<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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関西空港の外国人利用者数が来年は成田空港を上回る勢いらしい。

昼間、関西空港から大阪市内に向かう南海電車の急行やJRの快速電車はとびきり巨大なスーツケースを引きずった外国人旅行客で混雑している。
途中駅から座ることが困難なのは言うまでもなく、加えて少々車内が喧しいというおまけまでついてる。
理由は簡単で中国人、韓国人が嫌いなはずの我が国大挙押し寄せ観光という名のもとに大騒動しているからだ。
おかげで台湾からの観光客は、
「中国人と一緒にされてはたまらない」
と無口になっているという。
気の毒な話ではある。

この外国人観光客の劇的増加で迷惑をしているのは何も台湾人だけではない。
当の日本人も迷惑しているのだ。
外国人が増えているからかどうかはわからないがここ数回、飛行機に乗るのにチェックインをしてから検査場を抜けるまで45分もかかってしまうことがあり非常に困惑していることろなのだ。
普段、ANAを利用するのであればチェックインそのものがカードかスマホで即実行。
非常に便利なのだが、これがピーチとなると話は難しくなる。

ここんところ二週間に一度の割合で仙台へ出張している。
仙台に新しいオフィスを借りることになったので、その手続やらなんやらでバタバタしているのだ。
もちろん私が借りるのではなく、私の会社が借りるのだが、そこで業務をするのは私ではない。
今の仙台の事務所に勤務しているもののうち、何人かがそこを拠点とすることになっている。
仙台に転勤という意味ではないので念のため。
おかげで東京に加えて仙台を含めて行き来することになった。
これはかなり疲れる出張の連続となっている。

例えば、先日などは一日のうちに関空から仙台に入って午前中に用件を済ませ、牛タン定食も食わずに東北新幹線で東京へ移動して上野で大して美味しくもない中華を食べてまた打ち合わせ。
それが終わって、新橋で一杯飲んでから羽田空港から関空へ戻って来るという、まあ一見忙しそうに見えるが、実は無駄の固まりのような動きをしていたりしたのだ。
従って疲れが非常にたまりやすい。
その原因が飛行機の移動。
さらに絞り込むとLCCピーチでの移動が問題なのだ。
「ANAかJAL乗ればいいじゃない」
と言うなかれ。
うちのような中小企業は経費を節減することを美徳と心得ている総務担当者なんかがいたりするので出張族は苦労することになる。

そもそもピーチが就航した頃は私もお上りさんなので、
「LCCって思ったより乗り心地がええやん」
と思っていた。
ところがこれに何回も乗っていると流石に疲れてくる。
座席は乗合バス並の狭さで身動きできない。
ドリンクサービスもなく、何か飲みたいと思ったら有料で買わなければならない。
しかし、買ってもいいと思っても買うことができる人は通路側に座っている人に限られ、窓際に座っていると通路側の2人に気兼ねして買うことがなかなか難しい。
客室乗務員の質は上下かなり開きがある。
とりわけアナウンスに特徴があり、ある人は関西弁丸出しだし、ある人は英語のアナウンスの時にメチャクチャな速さで、しかも日本人訛りのガクガクした英語で話すので聞いていてイライラしてくることもすくなくない。
運賃相応だから仕方がないと諦めるしか無いのだ。

やはり空の旅はANAかスターフライヤーなのだ。

実はこの仙台行きに乗るのが大変なのだ。
朝の仙台行きは関西空港を7:10に出発する。
このため空港には6:00には到着しておく必要があり、畢竟電車は初発に乗ることになる。
夏はまだいいのだが、冬は寒く、駐輪場も開いていないので哀しい気分で自宅を出発することになる。
ところが先述したように関西空港は24時間空港ととしていっちょ前に機能しているために、初発の関空行きはすでに混雑していてたいてい座れない。
空港駅に着いてもまだここからバスに乗らなければならない。
ピーチの出発はターミナル2からなので駅からはバスで移動することになる。

問題はターミナル2に着いてからだ。
倉庫のようなターミナル2に到着するとピーチは自分でチェックインをしなければならない。
国内線は8台並んだパソコンの前で自分の予約ナンバーをインプットするか、チケットをバーコードで読み込まなかればならない。
「スプレーなどの危険物は持ってませんか?」
などのアンケートに答えるとレシート上のチケットが発行される。
ここで運命の分かれ道。
もし荷物を預ける場合は検査場を抜けるまで45分。
荷物を預けなければ、運が良ければ5分ほどで抜けることができる。

しかし朝のピーチは厳しい。

仙台だけではなく、鹿児島、成田、石垣、那覇、新千歳など東西南北に向かって一斉に出発するためお客の方も一斉に集まっており、大混雑となっている。
手荷物預けの検査器械は2台しかない。
その先のカウンターは3つだけ。
スムーズなANAがエコノミーでもプレミアムクラスに思えてくるのはこの瞬間だ。
各方面を順に呼ぶため、異常に時間を要することになる。
ここを通過するのに20~30分。
やっとのことで預けたら、今度は検査場前で長蛇の列。
並ぶものの一向に前へ進む気配がないまま15分ほど経過すると、

「仙台へ出発の方はいませんか~~~~?」

とスタッフが呼びにくる。
まもなく搭乗が始まる時間になるので優先的に検査場へ導いてくれるというのだ。
そういうことなら最初からそうせんかい!
と叫びたくなるのをグッと我慢して指示される検査場へと向かう。

結局1時間も前に空港に到着しながらロビーでゆっくりと寛ぐこともできずに飛行機に乗り込むことになる。
というのが仙台出張の苦行なのである。

検査場を抜けるまで45分。
LCCは見えない時間をロスするエアラインなのだ。

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