もしもあの時。

私はちょいとばかり人間不信。
そもそもの原因は私に半分。環境に半分。

子供の頃の私ってのは人見知りが激しいくせに自分の思い通りに行かないと泣いてばかり。
相手の立場が自分より弱ければ高圧的な態度に出た。

成績はそこそこ良かった（はずだ）が、ある意味結構問題児。
それで幾度も教師に「輪」の中から放られた記憶がある。

要するにウザくて嫌な子供だった。

このままじゃいけないと意を決し、新しいクラスで新しい友達を作ろうとした。
それが、失敗だったかもしれない。相手が悪かったとも言えようか。
相手は私より更に高圧的だった。

自分の都合で私にあれこれ命令した。
給食で嫌いな物を食べないだけで私を無視した。
ズボンしか穿かない私にスカートを履くように言ったり、不用意に近付くなと言われたこともあった。
教師の「１時になったら給食を喋らずに食べる」という言いつけを、給食開始から始め、一言の呟きすら許されなかった。
「友達」のはずなのに、「クラスメイト」という同等な立場でありながら。

それからは控えめになってみたが、今度はその「控えめさ」が「消極的」に映って教師の癇に障ったらしい。

次に別の友達と仲良くなろうとしたが、今度もまた一人になってしまった。


混乱し、絶望した。

もう何も望んではいけないと、自分に言い聞かせて自分を閉じ込めた。


今、大人になって。
新しい趣味を持って、新しい友人達もできた。感謝してもしきれないぐらいの恩を受けている。
世の中じゃネットは閉鎖的だなんて言われるけど、私は逆に救われた。

もしもあの時に今の友人達が居たら、私は今以上にどれだけ救われていただろうか。

どれだけ、変われただろうか。