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tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

ジャック・T・モイヤーが愛した三宅島(2)

2007-11-13 20:05:09 | プチ放浪 海沿い編

11/10(土) 三宅島 カタンザキ、立根  天候 雨 水温 24℃ 透明度 15~25メートル

三島大明神縁起によれば、島の形が家を三つ並べた姿に見えるところから「三宅島」と命名されたとのこと。また、多治比真人三宅麻呂[たじひのまびとみやけまろ]が、島に配流されたことから三宅島の名称がついたとも言われる。古くから噴火の多いため「御焼島」と呼ばれるようになり、「おんやけのしま」を「ミヤケジマ」と読み替えて名称がついたとの説もあるらしい。どれも定かではないにしろ、それなりに説得力がある。
民宿での仮眠から起きて、早速、散歩がてら小雨の中を伊ヶ谷の岸壁へ海の様子を見に行く。伊ヶ谷の桟橋には釣り人が3人いたが、波が高くて竿を出そうかどうか迷っている様子だ。西側の海岸は波が高く、3mぐらいの波が岩にあたって砕け散っている。宿に戻り、テレビで天気予報を見るも、天気は今日の夜に前線が通過すれば急速に回復するようだが、海況はどんどん悪くなる一方のようである。
食事を終えて民宿の外で着替えていると、ダイビングサービスの人が本当にすまなそうに迎えに来る。ひょっとしたら、ポイントについてもダイビングできないかもとの条件付でボートがでるとのこと。時折、雨がぱらつく中を、比較的、波の穏やかな島の北西で最初のエントリー。ぼく等のチームと、それ以外に女性ダイバーとインストラクター1名のチームがそのポイントにダイブインした。ちなみにぼくらのチームは、インストラクターとガイド、それに150本のキャリアを持つ女性ダイバーとぼくの4人。タンクで50本程度のぼくは、キャリアでかなり引け目を感じながらのダイビングだ。
見ることができた生物は、テングダイやツノダシなど。魚影はかなり濃い。黒潮が三宅島を覆っているようで水温は24度。陸上で冷たい雨に打たれているよりも水中の方が快適だ。カタンザキはきれいの一言。溶岩が露出した黒い海底を想像していたが、どこの南の島のリゾートスポットにも負けないような色とりどりのサンゴや魚で溢れていた。40分ぐらい潜っていた時点で、もう一組のチームはエントリーポイントへ帰るそぶりを見せずにフロートシグナルを取り出していた。どうやら、潮の流れいく先でピックアップしてもらえるドリフトダイブのようだ。ほどなくして、ぼくらのチームもフロートシグナルを上げてボートに拾ってもらう。
三宅島のダイビングは、宿やサービスでウエットスーツに着替えてから車で移動して、潜り終わったら濡れたウエットスーツのまま車で宿やサービスまで戻るスタイル。だから、宿やサービスに戻ってきたら、シャワーを浴び洋服に着替えてご飯や休憩を取ることが出来る。しかしいつも、ガツガツ潜っているぼくらは、中途半端に空いた時間を持て余してしまう。
今日は海況のせいで、ダイビングはあと一本だけに。昼食をダイビングサービスの中でとりながら、オーナーからいろんな話を聞く。彼の目を輝かせながらの三宅島のダイビングポイントの話は非常に魅力に溢れたもので、聞いていてちっとも飽きない。きっと、三宅島に魅せられた人たちってみんなこんな感じなのかもしれない。ジャック・T・モイヤーが愛した三宅島を毎日満喫しているようで、とにかく、うらやましい。
午後、島の西側の立根のポイントでボートからエントリー。立ち岩の陰は比較的穏やかで、さしてエントリーに支障はない。ここでも、黒潮で運ばれてきた様々な魚が自由気ままに泳いでいた。立ち岩を一周してタンクの残圧は90kg/cm2。まだまだ、いけそうだったが、別チームがエキジットしたため、ぼくらもシグナルフロートを上げてボートに拾ってもらった。どうやら、ぼくも三宅島に恋してしまいそう、そんな予感がする。