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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ステージマネージャーのお仕事 / 山崎エマ監督「小学校 それは小さな社会」を観る ~ 集団生活における協調性を身に着けていく日本の小学生の姿を追ったドキュメンタリー

2025年03月31日 00時35分50秒 | 日記

31日(月)。早くも月末を迎えたので、恒例により3月の3つの目標の実績をご報告します ①クラシック・コンサート=15回(今日の公演を含む)、②映画鑑賞=7本、③読書=3冊で、合計25でした 以上のほか①は公開リハーサルを1回見学しました 少しずつ映画鑑賞が増えつつありますが、腰痛を気にかけながら観ています

さて、東京交響楽団のプログラム冊子「Symphony」(1&3月号)の「Meet the Musicians」に、同楽団のステージマネージャー山本聡氏(2002年5月入団)が、自らの仕事について書いています このコーナーは基本的に演奏者を紹介するシリーズですが、今回は演奏者を陰で支える”裏方さん”の登場です 東響アシスタント・コンサートマスター出身の楽団長・廣岡克隆氏による起用でしょうか?  素晴らしい配慮だと思います

内容を超略すると次の通りです

「ステージマネージャーの仕事は大きく①楽器の手配、②運搬、③舞台設営、④進行の4つに分類される 実は④が最も大きい業務である 進行と一口で言っても、演奏会が始まるときにドアを開閉しているだけではない。カーテンコールに何回応えるかを見極めるのも仕事の一つである 舞台と客席の温度感をその場で判断し、対応している 舞台上や楽屋での「ちょっと暑いな」「水が欲しい」「トイレットペーパーが切れている」といったことへの対応も仕事である 出演者に「昨日のリハーサルと少し違うな」といったストレスが生じないように準備する 基本はルールに忠実に、折り目正しく、これまでの経験を踏まえて

ステージマネージャーには、思ったより多くの仕事があることが分かりました

ということで、わが家に来てから今日で3730日目を迎え、欧州でトランプ政権への反感から米国製品をボイコットする動きが広がり、米テスラの電気自動車の販売台数は4割減った  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

世界一のガキ大将・トランプ米政権の思いのままになると思ったら大間違いだ  自国製品を買おう!

         

昨日、池袋のシネマ・ロサで山崎エマ監督による2023年製作日本・アメリカ・フィンランド・フランス合作映画「小学校 それは小さな社会」(99分)を観ました

この映画はイギリス人の父と日本人の母を持つドキュメンタリー監督・山崎エマが、2021年のコロナ禍のなか 世田谷区の公立小学校で150日、のべ4000時間にわたる長期取材を実施して撮ったドキュメンタリーです 掃除や給食の配膳などを子どもたち自身が行う日本式教育「TOKKATU(特活=特別活動)」の様子もふんだんに収めながら、様々な役割を担うことで集団生活における協調性を身に着けていく子どもたちの姿を映し出しています 教育大国フィンランドでは4か月のロングランヒットを記録するなど、海外からも注目を集めています

4月には、入学したばかりの1年生は挙手のしかたや廊下の歩き方、掃除や給食当番など、集団生活の一員としての規律と秩序について初めて学びます そんな1年生の手助けをするのは6年生で、子どもたちはわずか6年の間に自分が何者であるかという自覚を持ち、6年生に相応しい責任感のある行動をとるようになります 映画ではコロナ禍での遠隔授業の実施や、学校行事実施の有無に悩み議論を重ねる教師たちの姿も映し出します 先生方の指導により社会生活のマナーを学ぶ1年生、経験を重ねて次章への準備を始める頼もしい6年生の姿を追います 3学期になると、もうすぐ2年生になる1年生は新入生のために楽器を分担して第九の「喜びの歌」を演奏することになります

映画を観て一番驚いたのは、誰もいない教室の床をルンバが動き回っていたことです 「いかにも現代の小学校だなぁ」と思いましたが、よくよく考えてみれば、撮影当時はコロナ禍で、出来るだけ埃を立てないように掃除する必要があったのだと思い直しました 感心したのは、1年生にしても6年生にしても、担任の先生方が子どもたちと真摯に向き合っていることです 6年生の担任で遠藤という男性の教師が出てきますが、生徒たちからは「厳しい」と言われています 遠藤先生はインタビューに「自分は教師に向いていないんじゃないか、と何度か思ったことがあります 子どもたちとの距離の取り方が非常に難しいです」と語っています。先生と言えども一人の人間ですから悩みもあります しかし、彼は学年の先生方たちの励ましで、その都度立ち直り、卒業生たちを無事に送り出します

また、1年生の担任の女性の教師は、女子生徒が新1年生を迎える「喜びの歌」でシンバルの担当になったものの上手く練習できず、指導の先生から叱責を受けて泣きじゃくると、そっと寄り添って励まします その結果、自信を持って上手に演奏出来るようになります こうした出来事を通して思うのは、学校の先生って何と大変なんだろう ということです 日本の学校教育が海外で高い評価を得ているのは、こうした真面目な先生方が普段から子どもたちに真摯に向き合い、「悪いことは悪い」と教え、「出来ない」ではなく、「頑張ってみる」ことの大切さを教えているからこそだと思います こんな大変な思いをしながら子どもたちの相手をしている先生方が、雑用に追われ、時間外労働に縛られているという現実を見ると、政府はもっと教育現場に人と資金を投入し、余裕のある教育を実現しなければならないのではないか、と思ってしまいます

この映画を観て、もう一つ思ったのは、日本では小学生の頃から「集団生活としての規律と秩序を身に着けている」と称賛される理由の一つは、制服がなく服装が自由である一方で、上履きや体操着は統一されていることが関係しているのではないか、ということです つまり、「自由なところ」と「集団で守るべきところ」が明確に区分され、守られているということです

この日は学校が春休みということもあってか、小学生連れの家族が映画を観ている姿がチラホラと見られました とても良いことだと思います

         

今日はこれを聴きに行きます とても楽しみです


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