地底人の独り言

いつまでもみずみずしい感性を持ち続けて生きたいと願いつつ、日々の思いや暮らしを綴っていきます

坪田譲治文学賞

2011年02月27日 | 読書
 


昨日の坪田譲治文学賞贈呈式、今年もサインとツーショット写真をお願いした

 昨日は「第26回坪田譲治文学賞」の贈呈式が開催され、私も毎年楽しみにしていて参加させていただいた。私は幸せにも、その坪田譲治文学賞を仕事で担当させていただいた時期があり、その選考委員会に事務局として同席させていただく幸運もあった。

 さて今年の受賞作は、佐川光晴著『おれのおばさん』(集英社刊)だ。著者はこれまで新潮新人賞や野間文芸新人賞を受賞し、芥川賞の候補にも5回もなっている実績のある方だ。「ウィキペディア」には、以下のように書かれている。

 〔2000年「生活の設計」で第32回新潮新人賞を受賞して小説家デビュー。2001年単行本『生活の設計』で第14回三島賞候補。「ジャムの空壜」で第125回芥川賞候補。2002年「縮んだ愛」で第127回芥川賞候補、単行本『縮んだ愛』で第24回野間文芸新人賞受賞。2004年「弔いのあと」で第131回芥川賞候補。2006年「銀色の翼」で第134回芥川賞候補。2007年「家族の肖像」で第136回芥川賞候補。2011年『おれのおばさん』で坪田譲治文学賞受賞〕

 「坪田譲治文学賞」は、「大人も子どもも共有できる世界」を描いた優れた作品に贈られるが、次なる飛躍の賞としての位置も獲得している。受賞作家の中から、芥川賞や直木賞を受賞されている方が少なくないからだ。佐川さんも、今回の受賞で弾みがつき、今度こそ芥川賞の受賞をと期待している。

 
 

 さて昨日は「贈呈式」後に、記念行事として今回から選考委員にご就任いただいた文芸評論家・川村湊さん、第10回坪田譲治文学賞受賞者である作家の森詠さんと、そして今回の受賞者・佐川光晴さんを加えた「トークショー」が開催された。

 この「トークショー」での佐川さんは、私が作家に抱くイメージとは違いスポーツ界系ののりであった。とても饒舌に語ってくれ、佐川光晴ワールドがよく理解できた。

 この「トークショー」の中で、佐川さんは、今回の受賞作『おれのおばさん』の作者を投影したと思われる主人公陽介の友人である卓也、そして私が作中でとても興味のあった北大医学部を中退し、好きな男生との劇団にのめり込んだ後藤恵子の2人について、各々別の作品に仕立て上げていて、今年の秋にも出版されると聞いた。とても楽しみで、少しだけワクワクしている。

 そして昨日は、いつものようにミーハーをして、佐川さんにサインや記念写真もお願いし、かついつも「坪田賞」の贈呈式では素敵な司会をしていただいている森田恵子さんとのツーショットもお願いした。そろそろ、こうしたミーハーも卒業しなければと思っている。

 


 ところで「岡山市文学賞」は、「坪田譲治文学賞」と「しみんのどうわ賞」の二つを贈っている。昨日は、「しみんのどうわ賞」の贈呈もあった。参加者には、全員「しみんのどうわ賞」の入選作品集が配付された。小・中学生の部と一般の部の二部門での贈呈もあった。

 ともあれ、昨日はとても素敵な時間を過ごすことができた。ただ、参加者が少しだけ少ないことが気になった。是非とも来年もたくさんの参加で、この「坪田譲治文学賞」を盛り上げて欲しいと願う。そして同時に、市民みんなの力で、「岡山市を童話のまち」として、育てていけたらとも思う。

 
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