新聞報道によれば二日間で30万人を超える観光客が訪れたそうだ。
曳山のことを犬山では「車山」と表記して「やま」と言い慣わされている。
車山を曳く者は「手子」と呼ばれている。
「祭り力」という言葉があるならば、
その言葉を具現化してくれるのが手子の心意気だ。
5トンを超える車山を手子頭の号令一下、一気呵成に担ぎ上げ、
そのまま前後に車山の方向を変え、さらに担ぎ上げたまま後ろづさりに曳く。
これが「ドンデン」と呼ばれる手子の見せ場。
曳山祭りの多くは綱を持った大勢の曳手が参加する形態であるが、
「犬山祭」の祭り力は30人にも満たない精鋭の手子に委ねられる。
昔は近隣の村から力自慢が町内ごとに契約を結び揃えられた。
現在も「犬山祭」に魅せられた若者が祭り力を見せつけてくれる。
見せ場を終えた後の一杯は最高なのである。
2016年4月 愛知県犬山市