宮城まり子の「吉行淳之介展」にかけた思いの熱さに心から打たれる
吉備路文学館で開催中の「宮城まり子が選ぶ吉行淳之介作品展」の関連企画として講演会が、昨日開催され参加させてもらった。定員の80名を大幅に超える人たちが参加していた。
今日の講演会の第一部は、「吉行淳之介の文学を語る」と題してのノートルダム清心女子大学綾目教授のご講演。そして第二部は、「宮城まり子が語る吉行淳之介」だ。
綾目教授のご講演は、とてもていねいなレジュメも用意されており、久しぶりに講義を聴いた、そんな感じで新鮮かつ魅力的だった。「性を不可思議なものとして探求し続けたのは、吉行淳之介が少年の心を持ち続けたから」と語られ、宮城まり子も「性は書いたが、セックスは書かなかった」と語った。また吉行淳之介は、軍国主義にはなびかなかったとも語られた。
それにしても、今回の企画で宮城まり子が吉備路文学館に来るのは何日目だろうか。土・日はほとんど岡山にいると言っていい。会期末の7月21日~8月1日までは全て来館するとのことだ
そして、7月26日の月曜日は、本来は吉備路文学館は休館日だが、吉行淳之介の17回忌の命日に当たるためオープンするとのことだ。そしてこの日には宮城まり子もお話しをし、「ねむの木子どもたちコンサート」も予定している。
まさに宮城まり子の今回の展覧会にかけた熱意に心打たれる。一人でも多くの方が、吉備路文学館の「吉行淳之介作品展」(会期は8月1日まで)に来館され吉行作品とその世界に出会われるよう、私からもお願いする。