<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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かつてエミー賞を受賞して、今や世界中のテレビドラマや映画の編集に用いられている動画編集ソフト、アップル社の「Final Cut」シリーズ。

アップル社の発表によると最新版の「Final Cut Pro X」は64ビット完全対応で、価格はたったの35000円。
この低価格は一体何を意味するのか。
アップルの戦略に注目が集まる。

先日、近々リリースされる最新の「Mac OS LION」の価格がたったの2600円であることに驚いた人も多いだろう。
私も驚いた。
長年マックユーザーを続けてきたが、これほど衝撃の走った価格はなかった。
20年以上も以前にアシストという会社がロータス1-2-3そっくりの「アシストカルク」という製品を数千円代で発売してきた時も驚いたが、今度のOSがずば抜けて安いことには到底及ばなかった。

それに加えて今回はプロ用ビデオ編集ソフトがたったの35000円。
凄い特殊効果や合成ができるMOTIONがたったの5000円台。

これでは10万円以上もする古い「FINAL CUT PRO」はまず売れることはなくなり、それと関連しえadobeのPremiereなんかはもっと売れなくなるだろう。
ユーザは今後設備にもっともっとお金をかけることができるようになり、この手の製作環境は劇的な変化をするに違いない。

デジタルカメラはプロカメラマンとアマチュアカメラマンの差を縮めたが、本格動画編集ソフトもまた、プロとアマの差を縮めるはず。
すでに放送免許がなくてもハイビジョンの放送を誰もが始めることができる環境も整い、地上波のバラエティショーよりも、Youtubeのコンテンツのほうが面白い、という時代に入ってしまった。

こういう高度な製作向けソフトウェアの劇的な価格低下は、クラウドを見据えたメディア環境の雪崩のような変化の序章なのかもわからない。

それにしても、これだけのハイテクが技術アップと反比例して価格ダウンをしても、ハサミを持って8mmフィルムをチョッキンチョッキンと切手は洗濯バサミでカットナンバーのメモと一緒に吊るしては、テープで繋いだ超アナログ編集の頃が懐かしいのは、私が歳をくってしまったからか。
謎である。

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