旅と祭りのフォトログ

さて、どちらへ行こう 風が吹く

東海庵

2018-01-29 22:13:04 | 京都散歩

 普段は非公開の塔頭寺院「東海庵」

 

 重厚な瓦屋根は城郭を思わせる。

 

 「妙心寺」塔頭寺院の中でも由緒ある妙心寺四派の一つ。

 

 「第52回・京の冬の旅・非公開文化財特別公開」の一環で5年ぶりに公開された「東海庵」

 

 庫裡の吹き抜け天井は江戸時代初期に建立されたもの。

 

 庫裡から書院への渡り廊下は広く、昔ながらの井戸が絶妙に配置されている。

 

 「一掃除二信心」修行僧はこの井戸水で廊下の拭き清掃を行なったのだろう。

 

底冷えの禅寺廊下。

 

書院南庭は七坪の空間に一直線に並ぶ大小7個の石と、波紋を描くような白砂が印象的な坪庭。

 

 一つの相にこだわらない無相。

 

 一処にとどまらない無住。

 

 一つの思いにかたよらない無念。

 

 禅の庭に向き合えば心は落ち着く。

 

 「東海庵」は趣の異なる三つの庭で知られる。

 

 書院西庭「東海一連の庭」は史跡名勝。

 

 自然石から切り出された一文字手水鉢が存在感を放つ。

 

 これほど質素な庭があっただろうか・・方丈南庭の枯山水庭園は「白露地の庭」とよばれている。

 

 築地塀に囲まれた庭面には一木一草も存在しない。

 

 余計なものを極限まで削った潔さ。

 

 世の中の多くのものは質素になればなるほど美しい。

2018年1月 京都市右京区

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郡上本染鯉のぼり寒ざらし 其の二

2018-01-25 22:02:45 | その他

郡上の清流を色鮮やかな鯉が泳ぐ。

 

鯉のぼりの寒ざらしは観光客向けのイベントにあらず。

 

岐阜を代表する伝統工芸品であり、

 

職人の手作業で幾つもの過程をへて完成に至る郡上八幡特産の染物です。

 

寒ざらしは重要な工程の一つであり、

 

郡上八幡の冬の風物詩となっている。

 

 染め上げた生地の糊を洗い落しながら、冷たい川の水に晒し、生地を引き締め色鮮やかにする作業。

 

 江戸時代から続く寒ざらしは子供たちの健やかな成長を願う行事でもあります。

 

 一昨年は皇太子ご夫妻もご覧になった郡上本染の水洗い作業。

 

 伝統を継承する渡辺染物店15代目・渡辺一吉氏。

 

 郡上八幡旧庁舎記念館の天井には立派な鯉のぼりが展示されておりました。

 

雨も降らぬに袖しぼる郡上の黄昏時、再訪は半年後かな・・・

2018年1月 岐阜県郡上市

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郡上本染鯉のぼり寒ざらし 其の一

2018-01-23 21:41:01 | その他

 大寒とは思えない穏やかな休日。

 

 郡上おどりの縁日踊会場にも近い八幡町島谷の地に渡辺染物店があります。

 

 郡上本染では市内を流れる吉田川の支流、小駄良川で寒ざらしが行われます。

 

 夏は子供たちの水遊び会場になる小駄良川。

 

 寅さん映画のワンシーンに登場しそうな露地、映画なら着物姿のマドンナが登場する場面だ。

 

 今回登場するのは古風なブラシとお玉。

 

 会場では多くのカメラマンが辛抱強く開始の時を待っております。

 

 カメラ女子の根性が凄い。

 

 川の中からの撮影には胴長靴が必須のようです。

 

究極の撮影スタイルに集まった多くのカメラマンも脱帽のようでした。

2018年1月岐阜県郡上市

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今宮戎神社十日戎2018 其の三

2018-01-20 21:44:27 | 関西紀行

三日間で100万人を超える参詣者で賑わう今宮戎神社。

 

宝恵駕行列では愛嬌を振りまいてくれた福むすめが帰ってまいりました。

 

ずらりと並んだ吉兆。

 

もちろん値札など付いておりません。

 

福むすめの笑顔に誘惑され、ついつい大盤振る舞いになることも・・・

 

べっぴんさんよ、景気よく十万両ほど付けといてくれ!!

 

こっちは百万両やで~

 

「つりは要らねえよ、えべっさんの賽銭にまわしてくれ」・・・とは寅さんの粋な啖呵。

   

真剣な表情で営業活動奉仕活動が始まった。 

 

領収証たのむわ~  神様から授与される吉兆にそんなもんあるか~  アホ!!

 

いいえ発行します。 領収証に相当する神納証をお渡ししております。 勘定科目は寄付金でよろしいかと思いますよ。

 

物見遊山気分で華やぐ境内を一巡り、こちらは南花街戎講のブース。

 

これぞ浪花の心意気。

 

オッチャン!! 毎度おおきに!!

 

 東海地方には存在しない十日戎・・・ 関西人を羨ましく思う。

2018年1月 大阪市浪速区

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今宮戎神社十日戎2018 其の二

2018-01-14 19:37:30 | 関西紀行

 ミナミの繁華街を宝恵駕行列が進む。

 

 起請文の矢を満載した鯛の練物。

 

 宝恵駕行列には所縁の深い芸妓衆がつづく。

 

 かつて隆盛を誇った大阪花街の心意気を想う。

 

 今度はミズえびすばし、ミスではなくミズですから。

 

 東の銀座、西の心斎橋と並び称される心斎橋筋商店街のトップレディ。

 

 ♪きっと来てねと 泣いていた 可愛いあの娘は うぶなのか~♪

 

 べっぴんさんよ! 宗右衛門町ブルースを知っているかな?

 

 行列の殿を務める福むすめ集団は往路の行事を終え、今宮戎神社の境内へ向かいます。

 

 福むすめの笑顔は素敵だが、三日間の奉仕活動は厳しいであろう。 

 

 帰路は福むすめメンバーが交代し今宮から心斎橋方面へ進みます。

 

 高島屋のエントランスでは福笹を授けた後に恒例の大阪締め。

 

 「打ーちまひょ」 パンパン 「もひとつせ」 パンパン 「祝おうて三度」 パパンパパン  粋なものです。

 

 元禄時代から続く伝統の宝恵駕行事、小雨模様の戎橋を渡り南地大和屋跡を目指す。

2018年1月 大阪市浪速区・中央区

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