<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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「わたい3歳の時から飲んどりましたんや」
と飲酒を始めた年齢をテレビで告白したのは六代目笑福亭松鶴。
仁鶴や鶴瓶の師匠で破天荒なキャラクターで人気があった。
告白したのは桂枝雀の枝雀寄席に出演した時で、聞いたお客さんはドン引きなどせず爆笑が起こったのは言うまでもない。
同じ頃、阪神タイガースの背番号16岡田彰布選手が女を連れてホテルに入ったところ、その女は男だった、という噂が飛び交い、これまた大爆笑。
当時すでに岡田選手は奥さんもいて、とうぜんホテルに連れてはいろうとしたのはフーゾクの女性だったのかもしれないが、スキャンダルになるどころか笑い話になった。
お笑い芸人(岡田がお笑いかどうかは判断に苦しむ)はそういう世間で言うところの「スキャンダル」な話が目白押しで、そういう話もない芸人は人気もいまいち。
話題に上ることも少なくなく、スキャンダルで非難されても、それが1つの経験になってより大物の芸人に進化していくというのが昭和までの芸能人の姿であったような気がするのだ。
だから人権問題も、宗教問題もエゲツナイものでないかぎりモラル逸脱は関係なかった。
なぜなら「芸能界」だから。

芸人の色ごとは肥やしのうち。

大企業のコンプライアンスよろしく、その芸能人は人格が優れていて浮気もしなければ不倫もしない。女を買うこともなければ交通違反さえしない。
法律およびモラル遵守。
そんな聖人みたいな人が芸事の世界で行きていけるはずは無い。
あの世界は一般と異なるから魅力があるわけで、市井の一般人と同じならなんの価値もないかもしれない。
それが芸事で生きる人々の世界ではないだろうか。
スキャンダルがあるとそれを飯の種にと一般のメディアまでが大騒ぎするのはあまりに幼稚だ。

で、なんのことを言っているのかというとベッキーのスキャンダル。
これまでスキャンダルもなしに31歳になるまで順中満帆のタレントだったベッキー。
とりわけ優れた喋くりができるわけでもなし、歌がとびきり上手いわけでもないが上手に業界を渡ってきたハーフの女性タレントが妻子持ちの男と不倫をした。
それがどうした?
男も芸能人ではないかいな。

芸能人というのは因果な商売でプライベートも売り物。
そのプライベートをどう見せるかも腕の見せどころだ。
そういう意味で彼女の今回のスキャンダルは粋でも美しいことでもなく、その反対。
CMをキャンセルされて賠償金がいくらいくらという、下世話な話が先行して、夢を占いことこれまた芸能界らしくなく粋ではない。

たぶん今回の騒ぎは「笑えない」ネタなのが一番の問題であるに違いないのだ。


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