<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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「おいしくしたい。ただそれだけ」

最初の一言でおそらく95%ぐらいの関西人はひっくりがえって、たぶん緑茶買うなら「おーいお茶」になってしまうだろう。
で、なんのことかというと伊右衛門のCM。

伊右衛門といえばサントリーの緑茶。
サントリーといえば本社は大阪。
つまり関西の企業だが、その関西の企業が展開する緑茶のCMで「えせ京都弁」が使われている。

これって結構大きな驚きなのだ。

出演は本木雅弘と永野芽郁。
両者とも東京都出身。
永野芽郁の実力は知らないが本木雅弘は演技力では定評がある。

そのこの二人が向かい合ってお茶を飲み、話している。
そのイントネーション、言葉遣いがすべておかしい。
もしかして、このへんちょこりんな京都弁を語らせることで視聴者に印象付けを図っているのか。
制作者側の意図はよくわからないが、これを見させられる関西人はどのように感じているのか。

サントリーのスタッフはわからないのだろうか。
それとも「売れたらええねん」というような思想なのだろうか。

二代目社長だった故佐治敬三氏が見たら腰を抜かしそうなその演出。
「企業は文化に貢献する」という思想そのものがこの会社から失われつつあるのではないかと疑ってしまうものがある、嫌なCMだ。

真面目に下手くそをすると、こういうCMになるという代表選手みたいで、まだ放送されているところを見ると、地上波はあまり見ない時代だけに誰も指摘しないのかもしれない。


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