近畿地方の古墳巡り!

歴史シリーズ、第九話「近畿地方の古墳巡り」を紹介する。特に奈良盆地・河内平野の巨大古墳・天皇陵の謎などを取上げる。

静岡県沼津市の井田松江古墳群とは!

2012年08月03日 | 歴史
ここからは、我が地元の静岡県沼津市及びその周辺の古墳群を紹介します。

井田松江(スンゴウ)古墳群は、沼津市井田松江にあり、横穴式石室のある円墳で、昭和29年以降、松江山で29基、丸塚で4基の円墳が検出された。

井田の地形は、急な山に囲まれた狭い土地だが、気候温暖の地で淡水にも恵まれ、叉駿河湾の海の幸にも恵まれて早くから豊かな生活をしていたらしい。

本古墳群は、西伊豆の切り立った岬の狭い尾根上に位置する群集墳墓で、見晴らしの良い場所に造られ、駿河湾の向こうには富士山や清水方面の海岸線が望める。

古墳を造った当時としては、重労働を伴う作業であったと思われる。





写真は、沼津市井田集落の海岸線から望む富士山とほぼ同じスポットの“煌きの丘”から見上げる富士山の夜景で、伊豆半島西海岸ならではの素晴らしい富士山が望める。

本古墳の場所は、伊豆半島の西側、戸田から大瀬崎に向かって、県道17号線を北上すると井田の手前の小さい岬に“煌きの丘”という景観施設があり、そこの見晴台から階段でさがった場所に古墳群が所在する。

ここ戸田(ヘタ)村の「井田地区」は、写真の通り、美しい日本の代表的景観として、全国的に認められていると云う。





写真は、駿河湾に面した井田松江古墳群及び18号墳の石室内部。

古墳時代後期(1300~1400年前)のものと推定され、今までに7号墳・9号墳・18号墳・21号墳が発掘調査された。

7号墳からは、金環・丸玉・管玉・ナツメ玉・切子玉・ガラス小玉・鉄鏃・馬具・須恵器・人骨などが出土した。

18号墳は、大きな横穴式石室で、奥行約8m・幅約1.5mあり、また奥には大小2つの石棺が置かれてあった。

18号墳の出土品は装身具・金環・玉類・武器(直刀・刀子・鉄鏃)などであったが、特記すべき点は銅釧(腕輪)が4個も出土したこと。

21号墳は、組み合わせ式箱形石棺が露出しており、石棺の中から玉類が出土した。出土品の大部分は現地造船郷土資料博物館に収蔵されているそうで、18号墳は発掘同時の状態で見学できると云う。

本古墳は静岡県指定史跡で、井田集落から県道を南に少し登ったところにあり、県道沿いにある前述の、“煌めきの丘公園”から見学コースが整備されている。

現状で23基の古墳が見つかっており、うち17基が保存されている。

ほとんどが横穴式石室をもつ円墳で、18号墳のみ石室が公開されていると云う。

沼津市井田は、山間の静かな海岸で、毎年行われる水質調査では常に上位をキープ。砂浜はないが、透明度が高いためダイビングやシュノーケルには最適なポイントらしい。







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