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「葛飾北斎はサーファーやったんちゃうん?」

やっとのことで時間ができたので大阪市立美術館で開催されている「北斎展」を訪れてきた。
冒頭の一言は、順路も後半、北斎の大阪に於ける弟子たちの浮世絵を展示しているコーナーを過ぎたあたりで私の耳元で強くささやいたカミさんの一言だ。

確かに北斎画は水に関わる動きの表現が他の日本がを圧倒している。
代表的な「富嶽三十六景 神奈川沖波裏」はもちろんのこと、他の作品でも水の表現は秀逸で、しかも構図としてローアングルが少なくなく、
「どう考えても水面近くから見た景色」
ということで、
「北斎はサーファーだったんじゃないか」
という仮説が生まれきたのだった。

この展覧会は会期も残すところあと2週間となっており、Facebookで他の人が行ってきた話を読んでいると随分と混雑しているというよなことを言っていたので、早朝いちばんに出かけることにした。
正直、最近は美術館に行く時間もなく、久しぶりのアート鑑賞で、しかも題材が大好きな北斎ということもあって期待感がもりもり盛り上がりなのであった。

今年は葛飾北斎が来阪してから200年ということを記念した展覧会なのであったが、江戸で活躍した人気画家北斎が、大阪への2度の訪問で上方の絵師たちに及ぼした影響が大きなものであったことを改めて理解するいい機会になった。
大阪はパワーダウンしながら今もそうだが、江戸と二分する出版産業の盛んな街。
しかも芝居などのエンタテーメントが当時は江戸よりも華やかだったことから役者絵に及ぼした影響がかなりあったことも面白い。

北斎は大阪ではどこに宿泊したんだろう...。
どこで教えたのだろう.....。
道頓堀の芝居や料理屋を見て食べ歩きしたのかな....。

なんて想像するだけでワクワク感がいっぱいだ。
相も変わらぬ北斎漫画の楽しさや、あまりに現代っぽい絵本の数々。
江戸時代が今の時代と途切れること無く、シームレスでつながっていることを肌で感じ取ることができるのが楽しい。

北斎に限らず幕末の絵師たちがヨーロッパ印象派の画家達に強い影響を及ぼしていたことは周知のことだが、日本国内でも意気盛んに影響しあっていた様が、これまたリアリティいっぱいに広がっていた。

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