映画「ただいま」を観た、人間が生きるのは厳しくもあり楽しくもある
長編ドキュメンタリー映画「ただいま それぞれの居場所」を観た。2000年4月1日に施行された介護保険。10年が経過した中で、「現在の介護サービスの在り方にジレンマを感じ、自ら理想とする介護を実現させようと施設・事業所を立ち上げはじめた人びとがいます。」(映画パンフットより)
この映画には、介護事業所「優人」、ケア付き福祉施設「元気な亀さん」、宅老所「いしいさん家(ち)」、そして宅老所「井戸端げんき」の4施設・事業所の利用者や職員が登場する。利用者も職員もみんな厳しい状況にあり、ある意味闘っている感じだ。しかし、その人達のお顔はみんな美しい。
私も介護事業所の監査をさせていただいている身であり、介護現場のご苦労は理解しているつもりであった。しかしこの映画を観て、その困難さを十分理解できていたかと反省させられた。ここに登場している事業者や職員の方々は、実にしっかりと利用者の方々と向かい合っておられる。ご家族も大変な困難に直面しつつも、病気・障がいに苦しむ家族と向かい合って奮闘している。
とても素晴らしい映画だった。前半はどうなることだろうと思ったが、解決はないのだが、後半はずいぶんと励まされ希望に満ちていた。無理して観てよかったと思った映画だ。
そしてまた、こうした映画を上映してくれる「シネマクレール」に、またまた感謝した。「シネマクレール」があればこそ、こうした映画が観られる。感謝の意を捧げつつ、一本でも多く観ることで支えていきたいものだ。