三番山西町「攀鱗閣」の芸題は「鳥辺山恋譚」
作者は岡本綺堂、大正ロマン漂う恋愛至上主義の名作
将軍のお供で京に来て一年、菊地半九郎は祇園の遊女・お染と馴染む
「京の鶯を買いたいのよ」「その鶯を江戸に連れて行くのか」「籠から放してやればよいのじゃ」
坂田市之助と酒宴中に弟の物堅い源三郎が来て口論に
酔いも手伝って武士の意地から決着をつけることに
二人は四條河原で果し合いに
果し合いとは・・お考え直しくださいませ
半九郎は源三郎を斬ってしまう
切腹しようとする半九郎をお染が止め
ひとり来て ふたり連れ立つ極楽の 清水寺の鐘の音
水面に月の光がきらめく四條河原の暗がりに
濁りに沈んで濁りに染まぬ
清いおとめと恋をして
祇園の三味線も
色酒に遊ぶ喧噪も
過ぎし日を 初めて逢うた あの日を思い出す
ここが芝居の見せ場、泣かせどころ
僕たちの芝居は明るく締めよう
ありがとうございました!!
2022年5月 岐阜県垂井町