近畿地方の古墳巡り!

歴史シリーズ、第九話「近畿地方の古墳巡り」を紹介する。特に奈良盆地・河内平野の巨大古墳・天皇陵の謎などを取上げる。

縄文人の謎・ロマン “ヒスイ製大珠”とは!

2007年10月24日 | 歴史
“ヒスイ製大珠”は、縄文中期から後期の文化を色濃く反映している、呪術用・祭事用具として使われ、呪術や祭祀を司る呪術者・祭祀者などシャーマン的存在が使っていたと考えられている。
以下、大変珍奇で、貴重なヒスイ製大珠を紹介する。













写真は上から、山形県大石田町出土のヒスイ製大珠、新潟県内出土の糸魚川産ヒスイ大珠、千葉県市原市の“草刈遺跡”から出土したヒスイ製大珠、富山県朝日町の“境A遺跡”から出土したヒスイ製大珠、函館市浜町遺跡出土の糸魚川産ヒスイ大珠及び青森県黒石市出土の黒色ヒスイ大珠。

写真のように、ヒスイ製大珠には色々な形があるが、“鰹節形大珠”が有名で、名前の通り細長い鰹節の形をしており、10cm以上の大型は見栄えがあり、不思議な事に孔は真中より上に空けられている。

ヒスイ製大珠は、中部地方・北関東・東北地方一円に分布しているが、出土数が少ないことから、個人的所有物と云うよりも集団全体に関係する貴重品であったと見られる。

ということからも、集団の中で社会的に認知された者が装着していたか、又は使っていたと考えられる。

孔が空けられていることから、一般的には紐を通してペンダントとして、使われていたものと想像されるが、大型で重さもあることから、首飾り・腰飾りに使われたかもしれない。

色調は、ヒスイの本領と云うべき明緑色、乳白色や黒光りしたものなどが出土しているだけに、ヒスイ大珠は鮮やかな明緑色だけに特別な価値が置かれていたのではなく、“ヒスイブランド”が全般に求められたとも云える。

ヒスイが持つ独特の神秘的エネルギーに注目していたと思われる。
それにしても、写真の通り、エメラルドグリーンの彩りは、神秘的な彩色を持っている。

大珠はヒスイ製でなければならず、ヒスイに特別な価値、抽象的・観念的な価値評価を置くほど、権威の象徴を意味していたかもしれない。

新潟県の姫川で採れるヒスイが、縄文時代の日本列島各地へ供給されていたことは、ヒスイのような非実用的なものまでが、交易対象として重要な位置を占めていたことになる。

姫川周辺の縄文人は、ヒスイの配給権を独占し、縄文社会の中に自らの揺るぎない地位を確立していたと云える。



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