2曲、④バッハ「主よ、人の望みよ喜びよ」です

お昼休みのひと時ベーゼンドルファーの音色に耳を傾けてはいかがでしょうか

 

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

井上和雄著「モーツアルト 心の軌跡~弦楽四重奏が語るその生涯」(音楽の友社)を読み終わりました これは同氏の「ベートーヴェン 戦いの軌跡~弦楽四重奏が語るその生涯」とともに、新日本フィルの第2ヴァイオリン奏者・篠原英和さんからいただいた本です

著者の井上和雄さんは昭和14年生まれ、神戸大学経済学部大学院卒業。在学中にブタコレラ・クヮルテットを結成、昭和51年に中央公論社刊「モーツアルト大全集」の懸賞論文「読者のモーツアルト論」入選。神戸商船大学経済学部教授(昭和63年現在)です

「西にブタペスト・クヮルテットあれば東にブタコレラ・クヮルテットあり」と面白半分に名付けたアマチュア弦楽四重奏団を主宰する井上さんが、モーツアルトの弦楽四重奏曲を、演奏する立場から分析し、曲を通してモーツアルトの人生をたどったエッセイです

正直言って、30数年前にヤマハ音楽教室で1年間フルートを習っただけの”素人クラシック愛好家”には歯が立たない本です つまり、プロの演奏家や、アマチュア演奏家、音大生のように自由自在に”譜読み”が出来るわけではないので、文中に楽譜が出てきて、それを解説されるとほとんど理解できないのです もちろん超有名なメロディーは何とか口ずさんで追うことはできるのですが、それ以外はメロディーが浮かんで来ません

したがって、曲の解説部分はさっと流し読みして、モーツアルトの生きてきた軌跡を書いた部分に力点を置いて読むことにしました

全体を通して読んで意外だったことがいくつかあります その一つは、ヴィヴァルディを高く評価していることです。マルク・パンシェルルという人の書いた本から「ヴィヴァルディこそ、コンチェルトの分野で”急緩急”といいう3楽章形式を初めて確立した人であり、またかつては推移部という慎ましい役割しかもたなかった緩徐楽章を、抒情的で人の心に訴えかける独自の楽章にまで高めた」という部分を引用した上で、「彼の音楽を聴いていると、各楽章が枠にはめられた感じが全くなくて、次々に出てくる楽章は、常に新しい驚きを呼び起こし、自由な世界へ僕らを連れて行く」と語っています。たしかに”数学的”なバッハと比べて抒情性を持った曲想は独特だと思います

もう一つは、私などは”モーツアルトの書いた曲に駄作はない”と思っているのですが、井上さんは演奏する立場からみて、曲によってはモーツアルトらしくないものがある、と語っています 例えば「ミラノ四重奏曲」といわれる6曲のカルテットの最後のK.160番について「これは、当時6曲ワンセットになっていた習慣にならって、とにかくモーツアルトが辻褄を合わせたものとしか考えられない どの楽章をとっても、これまで見られたような新鮮な息吹が感じられない。まさにモーツアルトも人の子と思わせるのである」と語っています。そこまで言うか と思います。

ほかにも”譜読み”が出来る人にとってはたまらなく面白いところが数多くあるのですが、とても紹介しきれません 私はこの本を電車の中で、喫茶店で、ベッドの中で、といろいろな所で読んできましたが、この本をよりよく理解するためには、もう一度この本で取り上げられている曲のCDを聴きながら、同時並行で読まなければならないと思っています それが一番正しい読み方であり、この本を理解する唯一の方法だと思います。それが出来れば、こんなに面白い本もないのではないかと思います 時間がかかりますが、やってみようと思います

 

          

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