tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

伊豆稲取 つるし飾り

2010-03-29 21:33:54 | プチ放浪 海沿い編

 

手作りの赤い布で作った人形などがいくつもつり下げられるつるし飾り。
素朴な感じがするお飾りに、なぜかおばあちゃんと孫娘のドラマを感じてしまうのはぼくだけじゃないだろう。
伊豆稲取のつるし飾りは「雛のつるし飾り」。
その昔、お雛様を購入できる裕福な家庭はまれで、お雛様の代わりに手作りで初節句を祝おうと、切ない親心によるものが稲取の雛のつるし飾りらしい。
その雛形は、江戸時代後期ごろに稲取村より江戸に行儀見習にいった娘さんが稲取に伝えたものから来ているという。

この雛のつるし飾りは、わずかに形を変えて福岡県柳川市、および、山形県酒田市にもある。
柳川に伝わるのは「さげもん」と呼ばれ、、はぎれや、麦わら、貝、紙などを使い、女の子の生活に必要なものを作って飾ってあるらしい。
伊豆稲取のものは、それに小さな桃、猿、三角、巾着、うさぎ、うぐいす、貝、まくら、よだれかけなどが飾られている。
桃の節句に猿というのはミスマッチのような気もするのだが、飛騨のさるぼぼ同様に、意味があってのものだ。
つまりは、赤い布が天然痘予防になるという迷信。
ちなみに、赤い布で作られた人形は、猿の赤ちゃんに似ていることから「さるぼぼ」と呼ばれる。
いずれにせよ、子や孫の成長を願うやさしい暖かい心を込めたつるし雛に心が癒される思いがする。


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