<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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この事件はどういうわけか新聞などでほとんど報道されていない。
私が事件を知ったのも、たった一回放送されたNHKのニュースを聴いたというカミさんからの伝聞からであった。
で、その事件とはなんのことかと言うならば、

「南海電鉄のIC交通カードの基幹であるミナピタカードのクレジットカードナンバーが2万件以上も流出してしまった」
という事件なのだ。

いや、事件ではあるまい。
少なくとも南海電鉄にとっては。
彼らにとっては事故や失敗、若しくは単純ミスに分類される事象なのだろう。
でもユーザーからしてはたまったものではない「事件」なのだ。

どのような事件かというと次の通りだ。

大阪難波にある南海電鉄経営の「なんばパークス」および「なんばCITY」のクレジットカードの顧客に対してカード統合案内のDMを送る際にハガキの宛名面にその顧客のクレジットカードナンバー16桁をすべて印刷して投函してしまったのだというのだ。
ちなみにそのハガキの現物がカミさんの元へも届いていたのだが、確かに16桁の番号が正しく、しかもわかりやすく、カミさんの名前のすぐ下に印字されていた。
これはどういうことか。
カミさんの名前とクレジット番号が正確に照合でき、セキュリティのゆるい店舗ではお買い物ができてしまうのではないか、と思えるハガキなのである。
しかも、このハガキが送られてきたのはカミさんだけではなく、カードを利用する21,873人のユーザーに送られているというのだ。

そもそも個人情報保護法にも何らかの抵触をする事件ではないかと思えるのだが、南海電鉄の反応はラッシュ時の急行のように鈍い。
いや、鈍いというようりも、他人事なのだ。

ミナピタカードのサイトを開いてみると、
「ダイレクトメールへのクレジットカード番号の記載について(お詫び)」
の表示があり、クリックすると南海電気鉄道株式会社名で事の次第を伝えるPDF文書が開く。
そこには発生した日付や件数、状況などが書かれている。
だが、原因についてはあたかも単純ミスのように書かれているのに加えて、自社のチェック構造がどうなっているのかの説明は一切なされていない。

しかも肝心のお客様への対応は、
「カード番号及びお名前だけでは第三者による利用は困難であり、またクレジットカード会社の監視システムにて不正利用防止のための管理強化や....いただいております。」
となっている。

これはどういうことかと要約すると、

その1、そんな情報など役にも何にも立たないので私は関係ありません。
その2、監視は南海電鉄ではなくクレジトカードの会社の仕事。

と受け取ることができて、まったくの他人事であることが認識できるのである。

ということで南海沿線に居を構えている私としては、いっそのこと今後は阪急のパソナカードとスタシアPiTaPaカードに変更したほうがよほど安全ではないかと思案しているところだ。
地域的には関係ないけど。

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