雨にむせび泣く胡弓の音
胡弓奏者・若林美智子さんの粋な夜流し姿。
二日目も三日目も、夜が更けると雨が降る。
紅の浴衣が美しい下新町支部、八幡社の舞台で見たかった。
「手っ甲脚絆に 紅緒の襷 可愛いやな早乙女 オワラ風の盆」
鏡町のおたや階段下で踊る東新町支部の少女、愛らしい早乙女姿が絵になる。
地方なしで踊る鏡町支部の青年団、諏訪町で撮った数少ない一枚。
雨が降れば踊れない、降らなければ踊る、おわらの習わしは潔い。
雨が降らないうちに、できる限り坂の町を歩こう。
風情ある老舗造り酒屋を背景に西町支部の踊りが始まった。
美しい所作だ。
三味線にとって湿気は大敵、年間を通して自分の手が届く場所に置き時々弾いてやるのが肝要とのこと。 カメラの管理と同じだね。
八尾時雨の諏訪町通り。
夜が明けると雨は止んだ、福島支部青年団による見送りのおわらが始まる。
JR越中八尾駅で高山線の上下始発列車を見送る恒例行事。
雨上がりのホームに藤色の浴衣姿が爽やかだ。
2015年9月 富山県富山市八尾町