<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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昨日、忘年会から帰宅したところカミさんが縫い物をしながら一心にテレビを観ていた。
何か新手のバラエティでもやっているのかと思ったら、ディズニーの「ライオン・キング」が放送されていたのだ。

「お。いんちきジャングル大帝か」

という私の一言は無視された。
著作権で揉めた話などどうでもよろしく、要は面白ければそれでいいのか、判断に苦しむところだが、聞き捨てならなかったのは、

「この映画、アニメ版と違って実写やねん」

の一言であった。
実写でライオンやマントヒヒが喋ったりするのか。
ペリカンが演技をするのか。

昔、わんぱくフィリッパーや名犬ラッシー、ミスターエドなど、イルカや犬や馬が演技をするテレビ番組が無くはなかったが、人間のように演技するものはひとつもなかった。
動物は動物。
カメラワークとそれなりに見える調教師の動きのつなぎ合わせで物語が成り立っていたのだ。

昨日見たのは明らかにCGアニメ。
実写とは言えない。

ここ数年、CGのクオリティが目を瞠るほど高くなっている。
現実と虚実の見分けがつかない。
それだけ多くのデータをPCが処理できるようになったことが背景にあるのだろうが、中でも動物の描写は「不気味の谷」が小さいからか、かなり以前からCGによる描写がなされていた。

このCG映像を実写というカミさんはもしかするとボケたか。
と疑ってみたころ、多くの映画関連サイトで、

「金曜夜放送のライオン・キング実写版」

と謳っていることが判明。
世の中何をもって実写というのかアニメというのか判断がつかなくなってきているらしい。

そういえば、ジャック・ブラックが出演したキング・コングではすでにCGでゴリラのデカイのが不通に演技していたものだ。
ジュラシックパークのように実物を誰も観たことのない恐竜のようなものなら、多少の嘘があっても騙されることはないが、キングコングの描写には目を疑うリアルさがあったのだった。

今回のライオン・キングはそれと同様。

先が読めるストーリー展開よりも、実写と見紛うCGを実写と呼ぶ時代が来ているのではないか。
そのことが結構ショックな映画なのであった。


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