<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
宇宙エンタメ前哨基地



駅の書店で平積みされている雑誌を眺めているとエルマガジンが目に飛び込んできた。

「ベスト・オブ・エルマガジン」

白いバックにそれだけが書かれたエルマガジンの今月号は何やら意味深。
もしや。
と思って手に取ってページをめくると最終ページにお知らせが。

「休刊のお知らせ」。

正直、かなりのショックを受けてしまったのだった。

エルマガジンに最初に触れたのは1980年代初頭。
大学生になった頃のことだった。
当時、タウン情報誌はエルマガジン以外にもいくつかあり、さすがにプレイガイドジャーナルはすでに休刊していたが「Q」なんて雑誌もあったりしてインターネットの無い時代の貴重な街の情報源になっていた。
映画の割引券もついていたり、美術館情報なんかはエルマガジンの情報を元にあちこち足を向けたものだった。

大学3年生の時に、当時、自分自身がスタッフを務めていたとあるSFテレビ番組のファンクラブがエルマガジンに取り上げられることになった。
そのきっかけは何であったのか今になっては思い出すことができないが、大阪市内でエルマガジンの記者さんに面会し、クラブの活動や歴史について説明したように記憶する。
「アルバイト学生みたいな記者やな」
と感じたフリーライターと思われる記者さんは、私たちへのインタビューを2ページにまとめて掲載してくれた。

その掲載号は、今も押し入れの何処かに段ボール箱に詰められ他の雑誌類と共に眠っている筈だ。

大学を卒業し、仕事が忙しくなるとエルマガジンも買わなくなり、30代になると対象年齢から外れたこともあり、エルマガの記事よりも同じ出版社が発行している「ミーツ・リジョナル」の方を買い求めることが増えた。
40代の今になってはエルマガジンはまったく違う世代の雑誌に変わってしまっていた。
それでもたまに買っては今の「関西」の流行をチェックするためのツールではあり続けていたのだった。

紙面のデザインを変えたり、内容をおしゃれにしたり、様々な試みを繰り返したと思われるエルマガジン。
インターネットが普及して雑誌が売れないという昨今。
よくぞここまで持ちこたえてくれたものだ。

大阪の雑誌「エルマガジン」。
関西の文化が今またひとつ変化をしようとしているのかもわからない。

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