山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

北穂高岳(その7)

2008-09-17 | 北アルプス

登山道はひたすら高度を稼いでいました。
先方を歩いている人がいます。
若者でした。
追い付いて話をしたら、「北穂から奥穂まで行く」といっていました。
途中までは同じルートです。
幾らか心強くなりました。



ミヤマアキノキリンソウ

黄色い花はガスの中でもよく目立ちます。
アキノキリンソウの高山型です。
花がきれいにまとまって咲いています。
なかなかスタイルのよい花でした。


クサリ場

少し大きなクサリ場がでてきました。
このくらいなら途中まではクサリに頼らなくても大丈夫です。
晴れていれば渋滞するかも知れません。
濡れた岩で滑らないよう、ゆっくり登りました。
こんな場所は上りより下りが嫌ですね。


ミヤマダイモンジソウ

岩場の陰にひっそりと咲いていました。
花が「大」という字に似ています。
夕べの叩きつけるような雨にやられたようです。
花びらが落ちてかわいそうな姿でした。



クサリ場を過ぎるとまた同じような岩場の連続です。
どのあたりを歩いているのかまったく分かりません。
晴れていれば遠くの山が見えるはずですが・・・
3000m近くまでは来てると思います。



オンタデ

タデ科の植物でイタドリの仲間です。
かなり高いところまで咲いています。
木曽の御嶽山に多いので「オンタデ」とついたようです。
富士山の五合目あたりにも多く、「フジオンタデ」と呼ばれています。
小さい花が集まっています。


メイゲツソウ

オンタデでも特に赤い花をメイゲツソウと呼ぶようです。
別名:ベニイタドリともいいます。
中秋の名月の頃咲くのでこの名があるようです。
折しも今年はきれいな名月が見られました。
両方とも本州中部以北~北海道まで分布しているそうです。




かなり登ってきました。
ガスの時はこのペンキマークが頼りです。
○は歩いても大丈夫、×は行ってはダメという印です。
矢印は歩く方向を指しています。
小さな石に書いてあると動いてとんでもないところにある
場合があります。
「おかしい?」と思ったら自分で判断しなければなりません。



トウヤクリンドウ

この花も岩場を好みます。
なかなかきれいに開きません。
このような天気の時は特に閉じたままです。
名前の通り昔は薬草として重宝されたようです。




ヨツバシオガマ

すぐ近くにヨツバシオガマが3本仲良く咲いていました。
葉っぱが4枚輪生しているのがわかると思います。
ガスといっても小さな水滴の中です。
長く居るとしっとりと濡れてきます。
でも大粒の雨でなかったので、雨具の上だけで大丈夫でした。


北穂分岐

やっと北穂の分岐に到着しました。
涸沢から約2時間40分の登りでした。
右に行けば北穂高岳の頂上です。
左が涸沢岳を経由して奥穂高岳に通じる道です。
とりあえず北穂高岳の頂上に行くことにしました。