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教職員「精神疾患で休職」が過去最多の6539人、学校と企業の決定的な違い

2024-01-22 04:00:00 | 気になる 学校の問題

 「心を病んでいる人」はもっと多い可能性も
 ここ数年、年間5000人台で推移していた教職員の精神疾患による休職者数が、ついに6000人を超えた。学校現場の休職者数が高止まりしたまま、なかなか改善に至らないのはなぜなのか。

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怒 logo そんな記事が東洋経済オンラインに出ていた。

 ここ数年の見せかけ「働き方改革」に隠されていたのか、深刻さは増すばかりである。
 この問題について過去幾度となく取り上げてきた。目に見えて顕在化したのは、改革・改善ではなく、そのような職場を選ぶ人が顕著に減少しているという、目も当てられない状況である。

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 「令和4年度公立学校教職員の人事行政状況調査について」(文部科学省ウェブサイトより)
 1 人事行政状況調査
 (1) 精神疾患による病気休職者等数
 〇教育職員の精神疾患による病気休職者数は、6,539人(全教育職員数の0.71%)で、令和3年度(5,897人)から642人増加し、過去最多。

 この調査における教育職員は、公立小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校における校長、副校長、教頭、主幹教諭、指導教諭、教諭、養護教諭、栄養教諭、助教諭、講師、養護助教諭、実習助手及び寄宿舎指導員のこと。令和4年5月1日現在で総計918,987人である。
 私立学校等は含まれていない。

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 数字を見ると苦しくなる。怒りに似た感情がこみ上げてくる。

 1-1-2.病気休職者の推移(教育職員)(過去5年間)
 埼玉県を見ると、過去5年間で以下のように推移している。
 左から年度、国全体の休職者数(精神疾患による休職,以下同じ)/埼玉県の休職者数。単位:人
 H.30 7,949(5,212)/ 316(202)
 H.31 8,157(5,478)/ 317(215)
 R.2 7,666(5,203)/ 317(214)
 R.3 8,314(5,897)/ 360(243)
 R.4 8,793(6,539)/ 358(267)

 令和4年度の教育職員全体に占める割合は0.96%(0.71%)、埼玉県の教育職員全体に占める割合は0.89%(0.66%)
 ただし、前述の通り、公立学校のデータである。

 さいたま市は以下のようになる。
 H.30 48(31)
 H.31 55(36)
 R.2 63(45)
 R.3 66(56)
 R.4 82(65)
 さいたま市の教育職員全体に占める割合は1.37%(1.09%)

 統計上の都道府県の数値は1都1道2府43県を単位としているが、域内の政令指定都市が別集計である。
 埼玉県の数値はさいたま市の数値を含まない。埼玉県+さいたま市が埼玉県内の公立学校の教育職員の数値である。

 1-1-5.病気休職者の内訳(教育職員・学校種別)
 校種 埼玉県/さいたま市
 小学校 162(126)/ 45(35)
 中学校 82(60)/ 33(27)
 義務教育学校 1(0)/ 0(0)
 高等学校 63(39)/ 0(0)
 中等教育学校 0(0)/ 0(0)
 特別支援学校 50(42)/ 4(3)
 合計 358(267)/ 82(65)

 1-1-6.病気休職者の内訳(教育職員・性別)
 性別 埼玉県/さいたま市
 男性 138(110)/ 27(25)
 女性 220(157)/ 55(40)
 合計 358(267)/ 82(65)

 1-1-7.病気休職者の内訳(教育職員・職種別)
 職階等 埼玉県/さいたま市
 校長 3(2)/ 0(0)
 教頭等 13(7)/ 5(5)
 主幹教諭等 1(1)/ 0(0)
 教諭等 322(244)/ 70(55)
 養護教諭等 12(7)/ 3(2)
 栄養教諭 4(3)/ 4(3)
 実習助手 2(1)/ 0(0)
 寄宿舎指導員 1(1)/ 0(0)
 合計 358(267)/ 82(65)

 1-1-8.病気休職者の内訳(教育職員・年代別)
 年代、埼玉県/さいたま市
 20歳代 55(50)/21(19)
 30歳代 111(87)/ 22(18)
 40際代 78(59)/21(15)
 50際代 90(63)/16(13)
 60際代 24(8)/2(0)
 合計 358(267)/82(65)

 これらのデータは文部科学省ウェブサイトで「令和4年度公立学校教職員の人事行政状況調査」と検索すればヒットする。


 なんでこうなるんだ!

怒り(by いらすとや) 自分はこれまでも、精神疾患による休職、教員採用について色々書いている。前任校の部活動で縁のできた何人かが、先生を目指している。彼等彼女たちに、大学での時間、努力が実るような「先生」・「学校」という仕事・職場になっていない。
 悪化するのみである。

 東洋経済の『~改善に至らないのはなぜなのか。』の答えはもうでている。本当は誰も気にしていないから。教師は使い捨て、サブスクだと考えているから。日本という国・社会は、教育にお金はかけたくないのだと思う。


 ’23-09-20
 「過ちては改むるに憚ること勿れ
 ’18-03-01
 「定額とかけまして、
 ’17-01-08
 「<文科省調査>精神疾患で休職教員5009人 平成27年度

 検索語「精神疾患」(このブログ内で)

 一番最初にこの件について取り上げたのは、’06年12月21日の「教師は病んで、疲れ切っている。」である。いつになれば、成果が出るんだ。

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