山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

北穂高岳(その3)

2008-09-13 | 北アルプス
サワギク

横尾大橋を渡ってしばらく行くと、黄色い花がでてきました。
サワギクです。
葉っぱがギザギザしているのが特長です。
背丈もかなり大きくなるものもありますが、これは小さいほうでした。
花が終わると綿毛が出てきます。
そのようすから、ボロギクとも呼ばれるようです。



ニワトコ

ニワトコの赤い実がありました。
春先に白い小さな花をたくさん咲かせます。
「接骨木」と書き、枝を黒く焼いて骨折や打撲のシップ薬として
用いたそうです。




しばらくはこのような樹林帯が続きます。
登山道に入ると誰もいなくなりました。
やはり槍に行くほうが人気があるようです。
それぞれも目的が違いますから、気にしません。
反って静かな歩きができます。



上高地で有名な屏風岩です。
この岩を巻いて登山道があります。
どっしりとした大きな岩でした。
天気はまずまずのようです。



ツバメオモト(実)

登山道の脇から黒い実が風にゆれていました。
ツバメオモトの実です。
春先に白い花を咲かせます。
葉っぱが万年青(オモト)に似ています。
この実の姿がツバメの頭の色に似ているので
ツバメオモトという名前になりました。
朝露がまだ残っていたようです。



シロバナクモマ二ガナ

里に咲く二ガナの高山種です。
普通ニガナは黄色い花ですが、これはシロです。
クモマとは高い山という意味です。
小さな花ですが、結構目立ちました。



クガイソウ

葉っぱが輪生しています。
花は下から咲きますが、一番上まで咲いているのに出会ったのは
初めてでした。
下が花で上に蕾が残っている姿が多いです。
似た花にヤマルリソウというのがありますが、こちらは葉っぱが
対生しています。
2本のオシベが元気に飛び出しています。



本谷橋まできました。
横尾から50分かかりました。
きれいな水が流れていました。
ここで小休止して顔を洗いました。
水が冷たくて気持ちよかったです。
小屋まであと2時間くらいでしょう。
ここからかなりの急登になります。


ハクサンフウロ

ハクサンフウロがでてきました。
これからたくさん出会える花です。
この仲間にもたくさんあります。
カムチャッカで出会ったチシマフウロはグンナイフウロに
そっくりでした。
夏山を代表する花の一つです。



ウラジロナナカマド

一般にナナカマドと呼んでいますが、このあたりの
ナナカマドは葉っぱの裏が白いのでウラジロナナカマドと
呼んでいます。
小さい花の集合体ですが、よくみると一つ一つに個性があります。
秋になると真っ赤な実をつけ、葉っぱも赤くなってきれいです。
紅葉は10月末頃でしょうね。



だいぶ登ると登山道の脇に雪渓が出てきました。
奥のカールが涸沢カールです。
小屋はその右のほうにあります。
残り1時間くらいでしょうか。
ゆっくり登りました。