山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
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北穂高岳(その16)

2008-09-26 | 北アルプス

北穂高岳を少しズーミングしてみました。
右のピークに茶色く見えるのが北穂高小屋です。
北アルプスで一番高いところにある小屋です。
標高3000m以上あります。
よくあんな高いところに小屋を造ったものです。
自家発電ですが、最近はソーラーも設置してあるようです。
いつかここに泊まって星を眺めたいと思いました。

一番左の尾根に北穂に登る登山道がジグザグにみえます。
昨日はガスの中を歩きました。
こんな天気に歩きたかったです。


サラシナショウマ

サラシナショウマが咲いていました。
白くて小さな花がびっしり茎についています。
よく似た花にイヌショウマというのがありますが、イヌショウマの花には
花柄がありません。
サラシナショウマには長い花柄があるのがよくわかります。
葉っぱの姿も違います。
アサギマダラというチョウが大好きな花です。


富士山

アップダウンを繰り返し、1時間くらい歩くと尾根にでました。
西のほうをみると富士山がみえました。
どこから眺めてもよい山です。
右に連なっているのは南アルプスのようです。
とんがっているのは塩見岳かも知れません。
数年前に千丈岳から千塩尾根を4泊5日で縦走し、塩見に登りました。
塩見小屋は小さな小屋で屋根裏に小さくなって寝ました。




反対側を眺めてみました。
下を梓川が流れています。
これから向かう上高地は右の方向です。
遠くの尾根は大滝山に登る尾根のようです。
左に行けば蝶ヶ岳があります。
ここの頂上からは素晴らしい穂高の山々が眺められます。
一番奥は浅間山でしょうか?
雲海がきれいでした。





一番右が北穂高岳、そこから左に歩いて正面の山が涸沢岳です。
更に左に下ると鞍部に穂高岳山荘があります。
ザイテングラートから涸沢ヒュッテまでの登山道がはっきりわかります。
カールに二つの小屋が見えますが、左が泊まった涸沢ヒュッテ、その右が
涸沢小屋です。
一番左の高い山が奥穂高岳です。
あのガスの中を歩いたことが嘘のようです。
素晴らしい展望でした。



今度は右のほうを眺めてみました。
一番左が北穂高岳で右端のピラミッドのような山が槍ヶ岳です。
真ん中の少し平らな山が南岳のようです。
そこから左に大きく切れ込んでいるのが有名な大キレットです。
ここを歩けば「泣く子」も黙るそうです。
まさにパノラマにふさわしい景観でした。


オニシモツケ

シモツケソウに似ていて大きいのでオニシモツケと呼んでいます。
白い小さな5弁花をたくさんつけます。
本州の中部以北から北海道の山地~高山に分布しているようです。
オシベが飛び出していて元気一杯でした。



素晴らしい展望を楽しんだ尾根を過ぎると下りになりました。
そこから先にはお花畑が広がっています。
サラシナショウマやトリカブトがたくさん群生していました。


トリカブト

この種類にもたくさんあるようです。
葉っぱの切れ込みや立ち姿、花のつき方などでも違うようです。
また地方によっては呼び方が違う場合もあります。
毒草といわれていますが、毒でないのもあるそうです。
見分けるには命がけで食べてみるしかないようです。


シモツケソウ

花が赤く、葉っぱが5~7つに裂けています。
シモツケソウは草の仲間ですが、シモツケは木の仲間です。
葉っぱで見分けます。
このお花畑には結構たくさん咲いていました。



ハナチダケサシ

この仲間にもたくさんあり、見分け方が難しいです。
いずれも葉っぱで見分けます。
これはチダケサシより花のつき方が立派だったので、
ハナチダケサシとしました。
小さい花が無数についていました。


ハンゴンソウ

お花畑をだいぶ降りてきたところに群生していました。
背丈もかなり高かったです。
葉っぱが大きく切れ込んでいます。
本州中部以北から北海道の湿った草地に分布しているそうです。
まだまだお花畑が続きます。