名古屋と大阪を結ぶ関西本線は亀山駅を過ぎると旅情が漂ってくる。
鈴鹿山脈に向かって伸びるレールは伊賀と近江の国境を目指す。
東海道五十三次で47番目の宿場町として栄え、今なお往時の雰囲気が残されている関宿。
国の重要伝統建造物群保存地区にして日本の道百選に選定されている。
「関宿祇園夏まつり」を訪ねました。
最盛期には16基もの山車が有り、
横幕、見送り幕、提灯などを豪華に飾り、
笛太鼓で祭囃子を奏でながら、
情緒ある町並みを練り回した。
「関の山」(せきのやま)という言葉はここが語源となっている。
家並の軒先をかすめ人混みのなかを道一杯に巡行する様から「この上ない、精いっぱい、限度いっぱい」という意味で用いられる。
突然、山車の下山と上山部がメリーゴーランドのように回転した。
「舞台回し」とよばれるユニークな構造は「関の山」の特徴です。
目が回ったから今度は綱を曳きまーす。
♪坂は照る照る 鈴鹿は曇る あいの土山雨が降る~
「鈴鹿馬子唄」が聞こえる。 歌舞伎の演目にも登場する情緒豊かな調べだ。
山車が動き出した。
夜に備え旅籠ならではの蕎麦と山菜おこわで一服。
西日が街道筋を照らす頃、祭りの雰囲気は一段と熱を帯びてくる。
美しさに磨きをかけて、
暗くなるまで待って。
2018年7月 三重県亀山市
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