旅は大阪環状線の西九条駅から始まった。 新鋭323系電車で桜島線終点の桜島へ。
大阪湾岸には現在も8カ所で渡し船が運航されている。 天保山渡船は此花区桜島から対岸の港区天保山を結び、約3分のお手軽な船旅が楽しめる。
映画「男はつらいよ」では寅さんが連絡船や渡し船を利用する場面が度々登場する。 船の名が「桜」とは粋な計らいだ。
観光船とは違い無料で利用できるところが寅さん好み。 地域に密着した生活の足として欠かせない。
目の前を「サンタマリア」が横切って行った。
天保山は江戸時代に遊興地として整備され夏の遊船、冬の雪見と遊覧客で賑わい大阪随一の名所として発展する。
坂本龍馬とお龍が日本初のハネムーンに旅立った地でもある。
慶応4年に天保山沖で挙行された観艦式を明治天皇はこの場所から観閲された。
昭和の風情が懐かしい天保山渡船場より再開発著しい大阪の高層ビル群を望む。
寅さん、これからどこへ行くの? そうよな~ あの雲と相談して決めるよ。
正月は映画でも見るか。
2019年12月 大阪市港区、此花区